カテゴリー別アーカイブ: 精神医療

「わが家の母はビョーキです3」

IMG_8901今年に入ってから「わが家の母はビョーキです3」の執筆を始めている。

これまでの連絡ノートや看護ノートを読み返すと、事細かに記録してあるので当時のことが色鮮やかに思い出され目頭が熱くなる。母が毎日つけていた日記をめくったら、私とタキさんのコトばかり書かれていて、数ページ読んだらそれ以上読み進められなくなってしまった。

思い出巡りをしていると、感情がジェットコースターにのって喜怒哀楽というレールの上をグルグル回り続けているような状況で、毎日ドッと疲れている。 しんどい作業だけれど、母の最期と自分の人生をしっかりと見つめ直すことで、「母と統合失調症と私の人生」に、一区切りつくような気がしている。

夏苅郁子先生が、『語ることは治療(回復)になる』とおっしゃっていたけれど、きっと、私の「一区切りつくような」という感覚は、リカバリーの階段のひとつなのかもしれない。

描き上げることができたら、母との思い出は心に焼き付けて、遺品をすべて処分しようと考えている。私自身の持ち物も、これからの人生に必要がないと思う物は全て処分して・・・シンプルな自分になりたい。

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ルピシアの可愛い紅茶で息抜きしています

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オヤツは自家製スコーンにマヌカハニーをスプーン1さじ

 

 

 

次回に期待

昨日は「精神疾患の親をもつ子ども」の番組を夫婦でみました。

「病気の親の言動に振りまわされ、辛い気持ちを抱えた子ども」の声が多く紹介され、共感することが多かったです。

一方で「病気の親からの影響をあまり受けずに育った子ども」の声も紹介してくれたら良かったと感じました。
辛い気持ちを抱えた子どもは、親の病気についてキチンと説明を受けていなかったり、隠して家族だけで抱えて孤立している、適切な医療やサービスを利用していない、「親を支援する、しない」という選択肢が与えられていない などなど様々な原因があり、そうなってしまっています。
どうしたら、「子どもがツライ気持ちを抱えずにすむのか?」「当事者の親とその配偶者と子どもが安心できるような対策とはなにか?」
その答えがもっと見えるような番組を次回期待したいです。

しかし、これまで放置されてきた「子ども」という立場の家族についてフォーカスされるようになったことはとても嬉しいことでした。

久しぶりに夏苅先生のお顔を見ることができたのも嬉しかったです

げんきファームの塩熟トマト

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げんきファームは大分県佐伯市にある「障がい者に農業を」テーマに活動している就労継続支援A型事業所(←雇用契約を結び給料をもらいながら一般就労を目指す場所)。

こちらで高森信子先生の講演会があったそうなのだが、事業所の方がなんと私にまで自慢のトマトを送ってくださった

いなか暮らしを始めてから畑でトマトも植えてみたけれど、甘いどころか全く味のしないトマトが出来るばかりで形も不揃い虫食いだらけ・・・トマトは作るのが難しい作物だと思う私は、あまりに美しいトマトにビックリ

食べてみると、めちゃくちゃ甘い

調理して変に味をつけたら勿体ないので、このまま丸かぶりで頂くことにしたが・・・美味しくて一気に4個も食べてしまった

こんな美味しいトマトが食べられて幸せだ

げんきファームの塩熟トマトのサイトはコチラ

 

 

 

お知らせ

本日の朝日新聞の生活面に「精神疾患の親をもつ子ども」の記事が掲載されています。18日から20日にかけての3回の連載だそうです。(聞き手:久永隆一記者)

朝日新聞デジタルのサイトは↓

(精神疾患の親がいて:上)「普通の家って?」成人後も悩む

(追記しました)

(精神疾患の親がいて:中)試行錯誤の子ども支援

(精神疾患の親がいて:下)海外事例を参考に家族ごと支援を

 

 

 

 

統合失調症の母と子どもの私

本日夜9時から放映される日本テレビの「ザ!世界仰天ニュース」で、私と母の体験談が再現ドラマとして紹介されます。番組サイトの予告を見ると、コミックエッセイとは違って実際の映像は生々しくて、子どもの頃の記憶がよみがえってきました。

4歳までの私はとてもワガママで我が強く、6人もの子育てをした母方の祖母からは「育てにくい子」と言われていたそうです

そんな私は母が統合失調症を発症した後は、母に対しては、もの凄く聞き分けのよい「良い子ちゃん」に変身したとのこと

お母さん大好きっ娘でした

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母と一緒に写っている幼少の頃の写真はいつも笑顔です

そんな大好きな母が、ある朝起きてみると居なくなっていました・・・。
「コロス!」という幻聴に怯えて母が近所のお宅に土足で上がり込んだ後、
父と祖父母は母だけを実家に帰してしまい、私は置いて行かれたのです・・・。

寂しがる私を可哀相に思った親戚のお兄ちゃんが、遊びに来て撮ってくれた一枚です。

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大人になってこの写真を久しぶりに見返して・・・
「あぁ、母が居ない時、こんなに沈んだ表情をしていたんだ」と驚きました

その後「みんながお母ちゃんを苛める!!」といって、家中のガラスをすべて割って、母のベットにぬいぐるみを集めてバリケードを作り、その中に籠城してご飯を一切食べなくなってしまったそうです

父たちは困り果て、最終的に私は母の実家に送られることになりました。

実家で静養中の母と再会し・・・

・・・幻聴に従って裸足で街中を母娘で歩いた後に母は入院。
その後、病気が少し落ち着いて、一緒に大阪に戻って来た後の一枚が↓

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長く幼稚園を休園することになったので、別の幼稚園に変わる事になっちゃいましたが・・・

子どもにとって病気であっても大好きな親に変わりないのだと、幼少の頃の自分の表情をみると実感させられます

・・・でも、病気について知らされないことで、私は思春期以降、母が自分の人生に陰を落とす存在のように感じられ、大切だと思う反面、疎ましくも思うようになりました。母親を疎ましく思うのは、とても辛いことです。

大人になって、統合失調症の知識を得た現在・・・「統合失調症について、子どもの頃から知っておきたかった」 そう強く思っています

「統合失調症がもっとメジャーになればいいのに・・・。芸能人で広報してくれる人がいたらいいなぁ」。

母が病歴30周年をむかえたある夜。そんな事を呟いた私に、「あなたはマンガを描くのだから、自分でやったらいいじゃない?」と主人。

「自分の経験を、それが失敗談だったにせよ、ひとりだけのものにしておくのは勿体ないよ。誰でも発症する可能性のある病気の知識がないことは怖いことだから、自分は知りたいと思う」そう言ってくれたタキさんと、「私もユキちゃんとお母さんの話を知りたい。病気の知識を知っておくのは大切だと思う。」と背中を押してくれたアネモの村岡さんの言葉がキッカケで統合失調症と母との人生を描く決意をして・・・

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原稿を持ちこんだのは8年と6ヶ月前。当時マイナーな精神疾患の企画を通すために何回も企画書を作り直して奮闘してくれた担当編集者の綿谷さんや新宿フレンズ家族会など色々な方たちの力をお借りして生まれた本が「わが家の母はビョーキです」です。

今日は番組を夫婦で楽しみにしています。番組を見たみなさんが、統合失調症に関心をもってくださると嬉しいです。

 

 

 

 

「子ども」の私

12日は精神障がいの親と暮らす「子ども」の会に参加してきました
新しい方との出会い、久しぶりに会う方、ネットで繋がっていた方との再会もあり、本当に嬉しいひとときでした
「子ども」ばかりが集まる家族会に参加して、私は「あぁ、自分はやっぱり「子ども」なんだ」と改めて実感しました。

講演会でお話しさせてもらう時には、様々な立場の方を意識しての内容だったのですが・・・昨日の対談では「子どもとしての素の自分」でお話ができたと思っています。今度は皆さんに囲まれて、他の方のお話しをたくさん聞いてみたいと思いました。

img_7518また、笑顔で再会しましょう

img_7516サプライズで寄せ書きを頂きました

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・・・こんなに嬉しいプレゼントってないなぁと感激しています。
言葉をくださったみなさん、本当にありがとうございました
大切に部屋に飾りますね

「ぼくは強迫性障害」

img_7439「ぼくは強迫性障害」筒美遼次郎・著 彩図社 630円+税     10月17日刊行 

表紙のイラストを描かせて頂いた本です。

みなさんは強迫性障害という精神疾患をご存じですか?

私は統合失調症の勉強をする中で強迫性障害のことも知ったのですが・・・

強迫性障害のよく知られる症状には、

「手が汚れている感じがして、ずっと洗い続けてしまう」
「鍵をかけたか心配になって、何度も確認し続けてしまう」

こういったものがあります。

私自身も「鍵閉め」や「火の始末」なんかでは、不安になって何回も確認することもしばしばなので、こういった症状は、「潔癖症」「神経質」「完璧主義」な「性格」の問題とも思われてしまうかもしれませんね

しかし、一日中手を洗い続けたり、鍵の確認を続けたために結局出かけることができなかったり、日常生活に支障がでてきてしまうのが、強迫性障害なのです。

この本では著者の筒美さんを困らせた強迫行為の数々や、当事者としてどのように生きづらさを克服していったかが書かれています。

精神疾患はとても個人差が大きいので、あくまで1例なのですが、こういった他の方の体験を知ることは自分の生きづらさをどう克服するのかのヒントが得られますので、みなさん是非読んで見てくださいね

完成!「マンガでわかる!統合失調症 家族の対応編」

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今年に入ってからずっと構成をしてきたマンガがようやく完成しました!

「マンガでわかる!統合失調症 家族の対応編」(原案・監修 高森信子/マンガ・構成 中村ユキ)日本評論社 1400円+税 10月31日刊行

この本は1989年から地域の作業所や保健所のデイケア、家族会などで当事者やご家族のためのSST(ソーシャル・スキルズ・トレーニング/社会生活技能訓練)でリーダーとして30年近くも活動してくださっている高森信子先生の「統合失調症の方の回復を高める接し方」についてをわかりやすくマンガで構成しなおしたものです。

統合失調症でよく聞かれる症状に「幻聴」というものがありますが、もし幻聴が聞こえている家族に「隣の住人が私の悪口を言っているの!」と言われたら、あなたならどのように答えるでしょうか。

私の家庭では・・・

「そんなことないよ。隣の人は悪口なんか言ってない。」
「それはね、病気の症状で幻聴っていうんだよ」
「大丈夫だから。」

こんなふうに答えていました。聞こえる怖い(嫌な内容の)声が、現実ではないことを教えて、安心させてあげるための言葉です。
でも、この返答の内容が、母と家族の「ボタンのかけ違い」のはじまりだったのです。

・・・では、どのように答えたらよかったのでしょうか・・・。

統合失調症の教科書では、家族の接し方について「高EE」に注意するように、とよく書かれています。
EEとは、「感情表出尺度」のことで、患者に対する感情を尺度化したものです。批判・敵意・心配のしすぎの感情が高い場合を「高EE」その逆を「低EE]といい、「高EE」で接するほど再発率が高いことがわかっています。

私は「高EE」という言葉を知ってからは、なるべくそれに注意するようになったのですが、毎日の母とのやりとりの中で、この抽象的なアドバイスでは、具体的にどのように答えたらよいのかわからないこともしばしばでした。

その点、高森先生のコミュニケーション術は、具体的でとてもわかりやすいのです。
私は統合失調症という病に巻きこまれ、ギクシャクしてしまった母娘関係を改善するのに、高森先生のコミュニケーション術にとても助けられました。そういった自身の体験と実感から、高森先生のお話をマンガにしたいと考えていたのですが、それがようやく実現しました。

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「病気に関する(精神医療保健福祉全般の)知識」と「接し方」は、当事者の回復をよりよくするために家族が知っておくべき2つのこととして、「対の車輪」と表現されることがあります。片方だけでは、うまく進めないということです。

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「マンガでわかる!統合失調症」は「病気に関する知識」の本ですが、第2弾の「マンガでわかる!統合失調症 家族の対応編」は「接し方」の本です。これで、ようやく対の車輪がそろったと、とても嬉しい気持ちです。

この2冊の本がみなさまの病気の回復とご家族の笑顔の役にたちますように・・・と願いを込めて。

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「家族が知りたい 統合失調症への対応Q&A」「心病む人のための高森流コミュニケーションQ&A」こちらもオススメです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無事に入稿!

先日、「マンガでわかる!統合失調症 ~家族の対応編~」の入稿が無事に終わった。

ギリギリまで監修の高森先生と担当編集者の森さんと校正作業をした。

この9ヶ月、マンガの構成もセリフの校正も何回修正したかわからないくらい手を加えて、制作途中では気持ち的にしんどい時期もあったけれど、無事に入稿できて本当に嬉しいあとは、本のできあがりを待つばかり

高森信子先生の「統合失調症の方の回復を高める接し方」は、私自身が母との関係性を改善する上でとても助けられたコミュニケーション術だ。

「統合失調症の家族との接し方」とうたってはいるけれど、夫婦関係に親子関係、友人関係をよりよくするためのヒントが沢山つまったコミュニケーション術なので、たくさんの人に知っていただきたいと思っている。

 

(癒しのひと時鳥とのふれあい)

img_7394豆苗を食べようとしているクーちゃん

img_7395水浴びしているスモモさん

校正

img_7382ゲラ刷りが届き、校正をしています。編集者と原案・監修の高森先生のチェックを受けて、最後の修正が終わったら入稿。あとひと息のところまで来たので、もうひと頑張りです