映画『ラジオ・コバニ』5月12日(土)公開を記念して、立教大学にて上映シンポジウムの開催が決定!10組20名様ご招待

ラジオ・コバニISとの戦闘で瓦礫と化したシリア北部の街・コバニで手作りのラジオ局を立ち上げたディロバンを追ったドキュメンタリー『ラジオ・コバニ』が5月12日(土)より、アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開となる。
この度、本作の公開に先立ち、立教大学にて上映付シンポジウムを開催が決定した。
本シンポジウムでは、作品を上映後に中東研究者、日本在住のシリア人、参加者とともに、『ラジオ・コバニ』を素材にシリアの再生について考える。また、オランダ在中のラベー・ドスキー監督のビデオメッセージを上映するなど、貴重な上映シンポジウムとなっている。皆様のご応募を心よりお待ちしております!
※応募締切:4月17日(火)

『ラジオ・コバニ』上映シンポジウム10組20名様ご招待!

【日時】2018年4月26日(木) 18:45開場/19:00開幕
(映画上映 19:15~20:25 シンポジウム 20:30~21:30)
【会場】立教大学池袋キャンパス  池袋キャンパス11号館AB01教室(東京都豊島区西池袋3丁目34-1)
【登壇者】ラベー・ドスキー監督(ビデオメッセージ出演)、黒木英充(東京外国語大学教授)
ラガド・アドリ―(難民を助ける会職員)、長 有紀枝(21世紀社会デザイン研究科・社会学部教授)

【応募方法】
プレゼントは終了いたしました。たくさんご応募誠にありがとうございました!

ISとの戦闘で瓦礫と化したシリア北部の街・コバニで
手作りのラジオ局をはじめる大学生のディロバン。
ラジオから聞こえる彼女の「おはよう」が、今日も街に復興の息吹を届ける‐。

トルコとの国境に近いシリア北部のクルド人街コバニは、2014年9月から過激派組織「イスラム国」(IS)の占領下となるも、クルド人民防衛隊(YPG)による激しい迎撃と連合軍の空爆支援により、 2015 年 1 月に解放された。人々はコバニに戻って来たが、数カ月にわたる戦闘で街の大半が瓦礫と化してしまった。
そんな中、20 歳の女子大学生ディロバンは、友人とラジオ局を立ち上げ、ラジオ番組「おはようコバニ」の放送をはじめる。生き残った人々や、戦士、詩人などの声を届ける彼女の番組は、街を再建して未来を築こうとする人々に希望と連帯感をもたらす。

ラジオ・コバニ

 

「戦争に勝者などいません。どちらも敗者です」

「わが子へ。戦争に勝者などいません。どちらも敗者です」そう語るディロバンは、いつか生まれるであろうわが子、そして今後生まれてくる“コバニで何が起きたか知りたい全ての子供たち”に向けて、自分の街や家族、友人たちが受けた悲惨な物語を手紙につづる。

戦闘真っ只中の2014年から、コバニに復興の光が差し込み始めるまでの激動の3年間を追ったカメラは、やがて日常生活のささやかな喜びや恋愛を享受するディロバン自身の姿も捉えている。
監督は、自身もクルド人のラベー・ドスキー。地雷や戦車を越えコバニに赴き戦地での撮影を敢行、クルド人兵士によるIS兵士の尋問にも立ち会った。本作を、戦死したクルド人兵士の姉に捧げている。

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まるで実体験しているような感覚にさせられ、深く心を打たれた。
世界が観るべき作品だ。
IDFA 2016

深く傷ついてきた人々へ、希望を与えるドキュメンタリー。
未来を築くために立ち上がった、控えめだが力強い人たちの姿を描いている。
Backseat Mafia

戦争の傷跡、復興、希望と愛について
苦しみながらも親密に描かれた物語だ。
Baltic Sea Docs

 

PRODUCTION NOTE

イラク出身のクルド人監督、ラベー・ドスキー。彼がディロバンの存在を知ったのは偶然だった。別の撮影のためトルコからシリアのコバニへ潜入する際、タクシー運転手が流していたラジオ番組「おはようコバニ」を耳にしたのだ。翌日さっそくディロバンに会いに行ったドスキー監督は、彼女に“一目惚れ”したという。「パワフルな声、美しさ、勇敢さ、知的さ。まさにドキュメンタリーの被写体に望まれる魅力をすべて兼ね備えた女性だと確信したよ」。

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こうしてドスキー監督は、イスラム国(IS)の手中にあった2014年から、解放される2016年までの3年間、コバニに9回訪れた。これまで戦地での撮影経験はなかったが、クルーの安全を優先するため、街の大部分が解放されるまではひとりで撮影を行なった。ときにはトルコ兵士に捕まり、暴行を受けたこともあったという。
激しい戦闘はもちろん、街のいたるところから発掘される遺体やIS兵士への尋問など、心身ともに過酷な撮影を行なったドスキー監督だが、それでもまだ作品に何かが足りないと考えていた。そこで思いついたのが、ディロバンがつづる「未来のわが子への手紙」というアイディアだ。

ディロバンは手紙を依頼された当時を振り返ってこう語る。
「“わが子”と聞いて戸惑いましたが、監督から『次世代へのメタファーだ』と説明されて納得しました。自分の身に起きた悲惨な出来事や感情について語るのは大変でしたが、監督の質問のおかげで手がかりを見つけられたんです」。作中、「わが子へ」という語りかけから始まる手紙だが、ディロバンの未来の子どもはもちろん、「これから生まれてくるすべての子どもたち」に向けてつづられている。

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完成後、本作はシリアの国営テレビ局で放映され、約200万人が視聴した。
コバニの人々は、ラジオで希望を与えてくれていた声の主を知り、ディロバンと記念撮影をしたがる若者もいたという。ディロバンは現在ラジオDJは行なっていないが、夢であった教師となり、教育を通じて次世代を担う子供たちを育てている。ドスキー監督は、アートを通じてコバニの再建を支援するため、映画館と映画学校を作るための基金を設立した。

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2017年 コペンハーゲン国際 ドキュメンタリー映画祭(CPH:DOX)
F:ACT賞受賞

2016年 アムステルダム国際 ドキュメンタリー映画祭(IDFA)
オランダ・ドキュメンタリー部門 サウンド&ヴィジョン賞受賞

2017年 マドリード・ドキュメンタリー映画祭 観客賞受賞
2017年 イスマイリア国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
2017年 ティラナ国際映画祭 ドキュメンタリー部門 最優秀長編ヨーロッパ作品賞受賞
2017年 イスタンブール・ドキュメンタリー・デイズ 国際批評家連盟賞受賞
2017年 ドホーク国際映画祭 クルド・ドキュメンタリー部門 最優秀作品賞受賞
2017年 ベルゲン国際映画祭 チェックポインツ・コンペティション部門 最優秀作品賞受賞
2017年 オランダ映画祭 長編ドキュメンタリー部門ノミネート
2017年 フロントドック国際ドキュメンタリー映画祭 観客賞受賞
2017年 カメライメージ映画祭 ドキュメンタリー部門 最優秀作品賞受賞


作品タイトル:『ラジオ・コバニ』

出演:ディロバン・キコ
監督・脚本:ラベー・ドスキー
撮影監督:ニーナ・ボドゥー  第2カメラ:レベー・ドスキー 音声:タコ・ドライフォウト 編集:クサンダー・ネイストン 音楽:ユホ・ヌルメラ サウンドデザイン:タコ・ドライフォウト 製作:ジョス・デ・パター
字幕翻訳:額賀深雪 字幕監修:ワッカス・チョーラク
(2016年/オランダ/69分/クルド語/2.39:1/カラー/ステレオ/DCP)
配給:アップリンク

公式サイト:http://www.uplink.co.jp/kobani/

5月12日(土)よりアップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開

記事提供:映画・ドラマニュース

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