三度目の殺人

2017-07-12
2017『三度目の殺人』製作委員会

犯人は捕まった。真実は逃げつづけた。
弁護士・殺人犯、被害者の娘。ある殺人が、私たちをつないだ――

真実なんていらない。弁護士は、そう信じていた。
それは、ありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅(役所広司)が解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された。犯行も自供し、死刑はほぼ確実だった。その弁護を担当することになった、重盛(福山雅治)。裁判をビジネスと割り切る彼は、どうにか無期懲役に持ちこむために調査を始める。
何かが、おかしい。調査を進めるにつれ、重盛の中で違和感が生まれていく。三隅の供述は会うたびに変わる。動機さえも。なぜ殺したのか?本当に彼が殺したのか?
得体のしれない三隅に呑みこまれているのか?弁護に真実は必要ない。そう信じていた弁護士が、初めて心の底から真実を知りたいと願う。
やがて、三隅と被害者の娘・咲江(広瀬すず)の接点が明らかになり、新たな事実が浮かび上がる──。

【introduction】
福山雅治主演・是枝裕和監督オリジナル脚本で描く心理サスペンス!

2013年に全国公開し、国内興行成績32億円の大ヒットを記録した『そして父になる』から4年、是枝監督と2度目のタッグとなる福山雅治を主演に、是枝組初参加の名優・役所広司を迎えた本作は、是枝監督が近年描いてきたホームドラマとは一転、かねてより挑戦したいと考えていたという法廷を舞台にした心理サスペンスドラマ。
勝利にこだわる弁護士重盛を福山雅治、重盛に対峙する殺人犯三隅(みすみ)を役所広司が演じる他、物語の鍵を握る少女で被害者の娘役に、「第39回日本アカデミー賞新人俳優賞」や「第89回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞」など、数多くの賞を受賞した『海街diary』以来、是枝作品2作品目の出演となる広瀬すず。
被害者の妻役に、現在放送中の「KDDI au森家シリーズ」といったテレビCMを始め、テレビドラマや映画、舞台など女優として幅広く活躍中の斉藤由貴、重盛と事件解明に奔走する司法修習の同期弁護士に吉田鋼太郎、重盛の事務所に所属する若手弁護士に満島真之介、本事件の担当検察官に市川実日子、重盛の父親役で、30年前に三隅が関わった事件の裁判長だった橋爪功と、日本映画界を代表する名優が本作を彩る。
撮影は『海街diary』で日本アカデミー賞最優秀撮影賞に輝いた瀧本幹也、名だたる世界の監督たちに愛される美術監督・種田陽平、音楽は『最強のふたり』を手掛けたイタリアの巨匠ルドヴィコ・エイナウディと最高のスタッフが集結した。

弁護士が覗いた深い闇。その先に浮かびあがる、慟哭の<真実>とは―。
心震える珠玉の心理サスペンスが完成した。


9月9日(土)全国ロードショー
公式サイト

キャスト

福山雅治 役所広司 広瀬すず 満島真之介 市川実日子 松岡依都美
橋爪功 斉藤由貴 吉田鋼太郎

スタッフ

監督・脚本・編集:是枝裕和
撮影:瀧本幹也(『そして父になる』『海街diary』)
音楽:ルドヴィコ・エイナウディ(『最強のふたり』)
美術監督:種田陽平(『キル・ビルVol.1』『空気人形』)
配給:東宝 ギャガ

レビュー

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ここでは誰も本当のこと話さない

評価: ★★★★★ (3点) 投稿者:アネモニックネーム2018-09-19

 地元にて上映会が開催され、1年ぶりに「2度め」の観覧をしました。  「ここでは誰も本当のこと話さない。」  予告編に登場した「被害者の娘」のセリフが全て。  「勝ち」に拘る弁護士(予告編)だけではない。裁判官・検察官も。  所詮、裁判の「本質」は単なる「言葉遊び」ゲーム。「真実」何ぞ「無用の長物」。  容疑者(殺人犯とは敢えて言いません)に翻弄される弁護士が滑稽極まりない。  裁判官・検察官は振り回されませんでしたが。役人の強大な公権力故に。  尚、ネタバレになりますから各論には触れません。