リチャード・ジュエル

2019-12-06
(C) 2019 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

クリント・イーストウッドの40本目の監督作。舞台は1996年のアトランタ。爆弾テロ事件の“知られざる真相”が明らかに

1996年アトランタ。イベント開催中に爆破テロ事件が勃発。警備員をしていたジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)の力で多くの人命が救われた。しかし、爆弾の第1発見者であることで、 FBIから疑われ、容疑者となり、逮捕される。これに対し、弁護士のワトソン(サム・ロックウェル)は異を唱えるのだが…

「早まった結論」「メディアの功罪」という時事性の高いテーマを斬るのは、2020年で90歳を迎える映画界の巨匠クリント・イーストウッド。爆破物の第一発見者から一転、事件の第一容疑者とされたリチャード・ジュエルを演じるのは、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で個性的な演技が高く評価されたポール・ウォルター・ハウザー。愛する息子の無実を信じ、彼に寄り添う母にオスカー女優キャシー・ベイツ。ジュエルの無実を信じる弁護士ワトソンを、『スリー・ビルボード』でアカデミー賞R《助演男優賞》に輝いたサム・ロックウェルが演じている。

2020年1月17日(金) 全国ロードショー
公式サイト

キャスト

サム・ロックウェル(『スリービルボード』)、キャシー・ベイツ(『ミザリー』)、ポール・ウォルター・ハウザー(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』)、オリビア・ワイルド(『トロン:レガシー』)、ジョン・ハム(ドラマ『MAD MEN マッドメン』)

スタッフ

監督/製作:クリント・イーストウッド
原作:マリー・ブレナー バニティ・フェア 「American Nightmare―The Ballad of Richard Jewell」
脚本:ビリー・レイ『キャプテン・フィリップス』
製作:ティム・ムーア、ジェシカ・マイヤー、ケビン・ミッシャー、レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・デイビソン、ジョナ・ヒル
配給:ワーナー・ブラザース映画

レビュー

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メディアリンチの怖さと冤罪の怖さ

評価: ★★★★★ (5点) 投稿者:チャオママ2020-01-15

テレビ朝日主催の試写会で鑑賞。 1996年のアトランタ爆破事件の実話を基にした物話。 メディアリンチの怖さと一度犯人と思い込んだら状況証拠や物的証拠が無いにも関わらず逮捕しようとする捜査官に背筋が凍るとともに怒りを感じました。 スリービルボードでは嫌な保安官役を演じたサム・ロックウェルが本作では彼を無実と信じる弁護士役で出演しているのがとても興味深かったです

監督の手腕

評価: ★★★★★ (4点) 投稿者:ranhime2020-01-13

クリントイーストウッド監督は90歳、高齢で実話だとしても、緻密な脚本で描く人間ドラマに魅了されます。

全てが詰まった完璧な映画!

評価: ★★★★★ (5点) 投稿者:Shiron!2020-01-12

主人公リチャード・ジュエルのヤバイ感じが絶妙。 仕事熱心なのはわかるけど、やや行き過ぎの感が否めない。 悪い人じゃないかもしれないけど、思い込みが激しく、人との距離感が上手く取れていないような… 会話が微妙に噛み合っていないような部分も怖いし… 「正しい」を振りかざして人を従わせる事で、鬱憤を晴らしている風にも見える。 趣味も普通にヤバイしww この危ういバランスが本当に素晴らしい! プロフェッショナルな英雄が不当に糾弾される姿は『ハドソン川の奇跡』でも描かれていましたが、危うい人物のグレーゾーンを描く事で、冤罪と戦う物語だけに留まらないテーマが広がっていました。 家族の愛、信頼、友情などの人間の普遍的なテーマはもちろん、社会的なテーマも鋭く、さすがはクリント・イーストウッド監督! FBIとメディアに噛み付く90才!! 過去の出来事を描きながら、現代社会に物申す! 多様性の受け入れが問われる世の中ですが、そもそも一人の人間の中にもいくつもの顔がある事に気づかされ、 わかりやすいレッテルを貼るメディアの罪深さ、 わかりやすさに飛びつく大衆(←私を含めて)の罪深さも浮き彫りになっていました。 今やメディアは個人の「つぶやき」がニュースとして成り立つレベルだし 裏も取らずに視聴率や部数欲しさにネタに飛びつくなんて、「いいね」欲しさに噂レベルや憶測のゴシップを垂れ流している個人と何ら変わらない。 不確かな報道によって、傷つく人や人生を狂わされる人が生まれる事への責任の無さ。 情報を受け取る我々も、ネットニュースやワイドショーを鵜呑みにしているようでは同罪で、報道とエンタメの線引きをきちんと持たなければいけない。 さすがに「新聞」はそれらとは一線を画している「報道」だと信じていましたが、本作は新聞の先走り報道が全ての始まりでショックでした。 下世話なゴシップ要素も相まって、メディアの報道合戦が物凄いスピードで加速してゆく様は、見えないモンスターが巨大化していくようで恐ろしかった。 FBIの強引さも、報道の影響を受けていると思えるし。 「報道とは?」メディアのモラルに苦言を呈する作品でした。 でも、クリント・イーストウッド監督が本物の巨匠だと思えるのは、そこかしこに散りばめられたユーモア!!これに尽きます。 ゴリゴリ問題提起を押し付けるのではなく、サラリとしなやかに描いているところが、本当にすごい。 クリント・イーストウッド監督の豊かな人間性と、人を見つめる深い眼差しを感じました。 監督の手にかかると、主人公のグレーゾーンも、人間味あふれる感情に思えます。 怒りを表に出さないのは、何も感じていない訳ではなく、人々の言葉に傷つき、不当な扱いに対しては怒りを抱えている。 ヤバイ趣味も、その怒りやストレスの捌け口だろうし、そう考えると社会の闇を表した人物とも言えます。 でも、自分を卑下することなく、自分は自分だと言える自信や強さは、良くも悪くも母親の愛を受けているからでしょうね。 もちろん、母親役のキャシー・ベイツには泣かされましたとも!!(T-T) スピーチのシーンだけでも見る価値あり! いくつになっても母親は、息子を守りたいと願っているものなんだなぁ。 クリント・イーストウッド監督の映画は、立ち姿や佇まいで物語るシーンが印象的で、役者に芝居をさせないイメージでしたが、珍しくガッツリ芝居させているのも驚きでした。 『ジョジョ・ラビット』に続き、サム・ロックウェルのやさぐれ弁護士が良い!! リチャードとは別のグレーゾーンを感じる役どころで、組織に馴染めない感じがリチャードとの距離を縮めたのかもしれません。 二人の関係の変化も見どころ。 無駄が一切ない完璧な映画でした。

母親の愛に感動

評価: ★★★★★ (5点) 投稿者:わせい2020-01-09

実話に基づき、主人公が忠実に描かれていました。 母親の愛に感動します。 FBIの憎たらしさに怒ります。 主人公のほんと人の好さがよく描かれていました。 マスコミの無責任さは、日本でも変わらないと思います。 #リチャードジュエル

oe39.oe39@gmail.com

評価: ★★★★★ (5点) 投稿者:おえ三九2020-01-09

試写会イベント初当選!anemo様ご招待頂き有り難う御座いましたm(_ _)m 1996年アトランタ爆破事件の実話の映画化ですが、不確定な情報を恰も真実かの如く世に知らしめる事ができてしまうメディアの恐怖。そして、誤認逮捕、過剰な自白強要、冤罪事件の犠牲者や家族の辛さを思い知らされる作品です。 これは、現代社会のTVや新聞だけでなく、我々がSNS等を介して発信する情報も同じように凶器にも成り得ると言うことです。それと、冤罪なら無実の主張を曲げない心の強さも大切ですね(^-^)/ 敏腕弁護士とFBIとリチャードジュエルの駆け引きも見所で、笑いを誘う場面もありお薦めの作品でした。

権力に屈しない一途さ。眼の演技がいい

評価: ★★★★★ (5点) 投稿者:ウサコ2020-01-08

公権力とマスメディアに蹂躙される「不幸な男」なのに、試写会場は何度も爆笑に。リチャード・ジュエルの弱さと強さを特に「眼の力」で豊かに表現していて引き込まれました。 派手なシーンはほとんどありませんが、その分細やかに描かれる登場人物一人一人の揺れる想いや力強い意志がドラマを深みのあるものにしています。 他人事ではなく、クリント・イーストウッド監督の「今描くべきストーリー」であることをしみじみと感じました。 劇場で、ストーリーに入り込んで観るべき映画だと思います。

東京オリンピック前に是非観て!

評価: ★★★★★ (5点) 投稿者:tomoboop2020-01-07

東京オリンピックの今年、是非観るべき作品!実話なんて、本当に恐ろしい!爆弾テロもその後の冤罪事件も、日本でも同じことが起きたら?と思ったら震えが止まりません。。