かごの中の瞳

2018-08-13
(C)2016 SC INTERNATIONAL PICTURES. LTD

マーク・フォースター監督 × ブレイク・ライヴリー主演
女と男の永遠のミステリーに迫るヒューマン・サスペンス

ジーナは保険会社に勤める夫のジェームズと、彼の赴任先のタイ・バンコクで幸せな結婚生活を送っていた。子供の頃の交通事故で失明してしまったジーナだが、ジェームズの献身的な支えで、何の不自由もなく暮らしている。そんな二人の悩みと言えば、なかなか子供ができないことぐらいだった。
ある日、医師のすすめで角膜移植にチャレンジしたジーナは、片目の視力を取り戻す。喜びに震えるジーナの瞳が捉えたのは、想像していたナイトのように頼もしい素敵な夫ではなく、地味で平凡な中年男の姿だった。心の奥底に眠っていた好奇心や冒険心が目を覚ましたジーナは、髪を染め流行のファッションで着飾り、外の世界へと飛び出していく。一方のジェームズは、徐々に嫉妬と疑念の思いを抱き始めていた。ところが突然、ジーナが再び視力を失い始める─
妻に降り注ぐ光が、夫婦の未来をも照らすはずが、隠されていた二人の本音が暴かれていく。果たして、再びジーナの視力を奪う罠とは?そして、二人が犯してしまった裏切りが引き寄せる、言葉を失くすほど衝撃的な“愛の結末”とは─?

主演は大ヒットTVシリーズ「ゴシップガール」で大ブレイクを果たしたブレイク・ライヴリー。再び光を失う恐怖と闘いながら、自身に降りかかる謎に立ち向かい、人生を取り戻そうとする女性の心情を繊細かつ力強く演じている。共演は『ターミネーター:新起動/ジェニシス』のジェイソン・クラーク。 監督は、ゴールデン・グローブ賞ノミネートの感動作『ネバーランド』や『チョコレート』、アクション超大作『007/慰めの報酬』、『ワールド・ウォーZ』、最新作『プーと大人になった僕』など、多彩な才能を発揮してやまないマーク・フォースター。
本作では、ライヴリーが「かつて一度も読んだことのない物語」と惚れ込んで出演を決めた脚本も手掛けている。撮影は色とりどりの花であふれ異国情緒の漂うバンコクとプーケットと、バルセロナの大人の歓楽街で敢行。非日常的な舞台と、ジーナの視点も取り込まれたスタイリッシュな映像が、観る者に初めての不思議な視覚体験を与える。
愛していたはずの相手のことを、実は何も知らなかったことに気付いた二人が、予想もしなかった全く違う人生の扉を開いてしまう。私の隣にいるのは、本当に私が愛している人?──観る者をそんな恐れと疑問に突き落とす、スリリングな極上のサスペンス。

9月28日(金)、TOHOシネマズシャンテ他全国公開
公式サイト

キャスト

ブレイク・ライヴリー、ジェイソン・クラーク、ダニー・ヒューストン

スタッフ

監督・脚本:マーク・フォースター
2016年/アメリカ/英語/上映時間:109分/R-15
配給:キノフィルムズ/木下グループ

レビュー

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美しすぎる妻を持った夫の不幸

評価: ★★★★★ (3点) 投稿者:とえ2018-10-11

超おもしろい!という程ではなかったけれど、それなりに面白いサスペンス映画だった ジーナ(ブレイク・ライヴリー)は、以前、交通事故で角膜を損傷し、全盲になってしまった女性。 現在は、夫のジェームズ(ジェイソン・クラーク)の都合で、タイのバンコクに住んでいる そのジーナが角膜移植を受けることになり、手術は見事に成功 ジーナは少しずつ視力を取り戻していく 長い間、視力を失っていた妻は、見えるようになったことで、以前よりも活動的になり、大胆に、そして美しくなっていく そんな妻を見た夫は、彼女をつなぎとめておく自信がなくなってしまい、段々と不安になっていく… 私は、完全に夫の視点で、この映画を観ていた ジーナは、言葉の通じない異国の地で、目の見えない生活をしていた時は、確実にジェームズだけのものだった しかし、目が見えるようになって、以前よりアクティブに、大胆になっていく そんな妻を見ながら、夫は「他の誰かに奪われてしまう…」と不安を感じるようになる その自信のなさや、不安がジーナに伝わり、次第に二人の仲もギクシャクしていってしまう これは、目の見えている夫の視界にあるのは妻だけで、目が見えないはずの妻の方が様々なことを見て、感じ取っているという話だった そうは言っても、妻はブレイク・ライヴリー 目が見えない頃は地味だった彼女が、目が見えるようになって、化粧をするようになり、服も派手になって、どんどんゴージャスになっていったら、誰だって不安になるし、自信をなくしてしまうと思う そこで負けじと、夫も自分を磨くような人だったら、物語は違うものになっていたかもしれない 「俺の妻は、こんなにゴージャスなんだ」と胸を張れる人だったら…と思うけど、どうしても、人はよくない方向に物事を考えてしまうもので そこから夫は、負のスパイラルに落ちていく そんな彼をバカだなぁ…と思いつつも、不安になってしまう気持ちも分かるなぁと思いながら観てた ラストは、そうなるべくしてなった結末という気がした