レビュー
こんな恋愛してみたい
ストーリー構成「見え見え」でありながら、「こんな恋愛してみたい!」と観る者に思わせる。そんな作品です。
薬を飲むヒロインにメロメロ
初雪のようにピュアで儚いヒロインを、終始、母親目線で鑑賞。 泣きすぎて鼻水までダラダラでした。 翌朝も目が腫れていて、いい年して恥ずかしかったです。(〃ω〃) 現実とは別の時間を生きているかのようなヒロインの、一挙手一投足に心を奪われます。 とくに薬を飲むシーン!!(T ^ T) こんな女子力の高い飲み方があったとは!ww きっと子供の頃から、こうして病気と向き合ってきたんだろうなぁ。 もしかすると母親が、飲みにくい薬を嫌がる娘に「おクスリさんに身体の中で頑張ってもらおうね。おクスリさんありがとう。」って飲ませていたのかもしれない…なんて妄想も膨らみます。 あまりにも美しい所作から、一粒一粒に込めた祈りを感じて 気がつくと、この浮世離れした少女のサポーターになっていました。 最初に余命ネタをバラしてくるので、 その後の、ゆっくりじっくり心の機微を追うテンポは、そのままヒロインの体感時間のようで、一瞬一瞬が尊い。゚(゚´Д`゚)゚。 一生分の勇気を出して、夢を叶えようと頑張る姿はとてつもなく可憐でチャーミング。 でも、望みが叶って初めて知る喜びの瞬間には、同時に押し寄せる悲しみがあり…繊細な中条あやみちゃんの演技に大号泣でした。 本当に細かいところまで行き届いた映画で、 美雪ちゃんの生活感の無いお部屋に「ディノスのカタログかよ!」と思いましたが、 ヒロインの人となりがわかってくると、実は彼女そのものが詰まったお部屋だったことがわかります。 きっと、本の装丁やデザインが好き。元の場所に戻ってきて、きちんと並んでいるのを眺めるのが好き。 お気に入りのカワイイ文房具や小物にも、一人で過ごした時間の長さを感じました。 うって変わって生活感溢れる悠輔の部屋もイイ(´ー`) まるで歌っているかのような、バイオリンの音色が更に涙を誘ってきます。 さすがは葉加瀬太郎!朧月夜コンビ ハマケンがこの映画を蒲焼きに例えていましたが 「長〜い鰻があって、美味しいタレがかかっていて、自分は山椒だ。」 いやはや。かなり良い風味が効いていて、最高でした。(*^ω^*) ずっと過去からの関係が見えるような、田辺画伯も流石でしたが なんと言っても、母親と娘の関係がたまらんかった! 心配な気持ちと葛藤しつつ、娘の自立を尊重する母親と、そんな母親を気遣う娘。 高岡早紀さんの絶妙なニュアンスが素敵でした。 あ〜あ。BBAだけど、フィンランドでオーロラ見たい!ww