愛唄 ―約束のナクヒト―

2018-12-05
(C)2018「愛唄」製作委員会

名曲「愛唄」×主演:横浜流星×脚本:GReeeeN
映画「キセキ」のチームが贈る、名曲「愛唄」のもう一つの物語

平凡な毎日、他人を夢中になるほど好きになったこともなく、ただ過ぎていく日々の中、大人になってしまったトオル。そんなある日、自分の人生のタイムリミットを突然告げられる。失意の中、元バンドマンの旧友・龍也との再会と、偶然見つけた“詩”との出逢いによって彼は、生きる勇気をもらい、恋というものに生涯をかけて全力で駆けてみたくなった―。
トオルを変えた詩。そしてその先にようやくめぐり逢えた運命の少女・凪。しかし、詩を綴ることをやめたその少女には誰も知らないある秘密があった…。
終わらない命など存在しない中で、今を夢中で生きるとは。刹那に輝くその運命が、名曲誕生の奇跡を起こす。

2017年に大ヒットを記録した映画『キセキ ―あの日のソビト―』のチームが再び集結し、名曲「愛唄」のもう一つの物語を紡ぎだす。『キセキ』での好演も記憶に新しい横浜流星が主演を務め、ヒロインに清原果耶、横浜の親友役に飯島寛騎。脚本・音楽を手掛けるのはGReeeeN。彼らが初の脚本で本作に込めたのは、名曲「愛唄」への想いと同じ「人を好きになることを恐れないで」という、まっすぐなメッセージ。
恋する勇気を持てないまま大人になった青年が、“友”と“詩”との出会いによって、恋に全力で駆け抜けていくさまを描き出す。実話エピソードから着想を得たオリジナル脚本で、青く澄みきった新たな物語が誕生した。

2019年1月25日(金) 全国公開
公式サイト

キャスト

横浜流星 清原果耶 飯島寛騎 成海璃子 財前直見 富田靖子 中山美穂

スタッフ

監督:川村泰祐 『のだめカンタービレ 最終楽章 後編』『L♡DK』『海月姫』『きょうのキラ君』ほか
脚本:GReeeeNと清水匡
音楽:GReeeeN
主題歌:GReeeeN「約束 × No title」(ユニバーサル ミュージック)
配給:東映

レビュー

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私の手握ってくれてありがとう ネタばれ

評価: ★★★★★ (5点) 投稿者:アネモニックネーム2019-01-31

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 飛び降り自殺寸前で坂本龍也の「声かけ」に助けられ、生き永らえた野宮透に対して、死を恐れる素振りすら見せていなかった伊藤凪。何時死を迎えるか分からない身体にも拘らず。  恐怖と葛藤は並大抵のものではなかったはず。それをどう乗り越えたかわかりません。但し、詩「K」を執筆した時に「既に乗り越えていた」ことだけは確か。  「人を好きになる 愛し合う(詩『K』より引用)」それをひたすら待っていた。 「毎日に夢中だから 息していることさえ忘れ(詩『K』より引用)」るために。 自らを死んだことにして。  「詩を書けなくなった(伊藤凪セリフ)」のは、想いを全て吐露してしまったからだと思います。公式「K=・・・」を思いついたのも多分このころ。未だ出会っていない「愛し合う(詩『K』より引用)」人に思いを寄せながら。そして伊藤凪の時間は止まった。「胸がザワザワした(伊藤凪セリフ)」のはそのためだと思います。  そして遂に出逢った野宮透。伊藤凪はずっと野宮透を観ていた。野宮透が初めて病院を訪れたその日から。野宮透に出逢ってから「胸がザワザワしなくなった(伊藤凪セリフ)」伊藤凪の中で、止まった時間が再び動き出した。  ようやく動き出した伊藤凪の時間。しかし、聳え立つ「壁」は複数に及び加えて高い。  1つ目の「壁」は時間。自らは投薬により生き永らえる伊藤凪に対して、野宮透の余命は限られている(坂本龍也にセットされたタイマーの如く)。  2つ目の「壁」は伊藤凪の両親。親権もさることながら、「1日でも長く生きて欲しい」両親(特に、母親伊藤佐和)の愛情も、野宮透との「距離(i ? y)」を広げる「壁」となって立ち塞がる。  その全てを越え、野宮透の腕の中で逝った伊藤凪。この上ない「遺言」を残して。「伊藤凪が詩を書いたら坂本龍也が曲を作る(坂本龍也セリフ)」。この約束を守ることを伊藤凪は確信していた。自らが三角関係の頂点に位置することを自覚していたから。  思い残すことは何もなかったと思います。伊藤凪セリフ「私の手握ってくれてありがとう」が、それを物語っています。

瞬間、瞬間を大切に生きる

評価: ★★★★★ (3点) 投稿者:とえ2019-01-21

これまで人を好きになることなく社会人になってしまったトオル(横浜流星)の運命の出会いを描く Greeeenが、自らの実話エピソードを元に書き下ろした脚本を映画化した作品 歯医者さんである彼ららしい「生きることの大切さ」を描いている その脚本には、確かに初々しさも感じるし、どストレートに描いているだけあって、先の展開が手に取るように分かってしまうところもあった しかし、その中で、私が良いなぁと思ったのは「今、この瞬間を大切に生きる」ということ 何があっても、下を向かず、前を向くということ ただ、なんとなく、日々を生きていると見過ごしてしまいそうなことも、瞬間、瞬間を大切に生きていると、その「何でもないこと」の大切さに気付かされる 人生は、そんなキラキラした瞬間の積み重ねなのだ ちょいちょい突っ込みたくたる場面はあったものの、そんな前向きな考え方は良いなぁと思った そして、主人公トオルが、運命的に出会う少女・凪を清原伽耶が演じているのだけど、彼女がとても良かった その凪は、日々、詩を書いて過ごしている 「詩を書く」という行為は、とても気恥ずかしいものだけれど、この映画の凪を観ていると「詩を書くって良いなぁ」と思えてしまうから不思議 詩を書くということは、人の感性を豊かにして、小さな幸せに気付くということだと思う 後半は、会場のあちこちからすすり泣きが聞こえてきた本作 (私は1mm も泣けなかったけれど…) とてつもなくピュアな作品を観たいと思っている人にオススメ