事件の犯人たちが劇中に登場!映画史上類を見ない手法で描かれたハイブリッド・クライム・エンタテインメントが誕生
アメリカ・ケンタッキー州で退屈な大学生活を送るウォーレンとスペンサーは、自分が周りの人間と何一つ変わらない普通の大人になりかけていることを感じていた。そんなある日、2人は大学図書館に時価1200万ドル(およそ12億円相当)の超える画集「アメリカの鳥類」が保管されていることを知る。
「その本が手に入れば、莫大な金で俺たちの人生は最高になる」そう確信したウォーレンとスペンサーは、大学の友人エリックとチャズに声をかける。『スナッチ』『レザボア・ドッグス』『オーシャンズ11』などの犯罪映画を参考に作戦を練ることにした4人は、特殊メイクで老人に扮し図書館に乗り込む計画を立てる。来たる決行日、老人の姿に変装した4人は図書館へと足を踏み入れる――。そこで彼らを待ち受ける運命とは?これは、刺激を求めて道に迷ったアメリカン・アニマルズ達の物語。
撃の実話の映画化を手掛けたのは、長編ドキュメンタリー『The Imposter』で英国アカデミー賞BAFTAを受賞し、長編ドラマとしては本作が初監督作品となるバート・レイトン。事件を起こした本人たちを劇中に登場させ、ドキュメンタリーとドラマのハイブリットにスタイリッシュな映像、音楽を盛りこみ、センセーショナルな作品を誕生させた。
そして、このかつてない物語に挑むのは今大注目の実力派若手俳優たち。『X-MEN』 で一躍有名になったエヴァン・ピーターズ。『ダンケルク』、『聖なる鹿殺し』で唯一無二の存在感を見せつけたバリー・コーガン。そして『エブリバディ・ウォンツ・サム!!』のブレイク・ ジェナーに、Netflix のシリーズ『トラベラーズ』のジャレッド・ アブラハムソン。登場人物たちの不安定な心とアドレナリンに満ちた姿を演じる。
5月17日(金)より
新宿武蔵野館/ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
公式サイト
キャスト
エヴァン・ピーターズ、バリー・コーガン、ブレイク・ジェナー、ジャレッド・アブラハムソン
スタッフ
監督・脚本:バート・レイトン『The Imposter』(英国アカデミー賞受賞)
原題:American Animals
(2018年/アメリカ・イギリス/116分/スコープサイズ/5.1ch)
提供:ファントム・フィルム、カルチュア・パブリッシャーズ
配給:ファントム・フィルム
レビュー
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物語はこの映画で完結する
評価:
★★★★★ (4点)
投稿者:とえ2019-05-27
私が観る前に思っていた映画とは違う映画だったけど、これは、これで、良い意味で裏切られた作品だった
「このままでは、平凡で退屈な大人になってしまう」と感じた大学生4人組が、大学の図書館に貯蔵してある希少本の図鑑を盗む計画を立てる
その話は実話が元になっているのだけど、この映画が他の映画と違うのは、当事者たちが、映画の中に出てきて、その当時の様子を語るのだ
それは、本人しか知らない心情の吐露であって、それがドラマで描かれる実話にリアリティを増している
主人公は4人の大学生だ
大学生ぐらいの年頃というのは、たいてい無謀で、無敵で、何でもできると思い込んでいる
たとえば、カンフー映画を観たら、自分もカンフーの達人になった気分になってしまうように、
彼らは「オーシャンズ11」を観たら、泥棒ができるような気分になってしまうのだ
そんなノリで、泥棒を計画したのが始まりだ
しかし、多くの人が経験あるように若さの勢いとか、ノリっていうのは、たいてい、バカげているもので…
ここでは、ノリと勢いだけではない苦味や痛みも描かれている
はるか昔に、私もそんな時期を通ったからこそ、彼らの痛みが心に突き刺さってくる
若さの勢いがあまりにバカげていて、笑ってしまうシーンも多かったけど、その代償をキッチリと払わされているところに現実を超えたリアルがあると思った