ジャン=リュック・ゴダール監督『ワン・プラス・ワン』12/3公開!ストーンズの名ドラマー、チャーリー・ワッツとは

ワン・プラス・ワン

ジャン=リュック・ゴダール監督ザ・ローリング・ストーンズのレコーディング風景を撮影した伝説の音楽ドキュメンタリー『ワン・プラス・ワン』が、12月3日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて、全国順次リバイバル上映となる。

世界中の音楽ファンはもちろん、多くのアーティストも魅了し、2022年には結成60周年を迎える平均年齢76歳のモンスターバンド、ザ・ローリング・ストーンズ。去る8月24日(現地時間)、ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツの突然の訃報に、世界中が深い悲しみに包まれた。ジャズの影響を受けたドラミングと、英国紳士な佇まいでファンたちから愛され、デビュー当時からのメンバーとしてストーンズを支えてきたチャーリー。その訃報にストーンズメンバーをはじめ、元ザ・ビートルズのリンゴ・スターやポール・マッカートニー、エリック・クラプトン、クイーンのブライアン・メイ、オノ・ヨーコら世界中のアーティストたちからも追悼のコメントが寄せられた。

そんなチャーリー・ワッツへの追悼の意を込め、急遽公開が決定した本作。なお、公開日となる12月3日は、記念すべきゴダール91歳の誕生日でもある。

ローリング・ストーンズが1968年に発表したアルバム「ベガーズ・バンケット」。ストーンズが考案したトイレの落書きのジャケットがレコード会社から不採用となり、デザインを巡ってリリースが遅れたのは有名なエピソードだ。そんな紆余曲折を経て発表された同アルバムの1曲目が「Sympathy for the Devil」こと「悪魔を憐れむ歌」であり、本作ではこの曲のレコーディング風景を映し出している。

キース・リチャードは当時ゴダールとの仕事について「俺たちの曲作りと共通するものを感じる」と語っており、ミック・ジャガーは「制作過程をよく記録している」と評価していたという。ゴダールが手がけるドキュメンタリーめいたフィクション映像が交差しながらも、ロック史上に残る名曲と言われる「悪魔を憐れむ歌」誕生の瞬間が、克明に描かれている。

本作は、ミックとブライアンが向かい合い音を合わせているところから始まる。ボブ・ディラン調のフォークソングから始まり、着々と音ができてくる中、ドラムが刻むリズムはなかなか定まらない。ミックから「まともに叩いてくれよ!」と言われながらも、試行錯誤を繰り返し、ドラムのリズムが徐々に変化していく。最終的にたどり着いたのは、ジャズとサンバが合わさった独特のリズムだ。ここに呪術的な歌詞や叫びなどが重なり、いつ聞いても褪せることのない名曲が誕生した。

ワン・プラス・ワン

チャーリー・ワッツのドラムスのルーツはジャズにあり、ドラマーを目指すきっかけとなったのは、サックス奏者ジェリー・マリガンがチコ・ハミルトンをドラムに迎えて演奏した1952年の「Walking Shoes」だったという。14歳でドラムセットを親に買ってもらい、16歳からは、街中で演奏をしていた。80年代後半にはストーンズで演奏する傍ら、スケジュールが許せばジャズのソロアルバムを出すなど、精力的に活動を続けていたという。

メンバー内では控えめな存在で、ライブのメンバー紹介の時に、隠れてしまいドラムセットだけがそこにある、というほどシャイだったというチャーリー。しかし、本作で奏でる唯一無二のドラムのグルーヴ感は圧倒的な存在感を放ち、メンバー内の核となる存在だったことは一目瞭然だ。

ロック史に残る名曲 「悪魔を憐れむ歌」レコーディング風景の舞台裏と、偉大なドラマー、チャーリー・ワッツのリズムをスクリーンで体感できる貴重なチャンス。伝説が誕生した瞬間を、ぜひスクリーンで。

ワン・プラス・ワン
ワン・プラス・ワン
ワン・プラス・ワン
ワン・プラス・ワン
ワン・プラス・ワン
ワン・プラス・ワン
ワン・プラス・ワン

作品タイトル:『ワン・プラス・ワン』
出演:ザ・ローリング・ストーンズ(ミック・ジャガー、キース・リチャード、ブライアン・ジョーンズ、チャーリー・ワッツ、ビル・ワイマン)、アンヌ・ヴィアゼムスキー
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
日本劇場初公開:1978年11月1日
1968年/イギリス/英語/101分/カラー/1.33:1/モノラル/原題:ONE PLUS ONE/日本語字幕:寺尾次郎/PG12
配給:ロングライド

公式サイト:https://longride.jp/oneplusone/
公式Twitter:@OPO_movie
コピーライト:(C)CUPID Productions Ltd.1970

12/3(金) 新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開

 

↑上に戻る