レビュー
傑作
何かに夢中になる事、夢を持つ事は素晴らしいと感じました。映画を観ている時の少年の表情が凄く素敵で、天才!全体的に静かで美しい演出で、派手な感動作ではないところが逆に良かったです。
9歳のサマイはインドの田舎町で、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を低劣なものだと思っているが、信仰するカーリー女神の映画は特別と、家族で街に映画を観に行くことに。人で溢れ返った映画館、席に着くと、目に飛び込んだのは後方からスクリーンへと伸びる一筋の光…そこにはサマイが初めて見る世界が広がっていた。映画にすっかり魅了されたサマイは、再び映画館に忍び込むが、チケット代が払えずつまみ出されてしまう。それを見た映写技師のファザルがある提案をする。料理上手なサマイの母が作る弁当と引換えに、映写室から映画をみせてくれるというのだ。サマイは映写窓から観る色とりどりの映画の数々に圧倒され、いつしか「映画を作りたい」という夢を抱きはじめるが―。
チャイ売りの少年が映画と出会い、やがて世界で活躍する映画監督になる―。パン・ナリン監督自身の驚くべき物語を映画化した本作は、トライベッカ映画祭ほか、世界中の映画祭で5つの観客賞を受賞し、バリャドリード国際映画祭では最高賞にあたるゴールデンスパイク賞をインド映画として初受賞。大きな夢を抱く主人公サマイ役を務めるのは、3,000人の中から選ばれたバヴィン・ラバリ。
バヴィン・ラバリ
監督・脚本:パン・ナリン
2021年/インド・フランス/グジャラート語/112分/スコープ/カラー/5.1ch/英題:Last Film Show/日本語字幕:福永詩乃 G
応援:インド大使館
配給:松竹
何かに夢中になる事、夢を持つ事は素晴らしいと感じました。映画を観ている時の少年の表情が凄く素敵で、天才!全体的に静かで美しい演出で、派手な感動作ではないところが逆に良かったです。