レビュー
構図・構成の勝利
2つの道の合流点でぶつかって出会った2人 異なる道を歩んできた彼らの運命が交錯して衝撃が走る 差別的な人々と逆行する終盤と言い構図が美しい 扉の外側から中を映す構図が多く、扉が閉じられてしまうシーンと再び開かれているシーンで胸が潰れそうに ラストを踏まえると息の音のみで始まる構成も巧い
1982年、初夏の日差しが降りそそぐイタリア・シチリア島。バイク同士でぶつかり、気絶して息もできなくなった17歳のジャンニに駆け寄ったのは、16歳のニーノ。育ちも性格もまるで異なる2人は一瞬で惹かれあい、友情は瞬く間に激しい恋へと変化していく。2人で打ち上げた花火、飛び込んだ冷たい泉、秘密の約束。だが、そんなかけがえのない時間は、ある日突然終わることに──。
イタリアを驚愕させ、やがて世界が変わる大きなきっかけとなった事件が、40年の時を経て映画化。主人公のニーノとジャンニには、新星俳優ガブリエーレ・ピッツーロと、ダンサーとしても活躍するサムエーレ・セグレート。
監督を務めるのは、イタリアで俳優として活躍するジュゼッペ・フィオレッロ。初監督ながら、イタリア最古の映画賞ナストロ・ダルジェント賞で新人監督賞を受賞した。
ガブリエーレ・ピッツーロ、サムエーレ・セグレート
監督:ジュゼッペ・フィオレッロ
2022年/イタリア語/134分/スコープ/カラー/5.1ch/原題:Stranizza d’Amuri/PG-12/日本語字幕:高橋彩/後援:イタリア大使館
配給:松竹
2つの道の合流点でぶつかって出会った2人 異なる道を歩んできた彼らの運命が交錯して衝撃が走る 差別的な人々と逆行する終盤と言い構図が美しい 扉の外側から中を映す構図が多く、扉が閉じられてしまうシーンと再び開かれているシーンで胸が潰れそうに ラストを踏まえると息の音のみで始まる構成も巧い