ギャングース

2018-10-17
(c)2018「ギャングース」FILM PARTNERS (c)肥谷圭介・鈴木大介/講談社

高杉真宙×加藤諒×渡辺大知(黒猫チェルシー)
新時代のアウトローたちを描いた人気青春漫画が実写映画化!

職ナシ。学ナシ。犯罪歴アリ。生まれたときから最底辺。親から虐待され、ろくに学校にも行けず、青春期を少年院で過ごしたサイケ・カズキ・タケオ。社会に見放された少年3人が生き抜くためにつかんだ仕事は、悪(犯罪者)だけをターゲットにした“タタキ”(窃盗、強盗)稼業。
3人は、裏稼業・悪徳業種の収益金(アガリ)を狙う窃盗団を結成する。暴力団排除の機運の中、日本の裏社会に存在するヒエラルキーにも転換期が訪れ、ヤクザ組織に属さない“半グレ”系アウトローで構成される犯罪営利組織“カンパニー”の支配権を侵す。
3人は後戻り不能なキケンな領域に立っていたがー。

犯罪集団だけを標的とする窃盗“タタキ”稼業で過酷な社会を生き抜こうとする3人の少年たちを描き、モーニング誌で2013年から2017年まで連載され、高い人気を獲得した漫画・肥谷圭介×ストーリー共同制作・鈴木大介による青春漫画『ギャングース』がついに実写映画化。
“タタキ”専門の窃盗団の情報収集・標的選定担当のサイケを演じるのは『散歩する侵略者』(17)や『虹色デイズ』(18)などの高杉真宙。また工具全般担当のカズキを人生初のモヒカン頭となって演じるのは加藤諒。そして車両・機動担当のタケオを、これも人生初の金髪&眉なしの原作完コピのルックスで演じるのは、黒猫チェルシーのヴォーカル・渡辺大知。
サイケたちの前に立ちはだかる強敵、半グレ系アウトローによる犯罪営利組織・六龍天のトップに君臨する安達には、世界的ギタリストのMIYAVI。その安達の下で働く詐欺組織の番頭・加藤には金子ノブアキ、加藤の部下で恋人のアゲハには篠田麻里子、情報屋の高田には林遣都など豪華キャストが集結している。監督と脚本を担うのは『SR サイタマノラッパー』(09〜)、『22年目の告白―私が殺人犯です―』(17)など、社会の底辺を生きる人々の映画やクライム・ムービーには定評のある入江悠。
主人公の少年たちの友情と成長、再起への想いをより際立たせ、痛みだけではなく、躍動感、爽快感も伝える王道の青春エンターテインメント。

11月23日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー!
公式サイト

キャスト

高杉真宙 加藤諒 渡辺大知(黒猫チェルシー)
林遣都 伊東蒼 山本舞香 芦那すみれ 勝矢/般若 菅原健 斉藤祥太 斉藤慶太
金子ノブアキ 篠田麻里子 MIYAVI

スタッフ

監督:入江悠(『22年目の告白-私が殺人犯です-』『ビジランテ』『SRサイタマノラッパー』シリーズ)
脚本:入江悠 和田清人
原作:肥谷圭介・鈴木大介「ギャングース」(講談社「モーニング」KC所載)
制作プロダクション:アミューズ映像制作部+パイプライン
製作:キノフィルムズ/木下グループ
配給:キノフィルムズ/木下グループ

レビュー

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私の知らない振り込め詐欺の世界

評価: ★★★★★ (3点) 投稿者:とえ2018-11-19

面白かったなぁ 描いているのはダークな世界でも、前向きに作られていて、楽しみながら観た作品 3人の主人公たち、サイケ(高杉真宙)、カズキ(加藤諒)、タケオ(渡辺大知)は、少年院で出会い、共に育った仲間たち 彼らは、窃盗をしながら生計を立てて生活をしているが なかなかうまくいかない しかし、ある日、カズキが身寄りのない少女ヒカリを保護してから、彼らにも運が向き始め… この物語の背景にあるのは、振り込め詐欺を行なっている詐欺グループの実態 少年院のような施設から社会に出た少年たちは、まともな仕事に就けず やがて、お金を持っている年寄りから金を奪った方が楽に稼げると考えるようになる そして、彼らは組織立った詐欺グループを形成するようになる 主人公の3人組は、そんな詐欺グループから金を奪って「ちゃんとした社会人の生活」を手に入れようと夢見るようになる そんな彼らの物語を 実録!あなたの知らない振り込め詐欺の世界 っていうルポを見てる気分で楽しんだ そこで思ったのは こういうサギは、永遠になくならないんだなぁということ 財布のひもが緩いお年寄りがいて 何をしても上に上がれない貧困層の若者たちがいる限り、その構図がなくなることはない だからこそ、主人公トリオが、そこを突破して明るい未来を築いてくれるんじゃないかと期待して観てしまう 彼らは、ろくに漢字も書けないような子たちだけど、なんとかはい上がって、人並みな生活を手に入れようと必死になっているところが良い その前向きで力強いパワーで、彼らの世界に引き込まれた ただ、私としては、少年院を出た彼らが、まともな職に就けない現状について、どこに問題があるのかと、どうすべきなのかを提示して欲しかった この映画を観て思ったのは、社会とは、金さえあれば幸せな生活ができるところではなく、どんな環境で生まれて育った人も、自由に働くことができるところであるべきだということ だからこそ、 彼らが、底辺でもがきながら、光の差す方を目指して必死になるのは、良いけれど、その前に、もっと叩くべきところがあるんじゃないかなと思ってしまった それとも、社会を変えることを諦めるべきなのか それに、この手の貧困層のダークな世界を描いた作品は、韓国映画にはいくらでもあって、やっぱり、そういう世界の描き方は、韓国映画の方が何枚も上手だなと思ってしまう それでも、こういう社会の底辺を描いた作品が作られることはとても大事だし、広くたくさんの人に知ってもらうために、若手俳優をたくさん起用して、エンターテイメント作品になっているのは、とても良いことだと思う

裏社会の底辺で生き抜くということ

評価: ★★★★★ (5点) 投稿者:kazhr2018-11-15

実話を基にしたギャング映画と言っていいのか。 少年院で一緒だった3人が何とか生き抜くためにギャングの親分と闘うストーリー。 単なるギャング映画ではない。エンタメ要素もいっぱいあるが、『万引家族』に繋がる閉塞した社会批判も見える。入江監督の言う「私たちの社会で一緒に生きてる隣る人を知ろう。それが変わる最初の一歩」が刺さった。