僕たちのラストステージ

2019-03-06
(c)eOne Features (S&O) Limited, British Broadcasting Corporation 2018

スティーヴ・クーガン×ジョン・C・ライリー豪華共演
伝説のお笑いコンビ、ローレル&ハーディの晩年を描いた感動作

1953年、かつて世界中から愛されたスタン・ローレルとオリバー・ハーディによるお笑いコンビ、ローレル&ハーディは、イギリスでホールツアーを開始するも、既に二人は過去の人になっていた。待遇は悪く、客席もガラガラ。互いを笑わせあいながら、イギリス中をめぐる過酷なツアーを頑張って続けるうちに、やがて二人はファンを取り戻していく。しかし、ある日の口論をきっかけに、オリバーはコンビ解消を心に決め、スタンに「引退する」と告げる―――。

細身で皮肉屋のスタン・ローレルを演じるのは、『あなたを抱きしめる日まで』のイギリス出身のスティーヴ・クーガン。ふくよかで陽気なオリバー・ハーディを演じるのは、『シカゴ』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたアメリカ出身のジョン・C・ライリー。監督は『フィルス』のジョン・S・ベアード。
共に人生を歩んできたコンビが、人生の晩年に差し掛かり、改めて友情、舞台の大切さに気付いていく。映画そのものが「ローレル&ハーディ」の作品かのように、人生の可笑しみと哀しさ、素晴らしさをユーモラスに描いた、愛おしいヒューマンコメディ。

第76回ゴールデン・グローブ賞主演男優賞(コメディ/ミュージカル部門)ノミネート(ジョン・C・ライリー)
2019英国アカデミー(BAFTA)賞英国作品賞&主演男優賞ノミネート(スティーヴ・クーガン)
第39回ボストン映画批評家協会賞主演男優賞受賞(ジョン・C・ライリー)

4月19日(金)新宿ピカデリーほか全国順次公開
公式サイト

キャスト

スティーヴ・クーガン、ジョン・C・ライリー、ニナ・アリアンダ、シャーリー・ヘンダーソン、ルーファス・ジョーンズ、ダニー・ヒューストン

スタッフ

製作:フェイ・ウォード
監督:ジョン・S・ベアード(『フィルス』)
脚本:ジェフ・ポープ(『あなたを抱きしめる日まで』)
2018年/イギリス・カナダ・アメリカ/英語/カラー/スコープ/DCP5.1ch/98分
配給:HIGH BROW CINEMA

レビュー

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いい時も悪い時もステージの上で

評価: ★★★★★ (4点) 投稿者:とえ2019-05-28

最後にホロッとする感動作だった! 落ち目になってしまった晩年のお笑いコンビが、ステージを重ねていくことで、人気を盛り返していく ステージを降りてからも、日常会話の中からネタを見つけたり、ネタ合わせをして、場を盛り上げ、お客さんを増やしていく その「笑い」にかける思いは、ベテランになっても、新人の頃と変わらない 彼らの間には、お互いに見つめ合えばわかる「あうんの呼吸」のようなものがあって、そんな二人の関係は長く連れ添った夫婦のようだった そんな彼らは「言いたいことを言い合える関係」だからこそ、時にはケンカもするし、他の人に乗り換えようかなと思うことだってある けれど、やっぱり、代わりになる人はいないから、元サヤへと戻っていくのだ そんな二人の「いろいろあっても、やっぱり相方が一番!」という間柄を見ていて、いいなぁと思った そこまで心を許しあえる相手には、なかなか出会えないからだ そんな風に、裏側では、いろいろあるし、晩年になれば、体調を崩して、とてもステージになど上がれなくなってしまうこともあるけれど、それでも、そんな自分を押し殺して、ステージに上がった彼らはキラキラと輝いていた そんな彼らの「これぞ天職!」という姿に感動してしまった 彼らは、お客さんを笑わせてこそ、生きられるし、お客さんの笑顔が彼らの栄養剤なのだ 私の隣の席には、外国の人が座っていて、彼らのギャグにずっと笑っていた そこまで、彼らのギャグを理解できなかったのが残念だけど、彼らの思いには、心が温かくなった作品だった