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anemoメンバーに登録して、映画レビューを投稿しよう!メンバー登録(無料)はこちら 》北極に位置するグリーンランド東部の人口80人の小さな村チニツキラークに、デンマークから28歳の新人教師アンダースが、子供たちにデンマーク語を教えるために赴任した。家業の農業を継ぐか否か、迷った末の“自分探し”の選択だったが、そんな甘い考えはすぐに打ち砕かれる。
言語、習慣の違いで授業はままならず、考え方の違いから、村人からは孤立気味。そして想像以上に過酷な自然。そんな時、狩猟のために学校を休んだ児童の一人アサーの家を、叱責するつもりで訪問したアンダースは、少年の祖父母から様々なことを教えられることになる。それはこの地で暮らす者に必要な生活の知恵だけでなく、しなやかに強く生きていくための哲学でもあった…。
監督は、短編作でカンヌ国際映画祭SACD賞を受賞し、その後、初長編作がヴェネチア映画祭批評家週間作品賞を受賞したフランスの俊英サミュエル・コラルデ。
すべての登場人物を本人が演じ、リアルとフィクションの間を縦横無尽に行き交うその手法で、独特のリアリティを生み出した。
舞台となったグリーランドは、日本の約6倍の面積をもち、東京ドームの収容人数とほぼ同じ約56,000人が暮らし、大地の80%以上が氷に覆われた世界一大きな島。2015年にチニツキラーク村に訪れ魅了されたコラルデ監督は、<狩る、食べる、学ぶ、楽しむ…>、すべてがシンプルで、それでいて心豊かに暮らす村人たち出会い、その世界に魅力され、映画の撮影を決意する。
撮影前に、数か月にわたり監督自ら、カメラを回した。1年間の長期撮影で雄大なフィヨルド、オーロラ、容易には見られないシロクマや、春を告げる鯨たち…といった手つかずの大自然を余すことなくカメラに収め、それらの映像は本作の大きな見どころだ。
2018年サンダンス映画祭ワールドシネマ部門正式出品
アンダース・ヴィーデゴー、アサー・ボアセン、チニツキラーク村の人々
監督・撮影・脚本:サミュエル・コラルデ
脚本:カトリーヌ・パイエ
音楽:エルワン・シャンドン
プロデューサー:グレゴワール・ドゥバイ
2017年/フランス/グリーンランド語、デンマーク語/94分/カラー/5.1ch/1:2.39/原題:Une année polaire(英題:A POLAR YEAR)/字幕翻訳:伊勢田京子
配給:ザジフィルムズ
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