宮沢りえ主演×石井裕也脚本・監督『月』第28回釜山国際映画祭、ジソク部門に出品が決定!

月

辺見庸の小説を、石井裕也脚本・監督、宮沢りえ主演で映画化した『月』(10月13日(金)公開)が、10月4日〜13日で開催予定の第28回釜山国際映画祭、ジソク部門(Jiseok部門)にて出品が決定した。

原作は、実際の障害者殺傷事件をモチーフにした辺見による同名小説。事件を起こした個人を裁くのではなく、事件を生み出した社会的背景と人間存在の深部に切り込まなければならないと感じたという著者は、〈語られたくない事実〉の内部に潜ることに小説という形で挑戦した。

この問題作を、コロナ禍を生きる親子を描いた『茜色に焼かれる』、新作『愛にイナズマ』などを手掛けた石井監督が映画化。十代の頃から辺見の作品に魅せられてきたという彼は、原作を独自に再構成し、渾身のパワーと生々しい血肉の通った破格の表現としてスクリーンに叩きつける。

本作がノミネートされたジソク部門(Jiseok部門)は、2017年から設定されていたキム・ジソク賞を独立させ昨年新設された部門で、新人をのぞけば唯一のコンペティション部門となる。本年は9本の作品の中から最大2作品にキム・ジソク賞が送られる。『羊の木』(吉田大八監督)『義足のボクサー』(ブリランテ・メンドーサ監督)がキム・ジソク賞を受賞している。また、本作で日本からは石井裕也監督の渡航が決定しており、授賞式は10月13日を予定している。

映画祭のプログラム・ディレクターからも絶賛のコメントが届いており、本作への期待値と評価の高さが窺える。

コメント

ナム・ドンチョル(釜山国際映画祭/プログラム・ディレクター)
「この映画は、私たちの”正常と異常の間の偏見”に疑問を投げかけている。
それは強く勇敢な試みであり、特に宮沢りえの演技は私たちを見事に納得させた」

ストーリー
そして、その日は来てしまった。

深い森の奥にある重度障害者施設。ここで新しく働くことになった堂島洋子(宮沢りえ)は“書けなくなった”元・有名作家だ。彼女を「師匠」と呼ぶ夫の昌平(オダギリジョー)と、ふたりで慎ましい暮らしを営んでいる。
施設職員の同僚には作家を目指す陽子(二階堂ふみ)や、絵の好きな青年さとくん(磯村勇斗)らがいた。そしてもうひとつの出会い――洋子と生年月日が一緒の入所者、“きーちゃん”。光の届かない部屋で、ベッドに横たわったまま動かない“きーちゃん”のことを、洋子はどこか他人に思えず親身になっていく。
しかしこの職場は決して楽園ではない。洋子は他の職員による入所者への心ない扱いや暴力を目の当たりにする。そんな世の理不尽に誰よりも憤っているのは、さとくんだ。彼の中で増幅する正義感や使命感が、やがて怒りを伴う形で徐々に頭をもたげていく――。
そして、その日はついにやってくる。

作品タイトル:『月』
出演:宮沢りえ
磯村勇斗
長井恵里  大塚ヒロタ  笠原秀幸
板谷由夏  モロ師岡  鶴見辰吾  原日出子 / 高畑淳子
二階堂ふみ / オダギリジョー
監督・脚本:石井裕也
原作:辺見庸『月』(角川文庫刊)
音楽:岩代太郎
企画・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
製作:伊達百合 竹内力 プロデューサー:長井龍 永井拓郎
アソシエイトプロデューサー:堀慎太郎 行実良
撮影:鎌苅洋一 照明:長田達也 録音:高須賀健吾 美術:原田満生 美術プロデューサー:堀明元紀  装飾:石上淳一 衣装:宮本まさ江 ヘアメイク:豊川京子 千葉友子(宮沢りえ) 特殊メイク・スーパーバイザー:江川悦子 編集:早野亮 VFXプロデューサー:赤羽智史 音響効果:柴崎憲治 特機:石塚新 助監督:成瀬朋一 制作担当:高明 キャスティング:田端利江
制作プロダクション:スターサンズ 制作協力:RIKIプロジェクト
(2023年/日本/144分/カラー/シネスコ/5.1ch)
配給:スターサンズ

公式サイト:tsuki-cinema.com
公式Twitter:@tsuki_movie
コピーライト:(C)2023『月』製作委員会

10/13(金)新宿バルト9、ユーロスペース他全国公開

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