深海の生々しい音を360°再現『ラスト・ブレス』“極限潜水”立体音響予告篇解禁

飽和潜水士の実話を映画化した『ラスト・ブレス』(9月26日公開)より、「“極限潜水”立体音響予告篇」が解禁された。

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『ラスト・ブレス』メイキング写真

本作は、究極の悪夢というべきシチュエーションにひとり取り残されたダイバーの運命と、彼を救うべく極限の救出劇に挑む人々を描くサバイバル・スリラー。今年2月に全米公開され、スマッシュ・ヒットを記録した注目作だ。

オスカー常連俳優ウディ・ハレルソンをはじめ、MCU新作への出演を控えるシム・リウ、イギリスの若手俳優フィン・コールの3人が深海で過酷な作業に挑む飽和潜水士を演じ、監督をこれまでBBCやナショナル ジオグラフィックで活躍してきたドキュメンタリー作家のアレックス・パーキンソンが務めている。原作はパーキンソン監督が2019年に発表した同名のドキュメンタリー映画。2012年に起こった潜水事故の信じがたい実話を、『ゼロ・グラビティ』を彷彿とさせる没入感とスケールで描き出した。

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このたび解禁された「“極限潜水”立体音響予告篇」は、バイノーラルミックスによって深海の生々しい音を360°再現したもので、水深91メートルの暗く孤独な海底に、水や呼吸音が生々しく響き渡る映像だ。

飽和潜水士たちは、海底に張り巡らされたパイプラインや通信ケーブルの補修作業を行うため、この孤独な世界に身を投げる。彼らが潜る深さは水深300メートルに到達することもあり、そのあまりに過酷な状況から、飽和潜水士は“地球上で最も危険を伴う職業”と言われている。そんな環境における“音”が強調されることで、まるで飽和潜水士の一員になって、実際に暗闇の深海を潜っているかのような、圧倒的な恐怖と臨場感を体感することができる映像となっている。

今回の映像の制作にあたった予告篇制作会社バカ・ザ・バッカの岩﨑伊津子ディレクターは「立体音響予告を制作するにあたり、本編を見る際、セリフと音楽の音を無くし、効果音だけをヘッドホンを通して聴きました。そのなかで深海に吸い込まれたように感じるシーンを使いました。そして、命綱、海の底へ落ちていく感覚、呼吸、心臓音から飽和潜水士たちの緊張感を体感していただけると嬉しいです」とコメントしている。

もともと音楽家になりたかったというパーキンソン監督は、深海の描写と同じくらい“音”にこだわったとオフィシャルインタビューで語っている。また作曲は、ドキュメンタリー界の巨匠エロール・モリスの諸作品や、SFゲーム「サイバーパンク2077」のサウンドトラックを担当してきたポール・レナード=モーガンが務め、整音技師は『教皇選挙』のサウンドデザインを手掛けたベン・ベアードが担当。ふたりとも、ドキュメンタリー版『ラスト・ブレス』でもパーキンソン監督とタッグを組んでおり、音に対するこだわりはドキュメンタリーが完成した2019年の時点で共有できていたという。

特に彼らがこだわったのは、潜水士たちの呼吸音と、クリスの命綱が切れるシーンだ。緊迫した状況下で、潜水士たちの呼吸が次第に荒くなり、そこに水を搔き分ける音も重なっていく。観る者を不安にさせる様々な音がどんどんと積み重なっていき、突然プツンと命綱と音が切れると、クリスが深海へと投げ出される。“静寂”で深海の恐怖を表現するというアイデアは、音のプロフェッショナルたちのこだわりによって生み出された。

ストーリー
潜水支援船のタロス号が北海でガス・パイプラインの補修を行うため、スコットランドのアバディーン港から出航した。ところがベテランのダンカン(ウディ・ハレルソン)、プロ意識の強いデイヴ(シム・リウ)、若手のクリス(フィン・コール)という3人の飽和潜水士が、水深91メートルの海底で作業を行っている最中、タロス号のコンピュータ・システムが異常をきたす非常事態が発生。制御不能となったタロス号が荒波に流されたことで、命綱が切れたクリスは深海に投げ出されてしまう。クリスの潜水服に装備された緊急ボンベの酸素は、わずか10分しかもたない。海底の潜水ベルにとどまったダンカンとデイヴ、タロス号の乗組員はあらゆる手を尽くしてクリスの救助を試みるが、それはあまりにも絶望的な時間との闘いだった……。

『ラスト・ブレス』
出演:ウディ・ハレルソン、シム・リウ、フィン・コール、クリフ・カーティス
監督:アレックス・パーキンソン
原作:ドキュメンタリー『ラスト・ブレス』(メットフィルム)
脚本:ミッチェル・ラフォーチュン、アレックス・パーキンソン&デヴィッド・ブルックス
2025年|米・英|英語|93分|カラー|5.1ch|シネマスコープ|原題:Last Breath|字幕翻訳:大西公子|映倫区分:G
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ
(C) LB 2023 Limited
lastbreath.jp

9月26日(金)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー

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