原案・脚本・監督を押井守が務め、原案・アートディレクションを天野喜孝が担当したアニメ『天使のたまご 4Kリマスター』より、映像美と重厚な世界観が息づく予告編が解禁となった。あわせて岩井俊二監督より推薦コメントが寄せられた。

アニメ『天使のたまご』は、1985年にOVAとして発表され、その美しい映像と他の追随を許さない圧倒的な世界観で、熱狂的なファンを生んだ作品だ。
公開40周年を記念し、押井監督自身による監修のもと、35mmフィルム原版から4Kリマスター化。ドルビーシネマ対応版も制作された。音響面では、オリジナルのモノラル音源をソニーPCLとソニーグループの音源分離技術で解析・分離し、5.1chサラウンドおよびドルビーアトモスに再構築。今年5月には、第78回カンヌ国際映画祭クラシック部門に選出され、日本公開に先駆けてワールドプレミア上映を果たし、改めてその芸術性の高さに世界が息を呑んだ。

今回公開された予告編はリマスター映像をもとに制作されたもので、4K映像美とドルビーシネマの臨場感を垣間見ることができる。映像は、とある都市に浮かぶ太陽を見つめ佇む“少年”を背景に「あなたは誰(だあれ)?」という“少女”の象徴的なセリフで幕を開ける。

そして少年が「その卵の中には何が入っているのかな」と語り、“少女”が持つ卵に興味を寄せている様子が伺える。続いて水に沈んだ都市、静けさに包まれた廃墟などの場面が連なり、『天使のたまご』の幻想世界を鮮烈に描き出していく。

1985年の劇場初公開当時に鑑賞し、本作に影響を受けたという岩井俊二監督の「未来を信じる想いが化石のように封印されている」というコメントも印象的だ。
さらに、しばらく入手困難となっていた、『天使のたまご』の世界観を凝縮したイラストやフィルムメイキングを収録した決定版書籍「THE ART OF 天使のたまご 」が、「増補改訂復刻版」として復刊決定。Amazonにて本日9月4日より予約受付が開始となっている。





ストーリー
たまごを守る少女と、鳥を探す少年。忘れ去られた街で、ふたりは出会った。水に沈んだ都市。たまごを抱えて、ひとり徘徊する少女。ある日、奇怪な戦車から少年が降り立つ。彼は、夢で見た“鳥”を探していた。廃墟のような街を巡りながら、言葉を交わす少女と少年。ふたりの間にはほのかな共感が芽生えたかに見えたがー。
『天使のたまご 4Kリマスター』
オリジナルスタッフ
原案・脚本・監督:押井守
原案・アートディレクション:天野喜孝
製作:徳間康快
企画:山下辰巳、尾形英夫
プロデューサー:三浦光紀、和田豊、小林正夫、長谷川洋
美術監督・レイアウト監修:小林七郎
作画監督:名倉靖博
作曲:菅野由弘
音楽監督:菅野由弘
音響監督:斯波重治
撮影監督:杉村重郎
編集:森田清次
アニメーション制作:スタジオディーン
キャスト
少年:根津甚八
少女:兵藤まこ
提供:徳間書店
配給:ポニーキャニオン
(C)YOSHITAKA AMANO (C)押井守・天野喜孝・徳間書店・徳間ジャパンコミュニケーションズ
angelsegg-anime.com
11月14日(金)ドルビーシネマ先行公開、11月21日(金)全国順次公開