映画『兄を持ち運べるサイズに』より、柴咲コウ演じる主人公・理子が、オダギリジョー演じる兄との決裂を決意した瞬間を捉えた本編映像が公開された。

本作は作家・村井理子氏が実際に体験した数日間をまとめたノンフィクションエッセイ「兄の終い」をもとに、中野量太が脚本・監督を務め映画化。絶縁状態にあった実の兄の突然の訃報から始まる家族のてんてこまいな4日間の物語を描く。
柴咲が演じるのは、幼い頃からマイペースで自分勝手な兄に振り回されてきた妹・村井理子役。家族を振り回す原因となる“ダメな兄ちゃん”役をオダギリが、兄の元妻・加奈子役を満島ひかりが演じる。
理子は、自由奔放で周囲に迷惑をかける兄が大嫌いだった。大人になっても母に甘えて同居を続ける兄に対し、恨めしさと同時にどこか羨ましさも抱いていた理子。しかし、母に癌が判明すると兄は母を置いてそそくさと家を出て行ってしまう。
解禁された映像は、母の葬儀後、兄が理子に「帰ったら仕事見つけるから。これが最後!絶対!」と、お金の無心をするシーンから始まる。そんな兄の姿に迷いながらも「絶対にこれが最後だからね!」と、お金を渡す理子だったが、兄は「良一(息子)にお土産も買わないと…」と、さらにお金を要求する始末。怒り心頭の理子はお金を渡すと一目散にその場を立ち去るが、理子の背中に向かって兄は「わが妹よ~ありがとな~」と、気持ちがこもっているのかわからない感謝を投げかける。
この出来事をきっかけに、兄と疎遠になった理子。「生前の母は、家族を無難にこなす私より、家族に迷惑をかけ続ける兄を偏愛していたと思う」と、妹としての理子の複雑な感情が吐露されるシーンで映像は終了する。
先日行われたプレミア上映会で中野監督が、「ミスターダメ人間はこの人しかいない!」と、太鼓判を押したオダギリジョーが演じる、映画史上稀に見る”ダメ兄”。母の葬儀で兄との縁を切った理子だったが、兄の死をきっかけに、彼女はもう一度 “兄”との関係を見つめ直すことになる。
映画『兄を持ち運べるサイズに』は、11月28日より公開。
ストーリー
理子の元に突然かかってきた警察からの電話。
何年も会っていない兄が、死んだという知らせだった。
発見したのは、兄と住んでいた息子の良一だという。
「早く、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう」
東北へと向かった理子は、警察署で7年ぶりに兄の元嫁・加奈子とその娘の満里奈と再会する。
兄たちが住んでいたゴミ屋敷と化しているアパートを片付けていた3人が見つけたのは、壁に貼られた家族写真。
子供時代の兄と理子が写ったもの、兄・加奈子・満里奈・良一の兄が作った家族のもの…
同じように迷惑をかけられたはずの加奈子は、兄の後始末をしながら悪口を言いつづける理子に言う。
「もしかしたら、理子ちゃんには、あの人の知らないところがあるのかな」
もう一度、家族を想いなおす、4人のてんてこまいな4日間が始まったー。
『兄を持ち運べるサイズに』
出演:柴咲コウ オダギリジョー 満島ひかり 青山姫乃 味元耀大
原作:「兄の終い」村井理子(CEメディアハウス刊)
脚本・監督:中野量太
制作プロダクション:ブリッジヘッド/パイプライン
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
(C)2025 「兄を持ち運べるサイズに」製作委員会
https://www.culture-pub.jp/ani-movie/
11月28日(金)TOHOシネマズ日比谷他、全国ロードショー