写真家ナン・ゴールディンはなぜ、巨大な資本を相手に戦うことを決意したのか『美と殺戮のすべて』日本版予告編解禁!

美と殺戮のすべて

第79回ヴェネツィア国際映画祭で最高賞(金獅子賞)を受賞したドキュメンタリー映画『美と殺戮のすべて』(3月29日(金)公開)の日本版予告編が解禁された。

1970年代から80年代のドラッグカルチャー、ゲイサブカルチャー、ポストパンク/ニューウェーブシーン……当時過激とも言われた題材を撮影、その才能を高く評価され一躍時代の寵児となった写真家ナン・ゴールディン。2023年には、イギリスの現代美術雑誌Art Reviewが発表するアート界で最も影響力のある人物の1位に選出されるなど今日に至るまで世界にインパクトを与え続けている。

この度解禁された日本版予告編は、ノーウェイブバンドBush Tetrasの“You Can’ be Funky”をバックに、写真家ナン・ゴールディンが、斬新で生々しい題材を被写体にして時代の寵児となり、今や「どこの美術館も彼女の作品を欲しがる」という、輝かしい経歴から始まる。場面は変わり、ゴールディンは多くの仲間とともにメトロポリタン美術館で「サックラー家はウソつき!人殺し!」と叫んでいる。サックラー家は、製薬会社を営む大富豪で「オキシコンチン」という鎮痛剤を安全な薬と偽り販売し、アメリカで50万人もの命を奪ったのだ。そしてその莫大な売り上げを世界中の美術館に寄付することで慈善家として知られていた。彼女はなぜ、巨大な資本を相手に声を上げ戦うことを決意したのか。予告編にはその途方もない戦いの道のりの一端が収められている。

また、上映劇場ではナン・ゴールディンが撮影した写真のポストカード3枚がついたムビチケカードが販売中。数量限定で、なくなり次第終了となる。

美と殺戮のすべて
『美と殺戮のすべて』ポストカード3枚セット付きムビチケカード

<オピオイド危機とは?>
オピオイドとは、ケシから抽出した成分やその化合物から生成された医療用鎮痛剤(医療用麻薬)で、優れた鎮痛効果のほか多幸感や抗不安作用をもたらす。1995年、米国では製薬会社パーデュー・ファーマがオピオイド系処方鎮痛剤「オキシコンチン」の承認を受け、常習性が低く安全と謳って積極的に販売。主に疼痛治療に大量に処方されるようになり、2000年頃から依存症や過剰摂取による中毒死が急増。全米で過去20年間に50万人以上が死亡し、大きな社会問題となっている。

作品タイトル:『美と殺戮のすべて』
出演・写真&スライドショー・製作:ナン・ゴールディン
監督・製作:ローラ・ポイトラス『シチズンフォー スノーデンの暴露』
2022年/アメリカ/英語/121分/16:9/5.1ch/字幕翻訳:北村広子
原題:ALL THE BEAUTY AND THE BLOODSHED/R15+
配給:クロックワークス

公式サイト:https://klockworx-v.com/atbatb/
公式X:@ATBATB_jp
コピーライト:(c) 2022 PARTICIPANT FILM, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

3月29日(金)、新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、グランドシネマサンシャイン池袋ほかロードショー

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