アイヌ民族の壮絶な歴史を描いた映画『カムイのうた』が北海道にて先行公開、2024年1月26日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷他、全国順次公開される。
若干19歳にしてアイヌ語で伝承されていたユーカラ叙事詩を日本語に翻訳することで、アイヌの文化を後世に残した実在の人物・知里幸恵をモデルに描いた本作。
カルカッタ国際映画祭(インド)インターナショナル映画部門で最優秀賞作品賞を受賞。モントリオール・インデペンデント映画祭(カナダ)では優秀作品賞を、グランド・シネ・カーニバル・モルディブ(モルディブ)でも優秀作品賞を受賞。更にスペインのハーキュリー・インディペンデント映画祭でも優秀作品賞を受賞した。
世界でも類をみない伝承文化を持つ少数民族アイヌの存在と、その北海道の広大かつ壮大な風景が余すところなく映し出された本作。その映像美が世界中の人々を魅了する。
主人公・テルを演じたのは吉田美月喜。テルに思いを寄せるアイヌ民族の青年一三四を望月歩。そしてテルの叔母イヌイェマツを演じるのは島田歌穂。本作の主題歌も担当している。更にテルに自分の言葉でアイヌの文化を後世に残すことを勧めたアイヌ語研究第一人者の兼田教授を加藤雅也が、その妻を清水美砂といったベテラン俳優たちが演じ、本作に重厚感を与えている。
ストーリー
アイヌの心には、カムイ(神)が宿る――学業優秀なテルは女学校への進学を希望し、優秀な成績を残すのだが、アイヌというだけで結果は不合格。その後、大正6年(1917年)、アイヌとして初めて女子職業学校に入学したが土人と呼ばれ理不尽な差別といじめを受ける。ある日、東京から列車を乗り継ぎアイヌ語研究の第一人者である兼田教授がテルの伯母イヌイェマツを訊ねてやって来る。アイヌの叙事詩であるユーカラを聞きにきたのだ。伯母のユーカラに熱心に耳を傾ける教授が言った。「アイヌ民族であることを誇りに思ってください。あなた方は世界に類をみない唯一無二の民族だ」 教授の言葉に強く心を打たれたテルは、やがて教授の強い勧めでユーカラを文字で残すことに没頭していく。そしてアイヌ語を日本語に翻訳していく出来栄えの素晴らしさから、教授のいる東京で本格的に頑張ることに。同じアイヌの青年・一三四と伯母に見送られ東京へと向かうテルだったが、この時、再び北海道の地を踏むことが叶わない運命であることを知る由もなかった…。
作品タイトル:『カムイのうた』
出演:吉田美月喜、望月歩、島田歌穂、清水美砂、加藤雅也
監督・脚本:菅原浩志
プロデューサー:作間清子
主題歌:島田歌穂
製作:シネボイス
製作賛助:写真文化首都「写真の町」北海道東川町
上映時間:135分
配給:トリプルアップ
公式サイト:kamuinouta.jp
コピーライト:(C)シネボイス
2024年1月26日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷他、全国順次公開