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塚田万理奈監督によるオムニバス映画『満月、世界』公開決定、特報とティザービジュアル公開

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塚⽥万理奈監督の最新作『満月、世界』(みつき、せかい)が、9月21日(土)より渋谷ユーロスペースにて順次公開が決定。また、塚田監督の出身地であり、ロケ地でもある長野県の⻑野ロキシーにて、8月16日(金)より先行上映されることが決定した。

初⻑編映画『空(カラ)の味』で第10回⽥辺・弁慶映画祭で弁慶グランプリ・⼥優賞・市⺠賞・映検審査員賞と史上初の4冠に輝いた塚⽥監督。
本作は、2020年から塚田監督が出身地・⻑野市で地元の子ども達と制作を続けている、16mmフィルムで10年をかけて撮影するプロジェクト『刻』(とき)の撮影の中で生まれたオムニバス映画。
すでにロッテルダム国際映画祭 2023⼊選(「世界」)など数多くの国際映画祭で上映され、「光の魔法、引き算の美学、詩的な世界」(Filmexplorer・スイス)など絶賛されている。

いつも通り過ぎていく日常の中で、小説を書いたり音楽に没頭しながら、自分の居場所を探す中学生の物語「満月」(主演:満月)。
吃音のある中学生と、夢をあきらめつつあるミュージシャンの日々が交差していく「世界」(主演:涌井秋)。

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塚⽥監督はキャスティングについて「満月も『世界』のあきちゃんも『刻』のワークショップで出会いました」と語る。満月について「自分の好きなものに対して、周囲に理解されなくてもいい、というような強い自信と、強い気持ちで好きなものと向き合う姿勢を感じました。けれどそれは、どこか世界に絶望して居るからの孤独さでもあると思いました。けれど若い彼⼥は、膨大な未来を持っている。その可能性を不安にも思っている。彼⼥含め、子どもたちの存在は、世界の可能性と希望だと真剣に思いました。彼⼥を、この光を残しておかねば、と思い」撮影させてほしいと声をかけたことを明かす。

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撮影風景( 塚⽥万理奈監督と涌井秋)

『世界』は「ある日あきちゃんが、作⽂を書いたから読んでほしい、と連絡をくれました。あきちゃん自身について書いた作⽂でした。そこには周囲に理解してほしい悔しさや、今まで生きてきた必死さが書かれていました。この声を残したい、と思い」撮らせてほしい、と頼んだという。
「話せなくて、救われない、救わないアキちゃんも、話したこともない人も、気持ちがあって、世界がある。それらがあって欲しい、そんな作品が撮りたい」と語る。

映画『満月、世界』は、 8月16日(金)より⻑野ロキシー先行上映、9月21日(土)よりユーロスペース他全国順次公開。

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コメント

塚田万理奈監督
ずっとただ自分が撮りたい自分の事ばかりを撮ってきました。「刻」を撮影しながら、子どもたちと過ごすようになり、「彼らの光を撮らねば。あれは世界の光だ。あの光を残す世界じゃなきゃだめだ。そういう世界であってくれ。」と思うようになりました。ただあの光を撮りました。私は強くなりました。

満月
当時14歳の殻を破りきれてない、まだ大人に怯えてる幼さの残る姿を納めて貰えたとこかな。僕にしか分からないかもしれんけど、表情とか声が今とは全然違うのよ。

涌井秋
頼りなく見えるけど、自分の好きなものが傷つかないように大切に守っているから。わかる人やわかろうとしてくれる人だけに見てほしいです。『世界』もそのみんなも大切で傷ついてほしくないので。

玉井⼣海
沈黙と光と埃。

今井太郎プロデューサー
『満月』は監督の大人目線ではなく、主演の満月さんの目線で監督が撮った作品です。『世界』は主演の涌井秋さんと塚田監督の対話の様な物語です。『満月』は16mmで撮影しタイでアピチャッポン監督のチームにポスプロをしてもらい、『世界』はデジタルで撮影し日本でポスプロしました。その違いに注目してみても面白いと思います。

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