『ザリガニの鳴くところ』―『プラダを着た悪魔』エリザベス・ガブラー「人々が待ち望んでいたものであり、希望の物語」

2019年&2020年の2年連続 アメリカで最も売れた本に輝き、日本でも2021年本屋大賞翻訳小説部門第1位を獲得、全世界累計1,500万部突破の大ヒットミステリーを映画化した『ザリガニの鳴くところ』が、11月18日(金)より全国の映画館で公開される。
すでに全米で公開され、米映画批評サイト「ロッテン・トマト」では97%のオーディエンス・スコアを獲得するなど高い注目を集めている本作だが、実は映画ファン注目の豪華スタッフたちが集結。高い人気を誇る原作小説の魅力をそのままに、映像ならではの表現には原作ファンからも絶賛の声が相次いでいる。

『プラダを着た悪魔』エリザベス・ガブラー
「人々が待ち望んでいたもの」

エリザベス・ガブラー

「ザリガニの鳴くところ」の映画化権を得たのは、これまでフォックス2000の社長として、『プラダを着た悪魔』、『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』、『きっと、星のせいじゃない。』、『恋人たちのパレード』、『Love, サイモン 17歳の告白』、『ヘイト・ユー・ギブ』、『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ』、『ドリーム』、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』などの企画開発や製作を手掛けてきた、製作会社3000 Picturesのエリザベス・ガブラー
フォックス2000の解散後、3000 Picturesを新たに設立したガブラーは、すでに温めていた原作「ザリガニの鳴くところ」の映画化にあたり、オスカー女優にして10億ドル規模の製作会社ハロー・サンシャインを率いる実力派プロデューサー、リース・ウィザースプーンを製作チームに迎え入れたことでこのプロジェクトが始動。
3000 Picturesとハロー・サンシャインそれぞれの記念すべき第1作となった本作についてガブラーは、「この作品は、もうずいぶん長いこと、人々が待ち望んでいたものだと思います。希望を必要としている世の中における希望の物語であり、サバイバル物語を必要としている世の中におけるサバイバル物語なんです」と語る。

ザリガニの鳴くところ
映画『ザリガニの鳴くところ』場面写真
プロデューサーもびっくり!
テイラー・スウィフトがオリジナル・ソングを書き下ろし!

さらに、映画化に際して、原作の大ファンであるテイラー・スウィフトが自らオリジナル曲を作って参加。リース・ウィザースプーンは「テイラー・スウィフトから連絡が来たんです。本作の印象的な要素の多くを網羅したオリジナル・ソング『キャロライナ』という曲を書き上げたって!」とその時の衝撃を明かす。


「何年か前に『ザリガニの鳴くところ』を読んで、この本の世界にすっかり完全にはまってしまいました」と原作への愛を明かすテイラー・スウィフトは、「素晴らしいデイジー・エドガー=ジョーンズが主演し、優秀なリース・ウィザースプーンが製作を務める映画が作られるらしいって聞いてすぐに、音楽で参加したいって思ったんです」と自ら志願した彼女は、作曲するにあたり映画の舞台となった時代の楽器を使用するほどのこだわりを見せている。
「この魅惑的な物語に合う、幻想的で優美な、心に長く残る曲を作りたいと思いました」と語るように、本作のエンディングにふさわしい楽曲に仕上がっている。

原作をリスペクトする豪華スタッフによって再現された世界観

映画『ザリガニの鳴くところ』場面写真

このほかにも本作の世界観を作り上げるのにふさわしい豪華スタッフが集結。本作の脚本を担当した、『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』の共同脚本でアカデミー賞にノミネートされた脚本家のルーシー・アリバーは「湿地は彼女を育て、彼女を生かし続けました。原作小説から、『湿地は彼女の母になった』という文章を引用しています。一人の人間としてのカイア、キャラクターとしてのカイアを形作る上で重要な役割を果たすのが自然です。カイアは野生のものを観察し、そこから学ぶのです」と、湿地という自然を表現することが、キャラクターとしてのカイアを表現することにおいて重要だったと明かしている。

ザリガニの鳴くところ
映画『ザリガニの鳴くところ』場面写真

また、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』でアカデミー賞を受賞した作曲家マイケル・ダナが本作の楽曲を担当。「オリヴィアから、カイアの絵やコレクションが映った映像を見せてもらったとき、貝の音を中心にしたスコアにしなければいけないと直感したんだ」と語るダナは、本作でも重要な要素となる湿地のサウンドを表現するために、貝やほら貝など、海に関する天然の楽器を集めているミュージシャンとともに、現地の伝統的楽器を合わせて制作している。「貝やほら貝の音と、バンジョーやフィドル(バイオリン)、オートハープなど地元の民族楽器、そしてシンフォニー・オーケストラの包み込むような豊かな音とを組み合わせた。その多様性に富んだアンサンブルによって、初恋、孤独、絶望、死というさまざまな感情を伴う物語のアークを、音楽的に追っていくことができたんだ」と語るように、自然の中で生きる主人公・カイアが見せる様々な表情は音楽でも緻密に表現されている。

ザリガニの鳴くところ
映画『ザリガニの鳴くところ』場面写真


そのほかにも撮影監督には『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』のポリー・モーガンが、美術監督には『シャン・チー テン・リングスの伝説』のスー・チャン、衣装デザイナーには『ティーンスピリット』でも好評を得ているミレン・ゴードン=クロージャーが担当するなど、まさに豪華スタッフたちが原作の世界観をそのままに本作を作り上げている。

ミステリーでありながらも、美しくも残酷な自然と、その中で生きる一人の少女の物語が描かれる本作。全世界のファンも納得の緻密で繊細に描かれた世界観をぜひ大スクリーンで体感してほしい。

ストーリー
ノースカロライナ州の湿地帯で、将来有望な金持ちの青年の変死体が発見された。容疑をかけられたのは、‟ザリガニが鳴く”と言われる湿地帯でたったひとり育った、無垢な少女カイア。彼女は6歳の時に両親に見捨てられ、学校にも通わず、花、草木、魚、鳥など湿地の自然から生きる術を学び、ひとりで生き抜いてきた。そんな彼女の世界に迷い込んだ、心優しきひとりの青年。彼との出会いをきっかけに、すべての歯車が狂い始める…。

ザリガニの鳴くところ
ザリガニの鳴くところ

作品タイトル:『ザリガニの鳴くところ』(原題:Where the Crawdads Sing)
出演:デイジー・エドガー=ジョーンズ(「ふつうの人々(ノーマル・ピープル)」)/テイラー・ジョン・スミス(「シャープ・オブジェクツ」)/ハリス・ディキンソン(『キングスマン:ファースト・エージェント』)/マイケル・ハイアット/スターリング・メイサー・Jr./and デヴィッド・ストラザーン(『ノマドランド』)
監督:オリヴィア・ニューマン
脚本:ルーシー・アリバー(『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』)
原作:ディーリア・オーエンズ/友廣 純 訳「ザリガニの鳴くところ」(早川書房)
製作:リース・ウィザースプーン/ローレン・ノイスタッター
音楽:マイケル・ダナ(『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』アカデミー賞作曲賞受賞)
オリジナル・ソング:テイラー・スウィフト「キャロライナ」
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

公式サイト:https://www.zarigani-movie.jp/

11月18日(金)全国の映画館で公開

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