妻夫木聡、大友啓史監督が登壇 映画『宝島』静岡キャラバンでトークショーやティーチイン実施

映画『宝島』の全国キャラバン第二弾となる<静岡キャラバン>が行われ、本作でヤマコ役を演じる広瀬すずの出身地・静岡の地に、妻夫木聡と大友啓史監督が降り立った。

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「『宝島』は、“人生のバトン”の物語。映画を越える存在になっているこの作品を、皆さんに会いに行って直接届けたい!」と、“宝島宣伝アンバサダー”として全国行脚することを宣言した妻夫木。9月19日の全国公開に向け、6月7日に実施された沖縄プレミアを皮切りに全国キャラバンが本格始動した。

6月14日には、新静岡駅直結の商業施設「新静岡セノバ」広場にて、映画『宝島』公開記念スペシャルトークショーを実施。冒頭ではスペシャル映像も流れ、まだ映画を見ていない約150人の映画ファンの期待が高まるなか、妻夫木と大友監督が笑顔で登壇し、本作に込めた想いを語った。

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また15日には「MOVIX清水」で舞台挨拶が行われ、妻夫木と大友監督による観客に向けてのティーチインを実施。沖縄以外のエリアで初の上映会となる本イベントで、「映画はいかがでしたか?」というMCの問いかけに観客は大きな拍手で答え、妻夫木と大友監督は安堵の表情を見せていた。

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その後、鑑賞直後の観客から積極的な質問を受けながらのティーチインがスタート。質問者が「生涯忘れられない映画に出会ったと思うほど素晴らしい映画でした」と作品を絶賛した後、「なぜ今回テレビCMやインターネットに頼らず、このようにいろいろな場所を自ら回ろうとしたのでしょうか?」という問いに対して、妻夫木は初主演作品『ウォーターボーイズ』の際に全国を周り一人一人に作品を届け成功した体験を語り、今回も同じ方法でやりたいと撮影中から思っていたことを話すと、大友監督も「宣伝するというよりも、丁寧に1人ずつ目を見てしっかりと話して届けたい」とコメントした。

次の質問は「コザ暴動のシーンの撮影について、規模がすごすぎでした。どうやって撮影しているのか?」という質問に大友監督は、戦後のアメリカ統治下の沖縄に関する資料は意外と残っていないことや、コザ暴動についても、深夜12時頃に起こった出来事だったこと、当時のフィルムが残っていないことなど撮影における苦労を語った。

また、取材を重ね、当時を知る人が話す、怒りだけではない様々な感情を表現するためにエキストラ一人一人にまで細かく演技指導して撮影したことにも触れていた。

さらに、アメリカ統治下にあった当時の沖縄では、車は右側通行で左ハンドルであったため日本に残っている車が少なく、貴重なヴィンテージカーをかき集め、さらにはアメリカや韓国など海外からも運び、それをひっくり返して燃やすというスケールの大きさとともに、予算も驚くほどかかっているなどといった裏話も披露。続けて妻夫木は、監督とも事前に深く話し合ったことや、実際に当時刑事や記者だった方にも取材をした経験を語った。

「一番心に残っているシーンは?」という質問に、妻夫木はある重要なシーンを深く語り、命の大切さや深い感情について語ると、質問者は妻夫木の言葉に涙し、それを見た妻夫木がもらい泣きしてしまうという場面も。

そして、「どのような人に見てもらいたいか?」という質問に、「この映画は、激動の時代の沖縄を描いた映画ではあるけれど、これは沖縄だけの話ではないです。今生きてる僕たちは、過去の人たちの思いを背負ってこれからどう生きて行くのか、そして未来を生きる子供達に何を残せるのか?とすごく僕は問いかけられた気がします。これは未来への問いかけだと、この映画を通じて思いました。なので、ぜひ若い人たちにたくさん見て欲しい」と答えた。

続けて大友監督は、「本当に1人でも多くの人に届けたい。今世界中でも大変なことがたくさん起きていて、そこには怒りという感情がある。それを見過ごして良いのか?そういった感情をしっかりと映画を通して届けたい。また当時の沖縄の人たちが体験してきたことを伝えることで、命の大切さ、宝って何なのか?という大切なメッセージを1人でも多くの方に届けたい」と述べた。

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イベントの最後に妻夫木は、「実は広瀬すずちゃんからメッセージを預かっています」と明かし、「本日は静岡に行けずに申し訳ありません。地元に自分の映画が届くのがとても嬉しいです。静岡の皆さんとこの作品を共有できることがとても楽しみです。自分の目でも見たかった~」と、広瀬から届いたメッセージを代弁して読み上げた。

続けて妻夫木は、「皆さんとこうやって思いを共有できたのが本当に嬉しいです。これは沖縄の話だけど、僕たちみんなの話だと思っています。希望ある未来のために今こそ手と手を取り合って、みんなで進んでいけたらいいなって、そういう元気を与えられる映画になっていると思う」と語り、さらに「是非皆さんの一人一人の声がとっても大切だと思っています、よろしければ、発信していただけたら嬉しいです」と挨拶を締めた。

続けて大友監督は、6年の苦労を「撮影が2度延期になったが、そのたびに、生きるということを諦めない宝島の登場人物たちが『諦めるな、最後までやれ』と語りかけてきた、その言葉を受けて頑張ってやってきた。登場人物たちの生きる意思、生きる力を体験していただき、皆さんにとって大切な宝物のような作品になるよう、一つ一つ丁寧に育てていきたいと思っている。どんな感想でも良いので、なんとか作品を少しでも広めて欲しい」と語り挨拶を終えた。

舞台挨拶後には、沖縄に続き、“宝島宣伝アンバサダー”である妻夫木による名刺配布会も開催。来場した約200名全員に感謝の想いを込め、笑顔で名刺を手渡しする妻夫木の姿に感動し、涙する姿も見られた。

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ストーリー
沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人。そして、彼らの英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは“予定外の戦果”を手に入れ、突然消息を絶つ…。残された3人は、「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、オンの影を追いながらそれぞれの道を歩み始める。しかし、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境では何も思い通りにならない現実に、やり場のない怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。
やがて、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出すー。
消えた英雄が手にした“予定外の戦果”とは何だったのか?そして、20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とは―。

『宝島』
出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太、塚本晋也、中村蒼、瀧内公美、栄莉弥、尚玄、ピエール瀧、木幡竜、奥野瑛太、村田秀亮、デリック・ドーバー
監督:大友啓史
原作:真藤順丈『宝島』(講談社文庫)
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(C)真藤順丈/講談社 (C)2025「宝島」製作委員会
https://www.takarajima-movie.jp

2025年9月19日(金)より全国公開

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