上海国際映画祭で映画『夏の砂の上』が審査員特別賞受賞 オダギリジョー、髙石あかり、玉田真也監督が授賞式に登壇

映画『夏の砂の上』が、第27回上海国際映画祭にて審査員特別賞を受賞。クロージングセレモニーには、主演・共同プロデューサーをつとめるオダギリジョー、出演の高石あかり、監督・脚本の玉田真也が出席。華やかなレッドカーペットを歩き、授賞式に参加した。

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本作は、『美しい夏キリシマ』の脚本や『紙屋悦子の青春』の原作を手掛けた長崎出身の松田正隆による、読売文学賞 戯曲・シナリオ賞受賞の戯曲を、演出家・玉田真也の監督・脚本で映画化。

物語は、息子を亡くした喪失感をきっかけに人生が止まってしまった主人公と、妹が置いていった17歳の姪との突然の共同生活からはじまる。愛を失った男、愛を見限った女、愛を知らない少女…それぞれの痛みと向き合いながら、彼らが夏の砂のように乾き切った心に、小さな希望の芽を見つけていく姿を描く。

日本映画が多数上映されるなか、唯一メインコンペティション部門に選出され、<登場人物たちの感情の揺らぎや、表情の奥に秘められた痛みと優しさを、俳優たちの抑制の効いた演技、静謐なまなざしと繊細な映像美ですくい上げた作品>と評価されていた本作。上海国際映画祭の審査員特別賞の受賞は、日本映画では2002年に受賞した『リリイ・シュシュのすべて』(岩井俊二監督)以来、2度目23年ぶりとなる。

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司会から祝意を述べられると、玉田監督は「大変光栄です。オダギリさん、髙石さんの演技が土台になってこそいただけた賞」と俳優への感謝を語り、オダギリも、「本当にうれしい。ありがとうございます」と素直に万感の思いを表した。

受賞式を終えた後、改めて本作の受賞を振り返り、本作で主演だけでなく共同プロデューサーも務めたオダギリは「海外で日本の作品が選ばれるというのは、ちゃんと伝わっているんだなと安心になるし、(映画作りを)これからも頑張っていこうという活力になります。よくよく振り返ると、自分は今回プロデューサーの立場でもあるので改めて嬉しいです」とプロデュース作品が初めて海外映画祭で受賞したことを喜んだ。

本作で海外映画祭に初参加となった髙石は、「自分の俳優人生にとってすごく大切な作品。まずは日本の方に届けていきたい」、玉田監督も、「ずっと念願だった企画。考えられる限りの最高の出演者に集まっていただいてベストを尽くした作品のひとつの結果が出て嬉しい」と熱い思いを語った。

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『夏の砂の上』
出演:オダギリジョー 髙石あかり 松たか子 森山直太朗 高橋文哉 篠原ゆき子 / 満島ひかり 斉藤陽一郎 浅井浩介 花瀬琴音 光石研
監督・脚本:玉田真也
原作:松田正隆(戯曲「夏の砂の上」)
音楽:原摩利彦
製作・プロデューサー:甲斐真樹
共同プロデューサー:オダギリジョー
製作:映画『夏の砂の上』製作委員会
製作幹事・制作プロダクション:スタイルジャム
配給:アスミック・エース
(C) 2025映画『夏の砂の上』製作委員会
natsunosunanoue-movie.asmik-ace.co.jp

7月4日(金)全国公開

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