
満員御礼で実施されたこの日、幻の花火<シュハリ>を完成させようと奮闘する敬太郎役の萩原は「僕の過去作を並べてもトップレベルに好きだ、と熱弁してくれた方もいる」などと公開後の周囲からの反響を報告。
敬太郎の幼馴染で共に花火作りに挑むカオル役の古川も「友達から連絡をもらって、みんなかなり長文で感想を送ってくれました。もう一回観てちゃんと考えて向き合いたい作品だと言ってくれたりして、一人一人が丁寧に作品を観てくれた印象があります」と明かした。

四宮監督は「僕以上に刺さっている!というような熱い感想が多くて、それだけ作品の中に入り込んでくれたんだという感覚があります」としみじみ。『言の葉の庭』『君の名は。』にも携わった四宮監督だが、新海誠監督がSNS上で大絶賛していることに触れ、「本当にありがたい事です」と喜んでいた。
萩原と古川は共に声優初挑戦。アフレコ収録について萩原は「楽しかったけれど、全部が難しかった!ただ実写作品とは違って物語の順番通りに収録できるのはありがたかった。それによって僕も敬太郎として実体験していくような感覚で出来ました」と回想。
古川は「声の温度を掴むのが難しかった。3人の話す内容は重いものがあるけれど、監督からは“今日の晩御飯は何?”くらいのテンションで話してほしいと言われて。それに合わせるのに苦労しました」と熱演を回想。

一方、四宮監督は二人の声優ぶりに「アフレコ時の画のほとんどは白黒の絵コンテを繋いでいるだけで、その中でここまで引き出して役に寄り添ってくれた事に、お二人のプロフェッショナルさを感じました」と語った。
萩原・古川が演じる役は将来に悩むキャラクター。卒業シーズンで将来向けて踏み出す季節にちなんで“変化する環境”の中で一歩踏み出す人々へメッセージを送った。
萩原は「とにかくやってみる。そうすると自分が想像していなかったものになる。限られた時間の中で色々なものを知って選ぶ中で、やらずに迷うならばやってから後悔した方が楽しめるようになる。年度の変わり目はそれにかこつけて飛び込みやすい時期なので、心機一転何かを新しく始めるのはいい機会」と一歩踏み出すジェスチャーを見せながら挑戦する事の大切さを説いた。
これに古川も頷きながら「失敗してなんぼ!と思うのが良い。失敗する事を前提で動いた方が、意外と新たな一歩は踏み出しやすいから」とエールを送る。本作で監督デビューを果たし、大きな一歩を踏み出した四宮監督は「挑戦しない事が失敗なのかもしれない…あ、最後に上手くまとまった」と自画自賛で笑いを誘っていた。

花火を打ち上げる前夜に幼馴染が集まって作戦会議を行うシーンにちなんで<何か大事なことをする前に必ず行うルーティーン>を発表。
古川は「私は散歩が大好きで、休日は2、3時間歩けるくらい散歩好き。翌日に大事な撮影がある時は、前夜に1時間くらい散歩すると気持ちが整います」と述べ、萩原は「ちゃんと寝る!より良い状態で迎えられるように」と答えた。
さらに、映画公式SNSに寄せられた質問に答えるコーナーも実施。劇中のストップモーションに関する質問が寄せられた四宮監督は「実写の手が出て来る衝撃的シーンを挟むことで生まれる緩急があると思ったので、当初からアニメにせず人間の手を出すことに決めていました。劇中に出てくる実写の手は、このシーンを手掛けたヴィクトル・アジュランさんの手です。色々な映像表現の中でアニメと実写を合わせたりすることで、逆に2Dアニメが面白く感じられる。そんな合わせ方をするのが好きなんです」と理由を解説した。

また「大人になったと思う瞬間」を問われた萩原は「物事を選択できるようになること。大人になると何をして何をしないか選べるようになる。でも責任と引き換えですけど」と答えるも、「個人的には…大人買いしている時!」と笑顔。「小さい頃は沢山ある中でこれ一個!という感じだったけれど、好きなものを全部揃えるまで買う、あの瞬間。一気に全部を買うと大人になったなと思う」とニヤリ。
古川は「湯船に浸かるだけでこんなに目覚めが違うのか…と実感した時」と照れ笑いだった。四宮監督は「10年前が思い出せる時に大人になったなと思う。二十歳過ぎた頃から10年前に何をやっていたのか思い出せるようになった時に、過去が出来たと思ったから」とロマンチックな回答で拍手喝采となった。
最後に四宮監督は「主人公3人、誰かの感情には必ず引っかかるように作ったつもりなので、これからも『花緑青が明ける日に』を宜しくお願いいたします」と観客に呼びかけた。
古川は「目まぐるしく変わる時代の中で、変化する事の怖さを考える事があるけれど、本作を通してその変化の中にも守り継がれる精神性があるとわかるようになってちょっと安心しました。皆さんの中にも映画を観た後に思い浮かべるメッセージやテーマがあったら良いなと思います」と期待。
萩原は「まずは今の感性で本作を楽しんでもらって、再び『花緑青が明ける日に』を観た時に今とは違った感想が出て来るかも知れないし、余韻の感じ方や些細な部分も変わってくると思うので、その変化を楽しんでいただけるのも本作の楽しみ方のような気がします」とメッセージを送った。
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