映画『幕末ヒポクラテスたち』の完成披露舞台挨拶が4月5日に新宿ピカデリーで行われ、佐々木蔵之介、内藤剛志、藤原季節、藤野涼子が登壇した。

本作は、本企画を進めるなかで他界した、京都の医大生の青春群像劇『ヒポクラテスたち』(80)の監督・大森一樹の最後の映画企画で、原案となったのは、人情味あふれる医者とその妻を描いた1960年公開の『ふんどし医者』。大森監督の母校・京都府立医科大学の協力のもと、かつて大森監督の助監督を務めていた緒方明が遺志を受け継いで監督を務め完成させた。
市井の人々を救う蘭方医・大倉太吉役の佐々木は「一昨年の冬に撮ったものが、今日初めて皆さんに観ていただいています。だから本当にドキドキしています。こうして大勢の方に笑顔で迎えていただきまして嬉しく思います」と緊張の面持ちで挨拶。

漢方医・荒川玄斎役の内藤はそんな佐々木の気持ちを和らげようと、観客に向けて「まずお伺いしたいんですけど…面白かったですか!?」と問いかけると拍手喝采で「おおお!面白かったんですね!嬉しい」と笑顔を見せた。

本作へのオファーについて、佐々木は「京都出身の僕に京都を舞台にした京都弁の作品のオファーをいただいた。こんなご縁はないと思い、ぜひ務めさせていただきますとお受けしました」と快諾したという。
太吉に命を救われる相良新左役の藤原は「新左という役が面白過ぎて、俳優だったら喉から手が出るほどやりたい役。断る理由はありませんでした」とコメント。

新左の妹・峰役の藤野は『ヒポクラテスたち』に感動したといい「医療に携わる人たちへの思いが伝わってきて、自分もその作品の系譜となる本作に出たいと思いました」と心境を述べた。

そんな『ヒポクラテスたち』に出演していた内藤は、生前の大森監督から『ヒポクラテスたち』のその後に当たる続編的作品の構想を聞いていたという。「今回の作品は“エピソード0”かもしれないけれど、“何があっても人を助ける”という医者の意味においては同じ。大森監督の遺志を継ぐ形で緒方監督が作り上げた」と真面目に述べるも、「あれ?面白くない!?…蔵之介が主演だったので。大好きな奴だから出演を決めました!」などとユーモア交じりに説明していた。
撮影は2024年の年末に主に東映京都撮影所で敢行。佐々木は「大森監督が愛した京都で全員の力を結集させて作った映画です。大森さんから“ようやったな”と言ってもらえるのではないか。全員が懸命にやったからこその熱量やおかしみがこの映画にはある」と手応えを口にすると、内藤も「大森さんがやりたかったことや緒方監督がやりたかったことは出来た気がする。この人(佐々木)は京都出身で僕は大阪出身なので面白くないといけない!これは大事な事」と語った。
藤野は「すごく面白かったです!役者の皆さんの表情を見てワクワクしました」とコメント。藤原は「僕はこの映画が好きで、完成した作品を観て“映画だな”と感じました。緒方監督が現場で観ていた景色を知れた気がした」と感激した様子だった。
また、内藤について藤原は「内藤さんが現場に現れると京都のエキストラさんたちが大拍手で迎える。そんな俳優さん初めて見ました」とリスペクトしきりで、内藤は「芝居をやるのは当たり前なんだから、楽しくやる事が大事!だから俺はうるさい」とその理由を説明。
現場での内藤の明るい立ち振る舞いについて佐々木は「衣装さんが“内藤さんまた下で喋ってはるわ。早く着替えて欲しいのに”と言っていた」と明かすと、会場は大爆笑となった。

さらに、時代が変わろうとしている幕末を舞台に描かれた物語にちなんで、「時代の違い」を感じた世代ギャップエピソードを発表。藤野はプッシュホンならではの電話機能「短縮ダイヤル」、藤原はコロナ禍を機に数が減ったという「撮影後のごはん」、内藤は「テレビの砂嵐、ペンパル(ペンフレンド)、赤チン」を挙げた。
一方、佐々木は「台本。紙か、データか」と発表。内藤がアナログ派を自称する横で、当の佐々木は「実は僕、データ派なんです」と告白した。佐々木の最先端一人抜け状態に内藤は「何!?腹立つわ~!なんやねん!もう絶交じゃ!」と話すと、会場は大爆笑に包まれた。

最後に内藤は「45年前に大森監督が『ヒポクラテスたち』を撮られ、その遺志を継いで緒形監督が本作を撮られました。この2人に共通するのは、“一番大事なことは大きな声では言わない”という事。説明的じゃないところにこそ、この映画の一番言いたいところがあります」と解説。
そして佐々木は「劇中に“人生は短し、術は長し”という言葉があります。大森監督の遺志というバトンを次世代が受け取り、繋げていく事が出来たと思います。『幕末ヒポクラテスたち』をより多くの方に次のバトンとして渡すことが出来れば」と大ヒットを祈願していた。
『幕末ヒポクラテスたち』
出演:佐々木蔵之介 藤原季節 藤野涼子 室井滋(ナレーション) 真木よう子 柄本明 内藤剛志
監督:緒方明
製作総指揮:大森一樹、浮村理
企画:夜久均
原案:映画『ふんどし医者』(C)1960 TOHO CO., LTD.
脚本:西岡琢也
プロデューサー:森重晃、菊地陽介
制作プロダクション:ファーストウッド・エンタテインメント/ステューディオスリー/レプロエンタテインメント
協力:東映京都撮影所
2025 / 日本 / カラー / 1:1.85 / 5.1ch / 103分 / 映倫:G
配給:ギャガ
(C)「幕末ヒポクラテスたち」製作委員会
https://gaga.ne.jp/bakuhippo_movie/
5月8日(金)新宿ピカデリー他全国ロードショー