【レポート】『窓辺にて』公開御礼・全国生中継つき舞台挨拶に稲垣吾郎、中村ゆり、今泉力哉監督が登壇!

窓辺にて

『窓辺にて』(公開中)の公開御礼・全国生中継つき舞台挨拶に、主演を務めた稲垣吾郎、中村ゆり、今泉力哉監督が登壇した

映画『窓辺にて』公開御礼・全国生中継つき舞台挨拶 実施概要

日時:11月17日(木)18:30~19:00
登壇者(敬称略):稲垣吾郎、中村ゆり、今泉力哉監督
会場:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ スクリーン7

Twitterでさまざまな感想が届いていると笑顔を見せた稲垣。実際に映画館に足を運んだそうで、「映画を観てくださっているみなさんの後頭部を見ながら、映画を楽しみました」とうれしそうに振り返った。顔バレしなかったのかというMCの質問に「バレなかったです。変装していたので」と回答。イベント冒頭に、MCが稲垣の演じるキャラクターの職業・フリーライターを「フリーターの…」と紹介したことを踏まえ、「フリーターみたいな雰囲気で座っていたので…」と説明すると、会場は大きな拍手に包まれた。

上映前のイベントのためネタバレはできないと気遣いを見せたものの、会場に来ていた観客のほとんどがリピーターと知った稲垣は「観てくれてありがとうございます」とニッコリ。主人公の市川茂巳については「あまり共感してもらえる役ではないかもしれないけれど、僕が演じることで感情移入して観ていただいているように感じています」と、寄せられた感想から観客が抱いた思いを推測していた。また、今泉監督との相性の良さを指摘されることも多いそうで、「そういう映画ファンの声もすごくうれしいです」と微笑んだ。

中村は「知り合いのライターさんが、(映画を観て)当時、自分が気づかなかった気持ちが分かり涙が出たと言ってくれました。そういう映画体験をしていただけたことをうれしく思います」と語り、感想を見るのがすごくうれしいそうで「この映画(のTwitter)はかなり見ています」と会場を見渡しながら報告していた。

同じくTwitterの感想をチェックしているという今泉監督は、気になった感想をメモしてきたと話し、内容を読み上げた。その感想を聞いた稲垣は「すごく、うれしい…」としみじみ。茂巳のことを理解できないと言われることも多いそうで、「『なんで怒らないの?』『どうしてなの?』ってインタビューとかでライターの人たちに本当によく怒られます」と熱烈な感想を受けていることも明かしていた。

劇中にはインタビューシーンなども登場する。これまでの(仕事の)経験が活きているのかという質問に、稲垣は「最近はMCをやったりまたラジオなどでゲストの方とお話ししたり、作家の方や映画監督と対談する仕事も増えています。そういう仕事は増えるのはすごくうれしいです。昔は5人組の一番端っこで前髪を気にしているミステリアスな感じというイメージが強かったようで、最近は『意外とよく喋るね』と言われます(笑)」と照れ笑い。

茂巳役があまりにも稲垣のイメージに近いせいか、「演じてないのでは?」と言われることも多いと話し、「役者として最高の褒め言葉です。今、ここで僕が喋っているような感じで、映画では茂巳が喋っていますので」とこれから作品を鑑賞する観客へ呼びかけていた。

撮影で印象に残っていることについて、中村は「何度か話してきましたが…」と前置きし、「予想していなかった役の感情を稲垣さんに引き出してもらったことが印象深いです」とこの日のイベントでも稲垣との掛け合いシーンの感想を明かしていた。

今泉監督は稲垣の出演シーンで個人的に気になっているシーンを2つ挙げ、「パフェを食べるシーンとトランプのシーン。パフェを食べながら静かに揺れる稲垣さんを編集時には『ダンサブル吾郎』と名付けていました」とニヤリ。

また、トランプを持った手がリズムを刻んでいたと指摘された稲垣は「あーーー」と反応し、頭の中で音楽が流れているのかを問われると「記憶にないけれど、そんな指摘されることは多いです。中村さんがABEMAの『ななにー』に出てくれたときも、パフェのシーンについて(香取)慎吾くんが『パフェ(のグラス)をおさえながら食べてるのって、まんま吾郎ちゃんじゃん!』と話していて。勝手にやっちゃっているんだと思う。パフェのシーンもそうだけど、ダンサブル吾郎が出ちゃうほど、素だったんだと思います。演じていないのかも」と照れ笑いしながら「踊れと言われると踊りたくなくなるけれど」とニヤニヤ。稲垣のこの姿に会場のあちこちから笑い声が漏れていた。

形に残るものが愛情を表現するというシーンにちなみ、ラブレターの思い出を訊かれると「そりゃ~ね~」と微笑んだ中村は「若かりし頃はピュアな心を綴っていました」と告白。「え?ない…」とちょっぴり驚いた表情を見せた稲垣に、中村は「これから、書きましょう!」と促した。

この提案に「そっか、でも、実際に言葉でハッキリ伝えた方が手っ取り早いかな…」とモゴモゴする稲垣は「(自分の書く)字にコンプレックスがあるので…」とラブレターを書かない理由を説明。ラブレターやファンレターはもらうことが多いという稲垣は「残るし、うれしいもんです。手紙はいいですもんね」としみじみ。すると、小学生の時にもらったラブレターを思い出したようで「もらったことはあるけれど…中身を見てなくて。(本人から)渡したというのを聞いたのですが、僕の二つ上の姉が本人に返したそうなんです。その理由は訊いていないけれど…、迷宮入りですね」と首を傾げながら話した。

一方、「監督は美しい文章で書きそうですよね」という稲垣の言葉に、今泉監督は「いつ渡そうか迷いに迷っていたら泥酔してしまって…。泥酔状態で渡したことはあります」と照れながら「でも、その手紙は(相手の方が)今でも持っていると聞いています」とラブレターのその後についても触れていた。

夫婦の物語を描く本作。理想の夫婦像を訊かれた稲垣は、中村と顔を見合わせながら「独り(身)だから、あまり説得力ないよね…」と苦笑い。「友達みたいなのがいいです。なんでも話せるけれど、よりかかり過ぎず、お互い自立している感じ。機嫌の悪さも出し合わない感じがいいです」という中村の回答に、稲垣は「そっか。機嫌の悪いことも全部伝えられるような人がいいのかなと思うこともあるけれど、難しいよね」と微笑むと、中村は「大人同士だから」と答えた。

稲垣から「今から結婚したら、すごく気を遣っちゃうと思います。無邪気でいられる?」と訊かれた中村は、「無邪気でいられる人がいい」と即答。その話を噛み締めながら「僕もそういう形がいいかな。ちゃんと距離感を保ちながら、家族だけど他人としても認めあうような。家族だからみたいなベタベタもないような、お友達のような」と理想を語りながら、稲垣は「僕たち気が合いますね」とキリッとした表情を見せた。

「お話を引き出すのが上手だから、ペラペラしゃべっちゃった」と話す中村に「いや、同じ考えを持っているのかなと思って…。しつこい?ぜひ、よろしくお願いします」と微笑む稲垣が、徐々に中村のほうに寄っていくような仕草を見せるとステージ上は劇中の夫婦関係とは違う、ホッコリとした雰囲気に包まれた。

夫婦の理想のデートについて「好きなこと、趣味は共有できた方がいいかな。スポーツとか、映画を見ることもそうだし…。食事の趣味とか部屋の温度とかもね。27度と22度じゃ違うから」という稲垣のコメントに、中村は「ほっこりなのがいいですね」と笑顔。「一緒に何かを乗り越えるようなデートはどう?」という稲垣の問いかけに「山登りとか?機嫌悪くなりそう…。富士山に登ったことがあるのですが、自分のことで精一杯で(相手を思いやれなくて)」と苦笑いの中村。すると稲垣は「夫婦二人三脚じゃなくていいの?一緒にゴールしようみたいな感じでいいの?」とグイグイ質問し、再び中村に近づくような仕草を見せて笑わせた。

なお、この模様は全国に生中継されたが、稲垣は時折「中継ってこと忘れちゃう。ちゃんと手を振らなくちゃ…」とカメラ目線になる場面もあった。

窓辺にて

ストーリー
フリーライターの市川茂巳(稲垣吾郎)は、編集者である妻・紗衣が担当している売れっ子小説家と浮気しているのを知っている。しかし、それを妻には言えずにいた。また、浮気を知った時に自分の中に芽生えたある感情についても悩んでいた。ある日、とある文学賞の授賞式で出会った女子高生作家・久保留亜の受賞作「ラ・フランス」の内容に惹かれた市川は、久保にその小説にはモデルがいるのかと尋ねる。いるのであれば会わせてほしい、と…。

作品タイトル:『窓辺にて』
出演:稲垣吾郎 中村ゆり 玉城ティナ 若葉竜也 志田未来 倉 悠貴 穂志もえか 佐々木詩音 / 斉藤陽一郎 松金よね子
監督・脚本:今泉力哉
音楽:池永正二(あらかじめ決められた恋人たちへ)
主題歌:スカート「窓辺にて」(ポニーキャニオン/IRORI Records)
英語タイトル:by the window
配給:東京テアトル

公式サイト:https://madobenite.com/
公式Twitter:@madobenitemovie
コピーライト:(C)2022「窓辺にて」製作委員会

2022年11月4日(金)全国ロードショー

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