【レポート】『オレンジ・ランプ』貫地谷しほり&和田正人、モデルとなった丹野智文さん登壇!「認知症を知る第一歩に」

オレンジ・ランプ

映画『オレンジ・ランプ』(6月30日(金)公開)の完成披露試写会に、W主演を務めた貫地谷しほり、和田正人、本作のモデルとなった丹野智文さんが登壇し、撮影秘話や本作への想いを語った。

『オレンジ・ランプ』完成披露試写会・舞台挨拶 概要

日時:5月30日(火)
登壇者(敬称略):貫地谷しほり、和田正人、丹野智文/MC:伊藤さとり
場所:有楽町朝日ホール

本作は、39歳で認知症と診断された丹野さんの実話をベースに、笑いと涙の夫婦の9年間の軌跡を描く感動作。

満員御礼で迎えたこの日、貫地谷は「若年性アルツハイマー型認知症を扱った作品には悲しいイメージがあるけれど、今回は前向きに進んでいる方のお話です。私も認知症の新たな理解としてこの映画を受け取ってもらいたいと思って参加しました」とオファーを快諾した理由を紹介。

オレンジ・ランプ

一方、和田は知人が若年性アルツハイマー型認知症と診断されたタイミングでのオファーだったことに触れ、「今回のオファーは巡り合わせの運命だと思った。引き寄せられているなと。若年性アルツハイマー型認知症について僕自身ももっと知らなければならないと思った。この作品と出会えたことは誇りでもあります」と意義を感じていた。

オレンジ・ランプ

本作のモデルとなった丹野さんは「今から10年前の39歳の時に認知症になって、その時に助けてくれた仲間たちみんなが今日この場所に来てくれています。本当に感謝です」と感無量。自身の半生が映画化されたことについては「認知症をテーマにした映画やドラマは認知症の人が亡くなるか施設に入るかで終わる。でも私はまだ施設には入っていないし、亡くなってもいません。だからプロデューサーには『殺さないでね!』とお願いをしました」と明るく語り、会場を笑わせた。

そんな元気ではつらつとした丹野さんについて、貫地谷は「初めてお会いしたときは『え?』という感じでした。本当に若年性認知症ですか?と思うくらいで、ビックリしました」と驚き。その丹野さんを演じた和田も「丹野さんとお会いして色々と話を聞いていく中で、若年性認知症だったんだと思うくらいで、認知症であることを一瞬忘れるくらい普通の会話をしました。若年性アルツハイマー型認知症というか、これが丹野さんという印象でした」と従来のイメージを覆されたことを明かした。

W主演の貫地谷と和田は初の夫婦役共演。和田について、貫地谷は「目の前で自分が認知症だと知って苦しんだ様子を見たときに、守ってあげなければという気持ちになって、どうにかしなければという思いも沸き上がってきた。和田さんのお陰で真央になれた」と感謝。

一方、和田は貫地谷を「母性の塊!」と表し、「母親に抱き締められる子供のような気持ちをこの作品の中で何度も感じた。それだけ愛情たっぷり。貫地谷さんがどれだけこの映画に欠かせない存在だったのかは、作品を観ればわかります!」と褒めたたえていた。

オレンジ・ランプ

そんな貫地谷と和田について、丹野さんは「お二人に演じてもらえて本当によかった」と振り返り、「僕は今元気ですが、辛かった時期や怒ったり泣いたりした時期もあります。お二人はそれをそっくりそのまま忠実に再現してくれた。初めて試写を観たときに大号泣しました」と大絶賛。

貫地谷は「こんなにいい人ばかりの世界があるのか?ファンタジーなのではないか?と疑っていたけれど、丹野さんが試写後に涙を流して『そのままだ』と伝えてくれた時に、世の中ってまだまだ優しさで溢れているというのを感じて感動した」としみじみ。和田も「丹野さんの涙の表情を見たときに、これがこの作品の完成だと改めて実感しました。丹野さんの涙に救われました」と感動していた。

最後に丹野さんは「若年性アルツハイマー型認知症が進行していった人もいます。しかし僕のように生きている人もいるのも事実。この映画を通して、若年性アルツハイマー型認知症になっても笑顔で過ごせる人が実際にいることを知って欲しい。沢山の人に観てほしいです」と語った。

和田は「認知症の治療法も時の流れによって変化しています。それと共に認知症を題材にした映画も進歩しています。これからは認知症と戦って頑張って生き続ける人たちの姿を描く映画が作られていくでしょう。その最初の第一歩がこの『オレンジ・ランプ』だと思います」と力説。

貫地谷も「この映画は実話です。この奇跡の実話が奇跡ではなくて当たり前にある話だと思ってもらえたら嬉しいです。色々な方にも観ていただきたいので、お力を貸してください」と、全国公開に向けて意気込みを新たにしていた。

オレンジ・ランプ

ストーリー
39歳、パパが認知症!? どうする、私!!

妻・真央や二人の娘と暮らす39歳の只野晃一は、充実した日々を送るカーディーラーのトップ営業マン。そんな彼に、顧客の名前を忘れるなどの異変が訪れる。下された診断は、「若年性アルツハイマー型認知症」。驚き、戸惑い、不安に押しつぶされていく晃一は、とうとう退社も決意する。心配のあまり何でもしてあげようとする真央。しかし、ある出会いがきっかけで二人の意識が変わる。「人生を諦めなくていい」と気づいた彼ら夫婦を取り巻く世界が変わっていく…。

作品タイトル:『オレンジ・ランプ』
出演:貫地谷しほり 和田正人
伊嵜充則 山田雅人 赤間麻里子 赤井英和 / 中尾ミエ
監督:三原光尋
企画・脚本・プロデュース:山国秀幸
脚本:金杉弘子
音楽:宮﨑道
原作:山国秀幸「オレンジ・ランプ」(幻冬舎文庫)
主題歌:THE CHARM PARK「セルフノート」
推薦:厚生労働省
Official Partner:太陽生命保険
製作:「オレンジ・ランプ」製作委員会(ワンダーラボラトリー/JR西日本コミュニケーションズ/アイ・ピー・アイ/ギャガ/朝日放送テレビ/朝日新聞社)
制作:JR西日本コミュニケーションズ
制作協力:TKSplus 文化庁「ARTS for the future! 2」補助対象事業
オレンジ・ランプ/A LIFE WITH MY ALZHEIMER’S HUSBAND/日本/日本語/2023/ビスタ/5.1ch/100分/映倫:G
配給:ギャガ

公式サイト:www.orange-lamp.com/
公式Twitter:@eiga_orangelamp
公式Facebook:www.facebook.com/eiga.orangelamp/
コピーライト:(C)2022 『オレンジ・ランプ』製作委員会

6月30日(金)新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座
YEBISU GARDEN CINEMA他全国ロードショー

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