Netflixシリーズ「ダウンタイム」のプレミア試写会イベントが9月8日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで実施され、松岡茉優、仲里依紗、間宮祥太朗、田中みな実、永作博美、渡部篤郎、Yuki Saito監督が登壇した。

本作は、美容整形業界に焦点を当て、“美”を追い求める人々の希望や葛藤、そしてその裏側に潜む光と闇をリアルに描き出すオリジナルドラマ。
本予告映像の上映後、キャスト・監督がステージに登壇し会場は盛大な拍手に包まれた。初めに主人公の天才形成外科医・沼田文を演じた松岡は、「今日は足元の悪い中お集まりいただきまして本当にありがとうございます。通常のご挨拶よりもたっぷりとお話ができるようなので、この『ダウンタイム』の魅力が美容整形業界を描いているだけではないところをたくさんお話しできたらと思います」と挨拶。

続いてカリスマ美容外科医・遠山凜を演じた仲は、「今日はなんと1話を観ていただけるということで、すごくドキドキしておりますが、今日はたくさんお話しできればいいなと思っております」と笑顔を見せた。

そして、遠山クリニックの“麗しの副院長”・小宮ルイを演じた間宮、やり手の看護チーフ・轟菜々実役の田中、文の母・沼田妙子役の永作、美容整形業界で絶大な力を持つ遠山新役の渡部、さらに監督も、それぞれ作品への想いや、いよいよお披露目を迎えた喜びを語った。
トークセッションでは、まず監督が本作のテーマについて言及。「まさに今多様性の時代に入っている中で、この美の価値観というものは一番日々変化があって、ジェネレーションやジェンダーによって大きく違いがあるのでは、と思ったのが1つです。元々僕自身は美容整形は憧れや何者かになるためにするものと勝手に思っていたのですが、本作を通じて色々取材させていただく中で、毎日鏡を見ながら自分自身の顔と対面して、自分をアップデートするためのものに変化していっているということにすごく気付かされました。美容整形に対して賛否じゃなくて、これだけ様々な価値観があった人がいるということを登場人物を通して知り、自分自身が自問自答しながら、価値観が揺さぶられるようなドラマにしたいと思ってトライしました」と語った。

続いて松岡は、脚本を初めて読んだ際の印象について「最初プロットを拝見した時に、美容整形業界の光と闇を描きつつ、仲里依紗さんが演じた遠山凜と沼田文のシスターフッドの物語であるというところにも強く惹かれました。今日1話を観ていただくにおいて、私たちはバチバチなんですけれど(笑)。なんで2人がここまで苦しまなきゃいけなかったのか、大きな闇がそこにあります」と物語の奥深さを語った。
さらに仲との共演について「お相手が里依紗ちゃんであることも、自分の知らない感情に何度もなりました。里依紗ちゃんと一緒にお芝居してると、台本に書いてないことも全部心の奥から浮かび上がってきて、自分でも見たことのない自分の表情であったり感情が打ち出されてきて、本当に嬉しく思ってます」と述べた。
これを受け仲も「私も本当にその言葉をそのまま返したい!ってぐらい。本番でこういうお芝居をする予定じゃなかったけど、こういう風になっちゃった!という、自分で見たことのない自分が出てきたんですね。出会えて本当によかったと思うし、これからも色々深く知り合いたい一人です!」と実際に松岡と手を繋ぎながら、相思相愛ぶりを披露した。

役作りについて、仲は「監修に高須クリニックさんが全面協力してくださって。院長室を見せてもらったりして、役作りをしていきました。私は本当に美容が大好きなので、YouTubeなど色んなものでたくさん日々見てるんですね。なので、この作品をする前から無意識に役作りしていたのかも、と思います。新しい機械とかを調べたりすることが大好きだったので、すごくワクワクする役でした」と明かすと、監督も「遠山凜さんは本当に美容が好きな人に演じてもらいたい、というところで、仲さんの顔が浮かびました」と太鼓判を押した。
インパクトのあるビジュアルが話題の間宮は「あのビジュアルに関しては、いろんなトッピングを全部乗せみたいな感覚で(笑)。メッシュにカラコン、メイク…色々入っています。メイクチームの皆さんは『ルイ様はこれぐらいやらないと!』と作っていただいたので、そのビジュアルに乗っかるという形で演じさせていただきました」と裏話を披露。

すかさず仲から「確かに普段SNSを見てるとこういう系の先生いらっしゃいますよね」と振られると、間宮も「今まで取材してきた方の色んな要素をミックスして、ルイ先生を演じました」と振り返った。
田中は「演じてみて、美容整形と心は密接に関わっているな、とずっとずっと思っていました。凜先生の言葉で『病気じゃない人なんて1人もいない』っていうセリフがあるんですよね。ここにいる私たちも、ご来場いただいてる皆さんも、心のどこかに弱さみたいなものを抱えて日々生きていると思っています。そこに凜先生はすごく寄り添ってくれる人。私は凜先生を誰よりも近くでお支えしたい、という立場の看護チーフを演じているので、私も患者さんと接する時に心を寄せて接するようにしていました」と作品への深い共感を語った。

永作は、スナックのママという役柄について「麗しのルイ先生と同じように、メイクと衣装ともう揃えていただいて、あれを着れば大体の人はスナックのママになれると思います(笑)。スナックのセットが本当に素敵で、その雰囲気の中に入らせてもらって演じることができたので、妙子という役ができたかなとは想ってますね」と語り、松岡との親子役についても「親子に見えることがまず大事だと思っていました。松岡さんはリアクションが速そうだなと想像してたので、会話のテンポを合わせていけたら良いなと思って演じました」と明かした。

これに松岡が「私の会話の速さのお話は今初めて聞いてすごくびっくりしています。怒鳴り声をちょっと合わせてくださったっていうのは伺っていたのですが、話し口調まで寄り添ってくださっていたなんてすごくドキドキしています。私は永作さんと個人的にずっとずっとご一緒したかったので、親子でご一緒できて本当に嬉しかったです」と歓喜すると、永作も「私も、いつか親子で呼んでほしいなと思ってたので嬉しかったです」と嬉しそうに顔をほころばせた。
一方、渡部は自身の役作りについて問われると、本編の重要なシーンのネタバレに抵触することを懸念しつつ「うーん、あの、ちょっとこれごめんなさい、監督に相談します。…結構ギリギリのところです。まあまあ楽しんでいってください」と見事な回避を見せ、会場の笑いを誘った。

続いて場面写真を投影しながら、撮影現場での印象的なエピソードに話が及ぶと、松岡は「2カメ体制でやってくださっているのですが、リュックみたいに構えて一緒に動くステディのカメラマンさんがいらっしゃって。Aカメで私の心情を捉えるような正面の画を撮っている時に、Bカメが全然違うところから撮ってくださっているから、常にお芝居の鮮度が高いうちにカメラに納められました。2人が一番高まっている時に一緒に撮ってくださって、そのステディのカットが本当にすごい画になってるんです」と絶賛。
監督も「極力俳優をバミらず自由に動いてどんな動きにも対応できるように、なるべく通しで撮ってもらいたかったので、ステディにも頑張ってもらいました」とこだわりを明かした。
仲は「手術シーンはマスクをして手袋をして、高須クリニックの先生方にご指導してもらいながら1つ1つ丁寧にやらせていただきました。俳優さんのお顔を模したマネキンのお顔を使って撮影したのですが、『おはようございます。あ、人形だ』って(笑)。それぐらい本当にリアルだったのでびっくりしちゃった(笑)」と驚きを口にした。
間宮はジャグリングを披露するシーンの撮影で「撮影の空間にスタッフの方が1人でもいると写り込んでしまうので、1人で部屋に入ってポチっとカメラを回してジャグリングをやって、『終わりました!』って言って部屋を出て、全員大爆笑でした」と明かし、松岡も「あれ相当うまいからね。CGじゃないですからね」と補足。
田中も松岡同様、「特殊メイクがリアルすぎて、寝ているマネキンを俳優さんかなと思っちゃいました。スタッフさんに『きっと寒いと思うからブランケットかけて差し上げた方がいいんじゃない?』って言ったのですが、ポカンとされて。近くで見ても本当に寝息が聞こえてくるようなリアリティさがすごかったです」と美術スタッフの技術力の高さを称賛した。

さらに、作品タイトルにちなみ、自身の最近の“変化や成長”について、また、その変化を迎えるためにどのような時間や経験(ダウンタイム)が必要だったか聞かれると、松岡は現在初挑戦中のミュージカルを挙げ、「今人生で初めてミュージカルに挑んでおりまして。歌えるようになるところからのスタートだったのですが、毎日努力していれば、ちょびっとずつだけ進めるってことも分かりました」と新たな挑戦から得た実感を告白。
仲は最近力を入れている筋トレについて、「結構重いものを持てるようになったりとか、すごく姿勢が変わってきたりとか。今まで極端だったのですが、バランスよくできるようになってきた」と自身の変化を明かした。
一方、間宮は料理をする中で「味付けよりも、火の通り方とか茹で加減の方が気になるようになった」と独特な“成長”を語り、田中は最近再びハマっているという炭酸パックを紹介。「毎朝それで幸せを感じてます」と笑顔を見せると、松岡も「私も今日、朝やりました!」と意外な共通点が発覚した。
また永作は、乗車したタクシーが隅々まで手入れされていたことに感銘を受け、「愛情を持って扱うってことが、こうやってちゃんと出るんだなと思って」と振り返り、その空間を味わいながら目を閉じて過ごした時間を自身の“ダウンタイム”と表現。
渡部は「40歳ぐらいから、このぐらいになったらこんな風にいたい、と考え始めてる」と語り、年齢を重ねる中で理想とする自分の姿を思い描いていることを明かした。
最後に、監督は「美容整形と言われると外側の話と想像されるかもしれないのですが、一番撮りたかったのは、そこに集まる人々の内面の話、心の話です。文ちゃん、凜さんを中心としたシスターフッドなヒューマンドラマを目指しましたし、最高の俳優部が集まって、火花が散るような熱量のぶつかり合いをドキュメントタッチに撮っているので、その部分を感じていただきたいなと思います」とコメント。
仲は「美しくなるっていうことは全ての人にとって本当にポジティブなものなので。自分が明日心から笑っていられるように凜先生も皆さんをサポートしてきたので、この遠山美容外科としての努力を作品を通して見ていただいて、美しくなることっていいなって思ってもらいたいなと思いました」と述べた。
そして松岡が「“他人が口出すものではない”という物語なのかな、と思いながら撮っていたのですが、回を重ねていくごとに、“他人の幸せは測れない”というお話なんだなと思いました。理解できない整形を望む方もいると思います。でもその方が整形をして幸せなのであれば、“それはそれで良いんじゃないか”と思える物語になっていると思うんです。整形反対でも賛成でもどっちでも良くて、あなたの幸せはあなたにしか分からないんだっていう、最終的には優しい物語だと私は思ってます。自分の肉体は今あるものでしかないので、自分のことを抱きしめてあげる物語になってくれたら嬉しいと思います」と締めくくり、大きな拍手の中、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

Netflixシリーズ「ダウンタイム」
出演:松岡茉優 仲里依紗 間宮祥太朗 田中みな実 萩原利久 長井短 渡辺大知 中川家礼二 シシド・カフカ 城田優 増子直純 武田創世 泉里香 田村健太郎 篠井英介 天野はな 景井ひな 研ナオコ 野呂佳代 古川凛 安達祐実 風間俊介 Kōki, 永作博美 渡部篤郎
監督:Yuki Saito
脚本:池上純哉
エグゼクティブプロデューサー:髙橋信一(Netflix)
プロデューサー:三宅はるえ 茂木克仁
メインテーマ:坂東祐大
音楽:MON/KU 青木沙也果
企画プロデューサー:工藤伸一
制作プロダクション:K2 Pictures
話数:全8話(一挙配信)
企画・製作:Netflix
https://www.netflix.com/ダウンタイム
9月17日(木)よりNetflixにて世界独占配信