松本動監督の最新長編映画『2020年 東京。12人の役者たち』の撮影スタート!ー2020年7⽉中旬、完成予定

松本動監督による最新長編映画『2020年 東京。12人の役者たち』の撮影がスタートした。

2019年9⽉、映画監督・松本動が、俳優向け演技ワークショップ「CiNEAST」にてゲスト講師を務めるにあたり、ワークショップを通しての映画制作を提案。俳優と映画監督のコラボレーションワークショップ「シネアストラボ」がスタートした。

約半年の準備期間を経て、2020年春より本格的な撮影を開始しようとしていた⽮先、新型コロナウィルスの感染拡大で、撮影中⽌を余儀なくされた。
映画の撮影現場は次々と中⽌となり、映画作家や俳優たちも活動⾃粛せざるを得ない状況に陥いったが、松本動監督とCiNEASTは今だからこそ伝えるべきテーマを、今だからこそできる手法で制作できないかと模索し、オンラインで映画を制作することを決定。

本作は、混乱する情勢の中で、ワークショップ参加者12⼈の役者はどう⽣きるのかを、「私の職業は⾃分です」をテーマに掲げ、出演者である役者は自分自身を演じながら、自らスマートフォンを使って日々撮影し、様々な世界を切り取り、⾃撮りや独⽩という表現⽅法も⽤いながら、⼈⽣観、役者論、未来への展望など、内に秘めたあらゆる思考や感情を浮き彫りにし、現実と虚構の間であるイマジナリーラインを往来する事により、ドキュメンタリーで『事実』を捉え、それをフィクションへと昇華し『真実』をあぶり出す『ドキュフィクション』作品を構築する。

⽇々記録した映像を松本監督がネット経由で受け取り、編集するスタイルで進⾏し、7⽉中旬の完成を予定。

【松本動監督コメント】
⾃分という存在は、他の何者でもなければ、⾃分以外の何者にも成り得ない。それが⼈間への天命でありますが、それを逸脱しようと藻掻く⼈種が『役者』という輩たちです。成れもしない他者に成りきる為には、⾃分⾃⾝を分析し、追求してゆく事が重要であり、天賦の才を信じ、世の中がどう変化しようとも、その全てを学びとし、⾃分の内に秘めた未知の能⼒を引き出す事によって、はじめて役者は他者に成り得る事が出来るのです。役者という⽣き物には、境界線がありません。役者にとって⽇々の⽣活全てが⼈⽣であって仕事でもあります。役者という職業は、『⾃分⾃⾝』に他ならないのです。
新型コロナウイルスの終息を、ただ待ち侘びるだけの動かざる者と、今こそ動く者とでは、必ずや終息後の未来を左右する事となるでしょう。
この映画には明確な台本がありません。12人の役者がそれぞれの色を出し、監督の私がその12色の絵の具を使い、下書きをする事なく、一枚の絵を完成させるというものです。12人による映像という色を、如何に上手く混ぜ合わせ、『映画』という一枚の絵を完成させるのか、それは作品が完成するまで誰にも分かりませんが、既に綺麗な色の絵の具が揃い始めています。
12⼈の役者が、この状況下で如何に⾃分の魅⼒ある色を表現するのか、是非ご期待下さい。

松本動監督

松本動(まつもとゆるぐ)
イメージフォーラム付属映像研究所在学中から、8mmフィルムを使って⾃主映画制作を始める。その後、商業映画の道へと進み、フリーの助監督として多くの監督や作品に従事し、⼤林宣彦監督がクランクイン直前に余命宣告を受けた「花筐/HANAGATAMI」では監督補佐を務め、⼤林監督が治療のため現場を離れる際は演出を任された。
現在は監督業に専念し、東⽇本⼤震災における被災した障害者と⽀援者の知られざる実情を、実話をもとに描いた⻑編映画「星に語りて~Starry Sky~」の監督を務め、『第37回⽇本映画復興奨励賞』を受賞。同賞には⽇本アカデミー賞作品賞の「新聞記者」も名を連ねており、肩を並べる形となった。2020年2⽉末現在、400ヶ所以上で上映され、観客動員数3万3千⼈を突破した。短篇映画「公衆電話」では⽶国アカデミー賞公認の国際映画祭『ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2018』のジャパン部⾨にて、ベストアクター賞を受賞するなど、国内外50近くの映画祭を席巻し、4つのグランプリを含む16冠に輝き、その続編として製作された「カセットテープ」は、『第6回⼋王⼦Short Film映画祭』において、グランプリ&観客賞のW受賞。続く『第23回横浜映像天国』でも、グランプリ&主演⼥優賞のW受賞を果たし、同映画祭グランプリ4連覇を飾った。

【監督・脚本主な作品歴】
「星に語りて~Starry Sky~」(2019年)、「カセットテープ」(2019年)、「公衆電話」(2018年)、「バージン・ブリーズ」(2017年)、「ガチャガチャ/GACHA GACHA」(2016年)、「ミックス」(2015年)
〈松本動official web site:http://kourui6.wixsite.com/yurugu


ストーリー
COVID-19がパンデミック化し、⽇本政府は2020年4月7日、東京都に緊急事態宣⾔を発効。東京で暮らす⼈々は、不要不急の外出⾃粛を余儀なくされ、当初一ヶ月の予定であった宣言も、終息の兆しが見えないコロナ禍により、5月4日に緊急事態宣言の延長が発表され、人々のストレスによる心身の状態は、いつ限界に達してもおかしくない状況となった。
そんな中、『役者』として息衝く12⼈の者たちは、何を思い、何を感じ、何をしているのか、閉塞感が蔓延する2020年東京を舞台に、『12⼈の役者』たちによる独⽩劇が、今、幕を開ける。

作品タイトル:『2020年 東京。12人の役者たち』
出演:秋⽥ようこ、秋⼭⼤地、井之浦亮介、⼩⻄有也、杉⾕玲奈、清⽔杏樹、⽥中栄吾、⽥村陸、みやたに、迎祐花、本⼭勇賢、和⽥悠佑
製作・監督・編集:松本動
協力:CiNEAST
2020年製作/ 120分(予定)

「CiNEAST」ホームページ(俳優の演技ワークショップ)
https://www.cineast.jp/workshop/

「シネアストラボ」詳細ページ(映画制作プロジェクト)https://www.cineast.jp/workshop/actor/cineastlab.html

 

 

 

 

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