主演に柄本佑、共演に渡辺謙を迎えた映画『木挽町のあだ討ち』の主題歌に、椎名林檎の楽曲「人生は夢だらけ」が決定。あわせて同楽曲を使用した主題歌スペシャルムービーが解禁された。

原作は、永井紗耶子の小説「木挽町のあだ討ち」で、2023年に第169回直木賞・第36回山本周五郎賞をダブル受賞した傑作時代小説。芝居小屋を舞台に、仇討ちの裏に隠された真実を描く、極上の江戸ミステリー。
柄本は、仇討ち事件の真相を追う田舎侍・加瀬総一郎を演じ、渡辺は芝居小屋「森田座」で謀略を巡らせる立作者・篠田金治を演じる。仇討ちを遂げた若者・菊之助には長尾謙杜、主人を殺した男・作兵衛には北村一輝。そして、瀬戸康史、滝藤賢一、山口馬木也、愛希れいか、イモトアヤコ、野村周平、高橋和也、正名僕蔵、石橋蓮司、沢口靖子らキャストが集結。監督・脚本は源孝志。

CM楽曲としても知られる「人生は夢だらけ」は、椎名が作詞作曲した提供楽曲をセルフカバーし、アルバム『逆輸入 ~航空局~』(2017年リリース)に収録された人気楽曲で、ミュージックビデオも大きな話題を呼んだ一曲。ミュージカル調の華やかさとジャズの洗練されたリズムで、椎名ならではの独特な音の運びと緻密なサウンドが印象的。幕が上がった瞬間の高揚感と、芝居のクライマックスを感じさせる最高潮の賑わいで、人生の陰影や自由と束縛、過去の経験や迷いまでも包み込むような、明るい力強さを放っている。一歩足を踏み入れれば、そこは絢爛豪華・極彩色の美しさに満ちた江戸の世界。様式美を極めた彼女の歌声は、人生という名の舞台で「歌舞伎の見得」を切るような、堂々とした色気と感情表現に溢れている。

本作のエンディングに「人生は夢だらけ」を据えた理由について、椎名の長年のファンである源監督は、「とりわけ歌詞の言葉の選び方、置き方がたまらなく好きだ。散文的でありながら物語を内包するうねりがあり、文学的なのだが血や体液のような生な残り香が漂う」と語り、「陰と陽、表現者として多面的なところもリスペクトせざるを得ない」とした上で、「この『人生は夢だらけ』は“陽”の椎名林檎の魅力を感じさせる最たるもので、陽を浴びる大通りを、高らかに、堂々と歌いながら歩いていくような曲だ」とコメントしている。(※コメント全文は、本記事下に掲載)
あわせて解禁された主題歌スペシャルムービーは、菊之助と作兵衛の衝撃的な仇討ちの場面から始まり、一年半後、主人公・総一郎が芝居小屋の森田座を訪れるシーンへと展開していく。森田座の人々との出会い、仇討ち当日の事情聴取、菊之助とそれぞれの人物との関わりが断片的に映し出され、事件の裏に隠された“もう一つの物語”が少しずつ浮かび上がっていく。
覚悟を決めた菊之助の表情に、「良かろうだろうが古い物は尊い」「それは人生 私の人生 誰の物でもない」「奪われるものか 私は自由」といった歌詞が重なり、主題歌「人生は夢だらけ」とともに、物語が辿り着く余韻を感じさせる映像に仕上がっている。
源孝志監督 コメント全文
私は椎名林檎さんの長年のファンである。彼女の楽曲のどこが好きかと問われると「全部」、としか言えないのだが、とりわけ歌詞の言葉の選び方、置き方がたまらなく好きだ。散文的でありながら物語を内包するうねりがあり、文学的なのだが血や体液のような生な残り香が漂う。それを彼女が声にして歌うとゾワゾワっとさせられるハメになる。陰と陽、表現者として多面的なところもリスペクトせざるを得ない。この『人生は夢だらけ』は、“陽”の椎名林檎の魅力を感じさせる最たるもので、陽を浴びる大通りを、高らかに、堂々と歌いながら歩いていくような曲だ。
『木挽町のあだ討ち』は、世間からドロップアウトし、生き甲斐を求めて(食うためだけではない!)芝居小屋に流れ着いた人間たちの物語。江戸という大都会で最下層と蔑まれながら、観客の前で束の間の夢を作り上げて見せる矜持、反骨と誇り。いわば日本の歴史の中で初めて現れた「自覚ある自由人」だと私は思っている。
そんな彼らが武家社会の不条理に対して“一発かます”痛快さを楽しんでもらい、「いやぁ~ 面白かったね。気分いい」と言いながら映画館を出て行ってもらいたかった。それが、私がこの曲をエンディングテーマに望んだ理由です。椎名さん、ありがとうございました。
ストーリー
ある雪の降る夜、芝居小屋のすぐそばで美しい若衆・菊之助による仇討ちが見事に成し遂げられた。その事件は多くの人々の目撃により美談として語られることとなる。1年半後、菊之助の縁者と名乗る侍・総一郎が「仇討ちの顛末を知りたい」と芝居小屋を訪れるが…。菊之助に関わった人々から事件の経緯を聞く中で徐々に明らかになっていく事実。果たして仇討ちの裏に隠されたその「秘密」とは。そこには、想像を超える展開が待ち受けていた――。
『木挽町のあだ討ち』
出演:柄本佑 長尾謙杜 瀬戸康史 滝藤賢一 山口馬木也 愛希れいか イモトアヤコ 冨家ノリマサ 野村周平 高橋和也 正名僕蔵 本田博太郎 石橋蓮司 沢口靖子 北村一輝 渡辺謙
監督・脚本:源孝志
原作:永井紗耶子「木挽町のあだ討ち」(新潮社刊)
主題歌:「人生は夢だらけ」椎名林檎 (EMI Records / UNIVERSAL MUSIC)
企画協力:新潮社
配給:東映
(C)2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 (C)2023 永井紗耶子/新潮社
https://kobikicho-movie.jp
2026年2月27日(金)全国公開