チリ弾圧の歴史を描く3部作最終章、パトリシオ・グスマン監督『夢のアンデス』予告編到着!10月9日(土)公開

夢のアンデス

パトリシオ・グスマン監督最新作『夢のアンデス』(10/9(土)公開)の予告編が完成した。

1973年9月11日、チリ・軍事クーデター。世界で初めて選挙によって選出されたサルバドール・アジェンデの社会主義政権を、米国CIAの支援のもと、アウグスト・ピノチェトの指揮する軍部が武力で覆した。ピノチェト政権は左派をねこそぎ投獄し、3000人を超える市民が虐殺された。

南米ドキュメンタリーの巨匠パトリシオ・グスマン監督は、40年以上にも渡りチリの弾圧の歴史を描いてきた。『光のノスタルジア』(10)「真珠のボタン』(15)に続く一大叙事詩最終章となる本作は、かつて『チリの闘い』(1975-1978)で映像に残した、永遠に失われた輝かしいアジェンデ時代の歴史と、クーデター後、新自由主義の実験の場となってしまった祖国の現状を、アンデスのように俯瞰した視座から改めて見つめ直す。

このたび公開された予告映像は、グスマン監督の幼少時の記憶に残るマッチ箱に描かれたアンデス山脈から始まり、「山々は歴史の目撃者だ」と語るグスマン監督自身のナレーションが見るものに静かに問いかけてくる。1973年9月11日、チリ、軍事クーデターから独裁政権への移行、ピノチェトが主導する独裁に反対する人々の反抗、その後、新自由主義の実験場となってしまったチリの悲劇を予告編は映し出す。「私たちの人生を永遠に変えた」とグスマン監督が語る、チリの光と影の記録と記憶。そしてただ静かにそこにあったアンデス山脈の存在。予告編は、「この詩的なドキュメンタリーは、世界から隔絶された山々を介して、チリの過去と未来を表現している」というsight & sound誌の批評で締めくくられている。

夢のアンデス
夢のアンデス
夢のアンデス
夢のアンデス
夢のアンデス
夢のアンデス
夢のアンデス
夢のアンデス

作品タイトル:『夢のアンデス』
出演:フランシスコ・ガシトゥア、ビセンテ・ガハルド、パブロ・サラス、ホルヘ・バラディットほか
監督・脚本:パトリシオ・グスマン
撮影:サミュエル・ラフ
音楽:ミランダ&トバー
編集:エマニュエル・ジョリー、パブロ・サラス
録音:アルバロ・シルヴァ・ウス、アイメリク・デュパス、クレア・カフ
(チリ、フランス/2019年/85分/16:9/スペイン語/原題:The Cordillera of dreams)
配給:アップリンク

公式サイト:https://www.uplink.co.jp/andes
公式Twitter:https://twitter.com/AndesMovieJP
公式Facebook:https://www.facebook.com/AndesMovieJP
コピーライト:(c) Atacama Productions – ARTE France Cinéma – Sampek Productions – Market Chile / 2019

2021年10月9日(土)より岩波ホールほか全国順次公開

 

↑上に戻る