映画『牧師といのちの崖』いのちの電話を運営する牧師と自殺志願者たちとの共同生活を追ったドキュメンタリー作―来年1月19日(土)公開

牧師といのちの崖

自殺志願者たちを死の淵から救い、生活再建を目指して共同生活をおくるという独自の取り組みに密着した映画『牧師といのちの崖』が2019年1月19日(土)より公開となる。

“生きがいがない”“ずっと孤独を感じて生きてきた”―
悲痛な想いで、観光名所・三段壁を訪れる自殺志願者たちの姿。和歌山県白浜町にある観光名所・三段壁で、いのちの電話を運営しているのが牧師・藤藪庸一。本作は自殺志願者たちを死の淵から救い、生活再建を目指して共同生活をおくるという独自の取り組みに密着したドキュメンタリー。
藤藪は、人生に絶望してやってきた自殺志願者の声に耳を傾ける。借金や人間関係のトラブル、精神的な病など様々な問題を抱え、帰る場所のない人々に教会を開放し、共に暮らしながら、生きていく方法を探す。

日本の自殺者数は年間2万1321人(2017年)。1日あたり60人近い方が亡くなっている計算になる。厚生労働省の「自殺対策白書」では、15歳~39歳の各年代の死因の第一位が自殺となっており、大きな社会問題になっている。牧師・藤藪が地道に続ける「いのちの電話」が自殺を思いとどまらせる最後の砦として存在しているのだ。

【監督紹介】加瀬澤充(かせざわ あつし)
大学卒業後、園舎と園庭のない幼稚園のドキュメンタリー映画「あおぞら」を制作。2002年に制作会社ドキュメンタリージャパンに参加。「オンリーワン」(NHK BS-1)「森人」(BS日本テレビ)「疾走!神楽男子」(NHK BSプレミアム)など数々のドキュメンタリー番組を演出する

ストーリー
何度失敗しても、帰ってこられる場所として。

藤藪は共同生活の場を提供するだけでなく、弁当配達も行う食堂も運営している。そこは、ひとり孤独にやってきた人々が、経験のない調理を学び、同じような経験を持つ仲間と共に、もう一度人生を取り戻したいと働いている。藤藪と彼らの対話から見えてくるのは日本の様々な問題だ。若者たちの低い生への肯定感、コミュニケーション不全、希薄な人間関係‥。“何度でも帰ってこられる場所になるといい‥”そう語る藤藪に共感し、中には受洗する者もいるという。そう考える藤藪。ただ、その場所は決して甘えるだけの場所ではない。親以上に厳しく、現実と向き合うことを求められることもある。心優しくも厳しい牧師と自殺未遂を経験した仲間たちの共同生活には、お互いに支え合う人々の物語があった。自殺問題の水際を見つめたドキュメンタリーは、社会に、そしてあなたに、何を訴えかけるのだろうか?

作品タイトル:『牧師といのちの崖』
監督・撮影・編集:加瀬澤充
プロデューサー:煙草谷有希子
音響:菊池信之
音響助手:近藤崇生
製作・配給・宣伝:ドキュメンタリージャパン、加瀬澤充
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人 日本芸術文化振興会
2018年/100分/カラー/英題:A Step Forward

公式サイト:www.bokushitogake.com

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