『私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター』監督から日本の観客へのメッセージ動画&著名人コメントが到着!

マリオン・コティヤールメルヴィル・プポー豪華共演の映画『私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター』(9月15日(金)公開)より、アルノー・デプレシャン監督から日本の観客へメッセージ動画と、併せて著名人からの絶賛コメントが到着した。

『そして僕は恋をする』(1996)、『キングス&クイーン』(2004)『クリスマス・ストーリー』(2008)などで日本の映画ファンを魅了し続けてきたデプレシャン監督。本作の公開にあわせ今月に来日し、9月15日(金)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下での大九明子監督(『私をくいとめて』)とのアフタートークのほか、名古屋・京都・大阪でのイベント登壇も決定している。

到着したメッセージ動画では、「この映画で試みたのは人生を修復すること。映画にはその力があると信じています」と説明し、「公開日にはBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で、その後は名古屋や関西で舞台挨拶を行います。映画館で会いましょう」と、来日への期待を語った。

アルノー・デプレシャン監督

著名人コメント(敬称略、五十音順)

薄暗い廊下でうなだれる弟、やってくる姉、宿敵同士の再会、さてどうなる…?あの姉の反応に私は快哉を叫んだよ!家族というとんでもなく面倒で恐ろしい“ゾク”を、ちゃんと面白がろうとする優しさとエンターテインメント性に痺れます。
―大九明子(映画監督『私をくいとめて』『勝手にふるえてろ』)

家族という屋根の下で繋がっている2人は、離れたくてもまた、会ってしまう。
2人にできてしまった大きな溝は、とても複雑で、2人にしか分からない世界でした。
私も、姉妹という関係の人間が近くにいる身ですが、憎しみに近いものを感じたことがなかったわけではありません。それは、一番近くに居て、長く相手のことを愛する時間があればあるほど、ついてまわる感情なのかもしれません。
妹のように生きられたらどんなに楽しいだろうと思った時もありました。それが愛であり、羨ましさであり、憎しみにもなる。
それが兄弟なのかもしれません。
この映画の2人の気持ちを理解しきれたか、未だに分かりません。本人たちにしか感じ得ない、それはそれは深い愛でした。
―小春(チャラン・ポ・ランタン)

誰かを憎むことで自分を救おうとすることがあるけれど、時間がたつにつれ今度は憎しみが自分を苦しめる。命が尽きるほど憎しみを育てる姉弟を見て、誰かを憎み続けることは憎まれることよりずっと苦しいのだと思い出した。自分の中にあった醜い感情が一つ一つ露になるような不思議な映画体験でした。
―鈴木涼美(作家)

私と妹も10代の頃 物凄く仲が悪かったことを思い出した。
長い年月で積み重なった思考と“家族”という遠慮のなさ故か。
言語化出来ない複雑に絡まった感情と関係性。
きっとまともな”家族”なんてこの世に存在しないだろう。
―中田クルミ(俳優)

理由なく暴走する車に続きやはり暴走するトラック!もうそれだけで十分なのだが、愛と憎しみ、生と死、成功と失敗、希望と絶望の物語があらゆる誤配と誤解とすれ違いを伴って次々に立ち現れる。物語の危うく果てしない可能性。そのスリリングでゴージャスな物語に心躍る。これこそデプレシャンの映画である。
―樋口泰人(映画批評家/boid主宰/爆音映画祭プロデューサー)

現代において人間たどり着く最後の場所は誰しも病室のベッドの上というのか。
喪失によって近づく家族の足音。
どうしようもない現実を探究する幸福を、いつもアルノー・デプレシャンは提示してくれる。
自分を忘れさせる旅の映画。
―甫木元空(映画監督/ミュージシャン)

今年の夏はカサヴェテス特集に続いてデプレシャンのこんな強烈な新作がかかるという、逆らいがたい流れがある。厄介な人間ばかり、面倒なトラブルばかりのなか、本当に××な人物を演じきるメルヴィル・プポーは最高に最低。なんて勇敢なんだ。
―三宅唱(映画監督)

理由なく憎しみが生まれ、家族を蝕みつづける。ベナンの人に言えばきっとそれは呪いだというだろう。卑近で、神話的で、不条理で、その切実さに引き裂かれそうになりながら、まるで魔術のようにスクリーンから眼が離せない。
―村津蘭(映像人類学、アフリカ研究)

憎しみ合う二人の物語のはずなのに
こんなに軽やかでコミカルですらあるのはどうしたことか
人生はギリシア悲劇ではなく神様のコメディ
悲しみや苦難の中にも薄明かりが差している
そう言ってもらっているみたいだ
―山崎まどか(コラムニスト)

爆発的な感情が詰まった映画!デプレシャン監督は家族関係の中の隠された部分―――彼らが長年経験してきたことでもあり、同時に彼らの秘密でもある―――を深く掘り下げる。本作にもはっきりと現れているのは、ベルイマンを彷彿とさせる揺るぎない勇気。監督はやすやすと時間を飛び越え、記憶と現在の断片を組み合わせることで、純粋に映画的な体験をたくみに紡ぎだす。マリオン・コティヤールは、毎度のことだが、啓示を与えてくれる存在だ。他の人にはない気品とともに、悲しみと苦痛を表現している。彼女と仕事ができるのは特権的なことだ。彼女のように、最も矛盾する感情をもその存在の上に集約できる特性を備えた役者はそういない。並はずれた監督による重要な作品であり、映画を愛する全ての人に、このパワーを目撃することをすすめたい。
―アレクサンダー・ロックウェル(映画監督)

アルノー・デプレシャン監督来日&各地で新作登壇イベント決定!

■東京 Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下
1.9月15日(金) 19:00の回 上映後
登壇者:アルノー・デプレシャン監督、大九明子さん(映画監督)
進行:金原由佳(映画ジャーナリスト)

2.9月16日(土) 19:00の回 上映後
登壇者:アルノー・デプレシャン監督
*ご来場の皆様からの質問を承る予定です。

詳細:https://www.bunkamura.co.jp/topics/cinema/7778.html

■愛知 伏見ミリオン座
日時:9月18日(月・祝)10:45の回 上映後
詳細:https://eiga.starcat.co.jp/

■大阪 シネリーブル梅田
日時:9月18日(月祝)14:00の回 上映後
詳細:https://ttcg.jp/cinelibre_umeda/

■京都 京都シネマ
日時:9月20日(水)19:00の回 上映後
詳細:https://www.kyotocinema.jp/

2022年カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品

ストーリー
姉アリス(マリオン・コティヤール)は有名な舞台女優で、弟ルイ(メルヴィル・プポー)は詩人。アリスは演出家の夫との間に一人息子がいて、ルイは人里離れた山中で妻と暮らしている。何が理由だったかは、もうわからないけれど、二人はもうずっと憎みあい、顔も合わせていない。そんな二人が両親の突然の事故によって再会するのだが……。憎しみの出口はどこ?幸せな結末はある?

作品タイトル:『私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター』
出演:マリオン・コティヤール(『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』『アネット』)、メルヴィル・プポー(『わたしはロランス』『それでも私は生きていく』)、ゴルシフテ・ファラハニ(『パターソン』)、パトリック・ティムシット(『歓楽通り』)
監督:アルノー・デプレシャン(『そして僕は恋をする』『クリスマス・ストーリー』)
原題:Frère et sœur
英題:Brother and Sister
フランス|2022年|110分|シネマスコープ|5.1ch|PG12
字幕:磯尚太郎|字幕監修:松岡葉子
配給:ムヴィオラ

公式サイト:https://moviola.jp/brother_sister
公式Twitter:@brothersisterjp
コピーライト:(c) 2022 Why Not Productions – Arte France Cinéma

9月15日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開

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