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映画『母の聖戦』演技初挑戦のデビュー作にて、メキシコのアカデミー賞で10冠を達成!犯人役のダニエル・ガルシアに大注目

知られざるメキシコの誘拐ビジネスの闇に迫り、我が子の奪還を誓った母親の、想像を絶する愛と執念の物語『母の聖戦』が1月20日(金)より公開となる。

現代のヨーロッパを代表する名匠のダルデンヌ兄弟、『4ヶ月、3週と2日』でカンヌ映画祭パルムドールに輝いたクリスティアン・ムンジウ、『或る終焉』で知られるメキシコの俊英ミシェル・フランコがプロデューサーとして参加し、テオドラ・アナ・ミハイ監督の劇映画デビューとなった本作。犯罪組織に誘拐された娘を奪還するため、命がけの闘争に身を投じた女性の実話をベースに、ごく平凡なシングルマザーの主人公がたどる想像を絶する運命を映し出す。

ある日突然、娘を誘拐された主人公シエロは、容赦なく身代金をむしり取られ、たちまち孤立無援の極限状況に。誰にも頼れないことを悟ったシエロは、危険を顧みず犯罪組織への監視、追跡を行い、軍をも巻き込んで娘の捜索を繰り広げていくー。

年間約6万件(推定)の誘拐事件が発生するメキシコを舞台に描かれた、このセンセーショナルにして骨太な社会派ドラマは、決して裕福ではない庶民が犯罪組織に搾取され、警察にも取り合ってもらえない非情な現実を描き出す。全編にわたって主人公シエロの視点でストーリーが展開し、観る者を誘拐ビジネスの闇の奥深くへと誘い、この世のものとは思えない理不尽な暴力が渦巻く光景を目撃させていく。入念なリサーチが重ねられた、リアリスティックな眼差しに貫かれた映像世界の強度に息をのまずにいられない。母の深い愛情と強い怒りを描いた衝撃作であり、並外れた緊迫感がみなぎるクライム・スリラーが誕生した。

本作で主人公シエロを「娘を誘拐した。解放してほしければ身代金を用意しろ」と脅す犯罪組織の若い男を演じたのが、メキシコで今、注目を集める期待の新人ダニエル・ガルシア。彼が主演に抜擢されたNetflixの『そして俺は、ここにいない。』(2019)では演技初挑戦ながら、ギャングの抗争により故郷を追われNYの大都市で大好きな音楽とダンスを糧に生きる17歳の少年の寂寥感を見事に演じ切り、メキシコのアカデミー賞といわれるアリエル賞で作品賞、監督賞、新人賞など10部門を受賞し、米アカデミー賞の国際長編映画賞メキシコ代表作品にも選ばれ、ギレルモ・デル・トロ監督にも称賛されるなど一躍有名になった。本作はダニエルにとって2本目の出演作となるが、キーとなる重要な役どころで堂々の貫禄ある演技を見せつけ、その大物ぶりを印象付けている。

そんなダニエルだが、もともとはミュージシャンになることが夢だったといい、地元メキシコのモンテレイではんだ付け職人をしながら、家族と友人で組んだバンドで活動をしていたところ、招待された音楽フェスティバルに出演したときに『そして俺は、ここにいない。』のフェルナンド・フリアス監督の目に留まりスカウトされ、映画に出演することが決まったという。その後も、TVドラマや映画への出演が相次ぎ、メキシコのGQにも登場するなどモデルとしても活躍し、より多くのファンを獲得している。

メキシコで今大注目をあびるダニエル・ガルシアの真に迫る演技をぜひ劇場でご覧いただきたい。

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