注目の傑作サスペンス『ジュリアン』が、2019年1月25日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開となる。この度、先日来日したグザヴィエ・ルグラン監督とトーマス・ジオリア（ジュリアン役）の秘蔵インタビュー映像が解禁された。

本作は、『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)が金獅子賞を受賞した《第74回ヴェネチア国際映画祭》にて最優秀監督賞にあたる銀獅子賞を受賞し、本国フランスで40万人動員のロングランヒットを記録。また、アメリカの映画批評サイトRotten Tomatoesでは94点の高評価を獲得しており、フランス最大の映画サイトAllocineでは2018年のTOP1映画に選出。ほかにも鬼才ジョン・ウォーターズ監督が2018年の映画ベスト10に本作を選ぶなど世界中から賞賛を集めている注目作だ。

家族の関係を描いた繊細な人間ドラマでありながら、張り詰めた緊張感が観る者を襲う傑作サスペンスである本作。フランスでは3日に1人の割合で暴力によって女性が命を落としている現状にルグラン監督は触れ、「家父長制度や男性優位について自問自答することが増え、映画を通して社会に問いかけたかった」と語り、DVや親権問題をテーマにした経緯を明かした。その後、ルグラン監督は調査を重ねていくことで、家庭内暴力がある環境で育った子供たちは一般的に、女の子は早く自立して自分の家庭を持とうとし、男の子は暴力に敏感になるか、同じく暴力的になる2パターンがあると知ったのだそう。それにより、登場人物を父と母、そして姉と弟に設定。凶暴な父親の描写については「最初からモンスターだったわけではなく、1人の人間が追いつめられた結果モンスターと化してしまった」と家父長制度が招いた結果生まれたキャラクターであることを説明した。

今回、解禁された秘蔵インタビュー映像では、グザヴィエ・ルグラン監督とジュリアン役を務めたトーマス・ジオリアが好きなシーンについてとジュリアンの父役を演じたドゥニ・メノーシェ(『イングロリアス・バスターズ』(09)など)、母役を演じたレア・ドリュッケールの魅力について語っている。中でも、ルグラン監督が好きなシーンとしてあげているパーティの場面は、ジュリアンの姉が実際にプライベートでDV被害にあったティナ・ターナーへのオマージュとして歌を歌う場面でもある。同シーンのメイキング映像も収録しており、インタビュー含め本邦初公開の映像となる。

ストーリー
両親が離婚したため、母ミリアム、姉と暮らすことになった11歳の少年ジュリアン。離婚調整の取り決めで親権は共同となり、彼は隔週の週末ごとに別れた父アントワーヌと過ごさねばならなくなった。母ミリアムはかたくなに父アントワーヌに会おうとせず、電話番号さえも教えない。アントワーヌは共同親権を盾にジュリアンを通じて母の連絡先を突き止めようとする。ジュリアンは母を守るために必死で父に嘘をつき続けるが、それゆえに父アントワーヌの不満は徐々に溜まっていく。家族の関係に緊張が走る中、想像を超える衝撃の展開が待っていた。

作品タイトル：『ジュリアン』
出演：レア・ドリュッケール　ドゥニ・メノーシェ　トーマス・ジオリア　マティルド・オネヴ
監督・脚本：グザヴィエ・ルグラン
製作：アレクサンドル・ガヴラス
撮影：ナタリー・デュラン
2017年/フランス/93分/原題：Jusqu’a la garde/カラー/5.1ｃｈ/2.39:1/日本語字幕：小路真由子
後援：在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
配給：アンプラグド

公式サイト：Julien-movie.com
コピーライト：(c)2016 – KG Productions – France 3 Cinéma

1/25(金)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開

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