KADOKAWA×ハピネット共同制作、ハイテンション・ムービー・プロジェクト第一弾『殺人鬼を飼う女』4/12(金)公開

殺人鬼を飼う女KADOKAWAとハピネットの共同制作によって、閉塞気味のこの映画界において、「リミッターを外せ!」を合言葉に、あえてタブーとされる題材をテーマに、クリエイター達の感性と才能を思うままに爆発させた、“ジャンル映画”の中でも特にエッジの立った作品を共同で開発、発信していくプロジェクト『ハイテンション・ムービー・プロジェクト』の立ち上げが決定した。

2作連続公開となる本プロジェクトは「甘い鞭」「輪廻」の原作、「呪怨」ノベライズなど恐怖と狂気そしてエロティズムに富んだ作風に定評がある、大石圭の原作小説を題材に、恐怖×狂気×エロティシズム、似通うようで全く違うジャンルをホラーの鬼才、女性でのジャンル映画第一人者である監督たちが、まさに自身の“リミッター”をぶち破り挑戦した全く新しい世界が広がる。
記念すべきプロジェクト第一弾は、原作小説は2010年11月に角川ホラー文庫にて刊行、上質なサスペンス要素とエロティックで大胆な描写の中に、壊れそうな程繊細な純愛を描いた『殺人鬼を飼う女』。本作は2019年4月12日(金)に公開される。メガホンを取ったのは、1998年公開の映画『リング』が大ヒットし、また昨年公開された『スマホを落としただけなのに』は興行収入18億円を超える大ヒット、2019年5月には『貞子』の新作公開を控え、現在では黒沢清や清水崇らと並ぶ、Jホラー(ジャパニーズホラー)代表の一人と目されている中田秀夫監督自らが自信作と唸る。
主演は、日活ロマンポルノ45周年を記念した「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」人気作の1つ『ホワイトリリー』(中田秀夫監督)でも主演を務めた飛鳥凛。今作で中田監督と再タッグを組み、その存在感と確かな演技力を存分に発揮している。07年に映画『天使がくれたもの』でデビュー以来、映画、ドラマ、舞台と幅広く活躍し、昨年公開の『のみとり侍』(鶴橋康夫監督)では、可愛らしさと妖艶さを併せ持つ「お仙」役を演じ、豊川悦司・寺島しのぶとの名シーンが話題に。今作では、幼少期に義理の父から受けた悍ましい毎日が原因で解離性同一性障害を患っているキョウコを演じる。別人格を作る事で自身を守ってきたキョウコの中には大島正華演じるキョウコを愛するレズビアンの直美、松山愛里演じる自由奔放でビッチなゆかり、中谷仁美演じる虐待された小学生のままのハル。1人の女性が持つ4つ人格を4人の女優陣でミステリアスかつ官能的に、演じ分けているのも注目だ。そして、キョウコが憧れる隣人の小説家・田島冬樹を水橋研二、キョウコの人格形成に大きな影響を与えた母親役に根岸季衣と名バイプレーヤーたちが脇を固める。美しい4人の女が囲う晩酌シーンは様々な妄想が掻き立てられ、浮き立つ思いにハイテンション間違いなし。各ジャンル映画への挑戦状とも言える衝撃の問題作『殺人鬼を飼う女』にご注目頂きたい。

画像01
▲左:飛鳥凛 右:大島正華

画像02
▲左:松山愛理 右:中谷仁美

第二弾は、同じく大石圭原作小説「アンダー・ユア・ベッド」。人生で家族を含む他人全てから存在を無視されてきた男が、「愛する女性を覗き見しつづける」歪んだ形ではありながらも、悲惨な環境にある女性を救おうとする狂気の愛を、ある格調を持って描いた作品である。
本作の監督を務めたのは2004年『独立少女紅蓮隊』で劇場長編映画デビュー。切れのいい演出が高く評価を得る、安里麻里監督。2005年『地獄小僧』はフランクフルト映画祭に出品され、その後、「怪談・新耳袋」などテレビドラマにも進出し、活躍の場を広げる。2009年『呪怨黒い少女』を監督。『バイロケーション』ではホラー要素と謎解きミステリー、人間ドラマを融合させ、各方面で絶賛を浴びた。その他の作品に、大ヒットシリーズの三連作『リアル鬼ごっこ3・4・5』『劇場版零~ゼロ~』『鬼談百景』(「影男」「尾けてくる」)など、確かなファンを獲得している。本作は狂気に変貌していく愛を、安里がリミッターを外し描き切った熱が伝わる自信作。『アンダー・ユア・ベッド』は2019年夏公開予定となる。

そしてこの度、4月12日(金)に公開が決定した『殺人鬼を飼う女』の世界感を見事に表現したキービジュアルが完成した。一人の女に共存する四人の異なる人格たちが、四重奏の様に淫らに入り乱れ、ある運命に抗えない様子を表現している。女が手にする“私のなかの私”というタイトルの本もとかく意味深。どこか不気味で、恐怖と快楽は紙一重であり、それがまた複雑に絡み合い共依存する、人間の「もうひとつの顔」への想像を大いに掻き立てられる。いくつものエロティシズムが交差し生まれるサスペンス・ホラーの世界へ誘う『殺人鬼を飼う女』に是非ご期待ください。

コメント

監督 中田秀夫さん
「殺人鬼を飼う女」は、エロス(恋愛)+サスペンスという、私が追求し続けたいジャンルの組み合わせで、原作の世界観を守りつつ、どのように鋭角的な映画にできるかが私にとってのチャレンジでした。ラブシーンもクライマックスには男一人対女三人という場面があり、これもキャスト・スタッフと共に数日に渡る熱のこもったリハーサルを重ね、撮影に臨みました。
「ホワイトリリー」に引き続き飛鳥凛さんには、たいへん難しい役どころを演じていただき、危うさ、儚さと共に鬼気迫るヒロイン像を創り上げてくださったと思います。また、相手役の水橋研二さんにも繊細な作家役でありながら、アクションもの的な壮絶なラブシーンをお願いしました。松山愛里さん、中谷仁美さん、大島正華さんたちも肉体と精神をギリギリまで追い込まれた女性像たちを、そして根岸季衣さんには、映画「グロリア」を合言葉にこれぞ「鬼母」の極みを、堂々と演じていただきました。
自信作です。ご堪能いただければと願っております。

主演(キョウコ) 飛鳥凛さん
主人公のキョウコは、他にもいくつかの人格を内に秘めていて、その人格がいつ入れ替わるか予測できないという、非常に難解な役どころでした。キョウコ以外の3つの人格を、映画の中では別の女優さんたちが演じているのですが、1人の人間を4人で分けて演じるというところが複雑で、それぞれのキャラクターを掘り下げるディスカッションを4人で何度もしてから撮影に臨みました。
監督には「感情が内から湧き出るように!」「そこは獣のように!」など、かなり独特の表現で演出していただきました。中田監督の映画の主演を務めさせていただくのは二度目ですが「飛鳥さんは以前より芝居が好きになったよね!」と言われたのが嬉しかったです。もちろん元々芝居は好きですが、以前よりも、綺麗なうわべの部分だけでなく人間の本質をさらに追求することを念頭に置いて臨んだことで、自分の中の芝居の意識がより深いものになったのかなと。見せたくないような汚いところも沢山見せていると思います(笑)。今作は、自分の全てを注ぎ込んだ作品です。ぜひ沢山の方に見ていただけたら嬉しいです。

KADOKAWA プロデューサー 小林剛さん
ハピネット プロデューサー 永田芳弘さん

この度、KADOKAWAとハピネットはホラーやサスペンスといったジャンルで、特にエッジの立った作品を共同で開発、発信していくプロジェクトを立ち上げました。それがハイテンション・ムービー・プロジェクトです。第一弾として中田秀夫監督『殺人鬼を飼う女』、第二弾として安里麻里監督『アンダー・ユア・ベッド』を公開・リリース致します。コンセプトは“リミッターをはずせ”。クリエイターの皆さんにハイコンセプトな題材、内容を、思うままに作っていただく。映倫審査R-18指定も辞さず。そんな作品作りを目指していきます。閉塞したこの時代に鋭利な刃物の一刺しをする本シリーズ、ぜひご期待ください。

ストーリー
愛を交わした時、彼女は現れる―

キョウコはビストロで働く美しいギャルソン。だが幼い頃義父から性的虐待を受け続けたことで、キョウコを愛するレズビアンの直美、ビッチなゆかり、そしてあの小学生のままのハルという様々な人格と辻褄を合わせ共存し支え合っていた。だが、ある日マンションの隣人が憧れの小説家と知り恋心を抱いたのをきっかけに、得体の知れない歪みを感じ始める。それと時を同じくして彼女の周りで謎の死が相次ぎ、保たれた均衡が崩れ始める―。

作品タイトル:『殺人鬼を飼う女』
出演:飛鳥凛 / 大島正華 松山愛里 中谷仁美
水橋研二 / 浜田信也 吉岡睦雄 / 根岸季衣
監督:中田秀夫
原作:大石圭「殺人鬼を飼う女」(角川ホラー文庫)
脚本:吉田香織 / 音楽 坂本秀一
製作:KADOKAWA ハピネット
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:KADOKAWA

コピーライト:(c)2019「殺人鬼を飼う女」製作委員会

『殺人鬼を飼う女』4月12日(金)
テアトル新宿/池袋シネマ・ロサ ほか全国ロードショー
『アンダー・ユア・ベッド』2019年 夏

↑上に戻る