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『パスト ライブス/再会』主人公・初恋相手・今の夫が“もしもあの時…”を語りあう本編映像解禁

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『パスト ライブス/再会』(4月5日(金)公開)の本編映像が解禁された。

本作は、ソウルで初めて恋に落ちた幼なじみのふたりが、24年後の36歳、NYで再会する7日間を描くラブストーリー。物語のキーワードは「運命」の意味で使う韓国の言葉“縁―イニョン―”。見知らぬ人とすれ違った時、袖が偶然触れるのは、前世―PAST LIVES―で何かの“縁”があったから。久しぶりに顔を合わせたふたりは、NYの街を歩きながらこれまでの互いの人生について語り合い、過去自分たちが「選ばなかった道」に想いを馳せる。「もしもあの時、あなたとの未来を選んでいたら―」。この再会の結末に、幾千にも重なった切ない涙が溢れだす――。2024年、映画史に刻まれる新たな傑作が誕生した。

今回解禁となった本編映像は、24年ぶりにNYで再会したノラとヘソン、さらにノラの夫・アーサーの3人が午前4時にバーを訪れた一幕を描いた、最も重要なシーンのひとつだ。ノラは英語と韓国語が話せる、韓国で暮らすヘソンは韓国語を話し、ノラの夫・アーサーは英語を話し、韓国語がわからない。ノラが二人の間で英語と韓国語でコミュニケーションを取り談笑していたが、ヘソンが隣にいるノラへ募る思いを打ち明け始めると、やがて会話は韓国語ばかりに。自然と体の向きや、カメラワークもツーショットがメインとなることで、みるみる二人だけの空間となっていく様子が切なく描かれる。

「一緒にいると妙なこと考える」と切り出すヘソン。「12年前のあの時もし僕がNYに来ていたら?」「君がソウルを去らなかったら?」、二人の間にあった「もしもあの時」の過去に思いを馳せる。言葉がわからないアーサーは、耳を傾けては遠くを見つめ決して口は挟まない。「君が国に残り一緒に大人になったら?」「僕たちは付き合った?それとも別れた?」「結婚したのかな」とヘソンが、ノラという初恋との再会に想いを馳せて心の内を打ち明ける。誰しもに訪れる人生の選択や人生の分岐点、あの時の思い出を掘り起こし、これまで選択した人生と選択しなかった人生を想起させ、本作が決してラブストーリーという枠だけにとどまらないことを表すシーンとなっている。

実際に、セリーヌ・ソン監督は本作の構成について、「リアルな人生を見ているようにこの映画を描きたかったのです」と振り返っている。さらに本作の物語設定は、ある種普遍的であり世界中の人が共感できる内容である。それでいて、主要キャラクターである3人は、全員がどこか現代的で、精神的に大人である印象を抱く。その点について、ソン監督は「主人公が子供っぽい行動をとるのと同じくらい、大人としての行動ができることにはドラマがあると思っています。自分の気持ちや自分が何がどうしたいのかを優先するのではなくて、相手を思いやり努力すること、大人としての行動をとることにはドラマがある」と語る。

実際に本作は、陰気な三角関係とはかけ離れた、独特な3人の関係性が描かれている。ヘソンは、ノラやその夫・アーサーのことを気遣いながらNYでの時間を過ごし、アーサーも複雑な感情を内に秘めながらも「会うなとは言えないよ」と遥々ノラを訪ねてきたヘソンへ紳士的な対応をとるなど、互いが互いを尊重する描写の数々。これもまさに本作が“ただのラブストーリー”ではない所以のひとつとも言える。

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