matohuのアートドキュメンタリー『うつろいの時をまとう』コンセプトビジュアル5種&著名人コメント解禁!

うつろいの時をまとう

日本の美意識をコンセプトに独自のスタイルを発信し続けている服飾ブランドmatohu(まとふ)の創作を追ったドキュメンタリー映画『うつろいの時をまとう』が、3月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開となる。

この度、5種類のコンセプトビジュアルが解禁。あわせて、現代美術家、スタイリスト、ギタリスト、料理家など「ものづくり」のプロフェッショナルたちから絶賛コメントが到着した。

matohuが日本の古来からある洗練された美意識を表す言葉をテーマに2010年から2018年までの各シーズン、全17章のコレクションを発表してきた展覧会「日本の眼」。解禁されたコンセプトビジュアル5種は、その中でも本作が記録した「かさね」「無地の美」「ふきよせ」「ほのか」「かざり」のコレクションから着想され、新たなキャッチコピー「過ぎゆくものが、世界を美しくする」「大いなる時は、小さな瞬間のかさね」が添えられている。「なごり」コレクションからデザインされたメインビジュアルと合わせて、6シリーズ連作の多彩なビジュアルとなった。

それぞれのビジュアルでは、着物の要素を取り入れながら、“和服でも洋服でもない新しい服”として、ブランド設立時から作り続けてきた代表的なアイテム「長着」のシルエットが、日本の風景やテキスタイルの上に浮かび上がっている。日常のありふれたものの中から見出した身近な美と、それらが表現された服とが折り重なることで、雄大な時間の流れ、そして長い歴史の中で培われた美意識=「眼」を感じさせるようなコンセプチュアルで優雅なデザインに統一して仕上げられた。

なお、これらコンセプトビジュアル5種は、シアター・イメージフォーラムでのみ限定数の配布が予定されている。

さらに、劇場公開に向けてクラウドファンディングも始動。返礼品として、特製しおりやポストカード、サイン入りプレスシート、先行イベントご招待、matohu関連商品などの特典が用意されている。クラウドファンディングは3/24(金)まで実施中。集まった資金は配給宣伝費に充てられる。
https://motion-gallery.net/projects/utsuroinotokiomatou

コメント一覧(五十音順/敬称略)

●伊島薫(写真家)
地球上に存在するあらゆる文化はお互いに影響を与え合い混じり合い、それぞれに進化を遂げながら繋がりあっている。matohuの二人が語る言葉からは日本の文化や伝統に対する敬意と愛情がそこはかとなく感じられ、そこから図らずも「日本の文化は日本人にしか理解できないし日本人でなければ享受できない」などという了見の狭いものではないのだということを、この映画は教えてくれる。

●上野雄次(花道家/アーティスト)
伝統と革新の関係は?日本の心とは?
日本人だけが特別な存在であるのか?
自らのルーツを探る時いつの時代のどのタイミングまで遡るべきなのか?
日本人は何を信じてきたのか?
そして何を疑ってきたのか?
様々な問いを投げかけてくる衝撃の問題作 ^^

●木村多江(俳優)
日常には、拾い上げないと通り過ぎてしまう小さき美が溢れている。
その一瞬を愛おしむ心が日本にはあり、彼らの服が静かにそれを物語る。
日常の美が、祈りにも似た感謝を教えてくれる気がした。

●小林エリカ(作家・マンガ家)
「matohu」がやろうとしていることは、日常や美への、生きることそのものへの、静かで弛みない革新なのだということに触れ、共に歩むような映画だった。

●志村洋子(染織家 / 随筆家)
人の出会いは生きている人間だけとは限らない。
オーストリアの詩人リルケとの縁でmatohuのお二人と知り合い、語り合い、そして私の確信は深まった。人は単に衣服をまとうのではない。衣服に込められた魂をまとうのであると。

●谷川俊太郎(詩人)
手と心が生む美しいものを創る人たちの日々、体温を感じさせるドキュメンタリーです。

●谷尻誠(建築家・起業家)
過去と現在、作為と無作為、マクロとミクロ、アンチとシンパシー、それぞれ対極にあるものは繋がっていることを再認識させて貰えた。
ぼくたちも古いは新しいと語り続けてきたけれど、それをまさに絶え間なく考え続け、手を動かし形にしていることでmatohuという世界が設計されていることに感動した。

●束芋(現代美術家)
「伝統とは、‘革新の連続’の結果である」という宮本英治氏の言葉。
‘革新の連続’を継続し未来へつなぐmatohuは、しなやかな手作業で現代を歴史に織り込み、伝統を紡いでゆく。
身に着けた人が伝統を肌で感じることができる形に落とし込み、更に現代に新しい提案を投げかける。
今ここにある体に馴染むmatohuの服は、私たちが進むこの先の道をも示してくれる。

●ナガオカケンメイ(D&DEPARTMENTディレクター)
泣くような映画ではないはずなのに、最後に涙が・・・・・・。マトウの二人の服は、着物の進化。そう見ています。着物を普通に着ていた時代の、今のようなハイテクがない日々の中での日常の、本当に些細な感動、感覚で、新しい表現をしている。だから、マトウの服を見ていると、これはなんだろうと思う時がある。この映画では、その洋服でも和服でもなく見える答えのようなものが見えました。失ってはもったいない。微細な事に気がつけて、涙が出てきたのでしょうか。何度も見て、思い出して、明日の何かに生かしたい思いになれました。

●生江史伸(シェフ/レフェルヴェソンス)
思想ある本物の料理の味わいは、人の心を豊かにする気がします。
matohuは私たちの心を豊かにしてくれるだけでなく、美の発見を通じ、未来のために必要な「気づき」を伝えてくれているのだと思います。

●廣川玉枝(デザイナー)
言葉には魂が宿る。美しい心は、無限に拡がる糸を束ね、複雑な色彩や模様を織りなして人生を共に歩む衣服を生み出す。matohuの服は、人の身体に寄り添う一葉の詩であり、思いが紡がれた命そのもの。

●村治佳織(ギタリスト)
お二人が運命的に出会われた”ふしぎ”。ひそやかに色々と、物事が絡み合っている現代で、
手しごとに丁寧に向き合われている姿がスクリ一ンいっぱいに広がる。
はりつめた心の布目がほぐされていく感覚が心地よかった。

●安野ともこ(スタイリスト/デザイナー)
ゆっくりと呼吸しながら、心の目を見開いて一心不乱に観入った初めてのドキュメンタリー。人生とは自分の想定よりもずっと短いかもしれない。しかし、そのうつろいゆくひとつひとつに小さな宇宙を見つけられるなら、生きているということにきっと無限大の価値を見出せる。またものづくりとは常にその探求の連続なのだということに気づかせられたそのことに胸が震えた。

うつろいの時をまとう
うつろいの時をまとう
うつろいの時をまとう
うつろいの時をまとう

ストーリー
2020年1月。東京・青山のスパイラルホールで、服飾ブランドmatohuの8年間のコレクションをまとめた展覧会『日本の眼』が開催された。matohuは“日本の眼”というタイトルのもと、「かさね」「ふきよせ」「なごり」など日本古来の洗練された美意識を表す言葉をテーマに2010年から2018年までの各シーズン、全17章のコレクションを発表してきた。デザイナーの堀畑裕之は大学でドイツ哲学を、関口真希子は法律を学んでいたが手仕事や服作りへの思いからファッションの世界に飛び込む。堀畑はコム デ ギャルソン、関口はヨウジヤマモトでパタンナーとしてキャリアを積む。そして2005年にブランド「matohu」を立ち上げ、彼らは“長着”という独自のアイテムを考案した。着物の着心地や着方の自由さから着想を得ながら、今の生活に合わせた形で作り出されたモダンなデザインの服である。2018年、matohuは『日本の眼』最後のテーマとなる「なごり」コレクションの制作に取りかかり、伝統的な技術を持つ機屋や工房と協業しつつ、テキスタイルを作り上げていく。堀畑と関口はアトリエで激しい議論を繰り返しながら妥協することなくデザインを完成させ、そしてファッションショーの日を迎える。

作品タイトル:『うつろいの時をまとう』
出演:堀畑裕之、関口真希子/赤木明登、津村禮次郎、大高翔 ほか
監督:三宅流
撮影:加藤孝信
整音・音響効果:高木創
音楽:渋谷牧人
プロデューサー:藤田功一
2022年/日本/96分/カラー/DCP/5.1ch/バリアフリー上映対応
助成:文化庁文化芸術振興費補助金
協力:一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構、PEACH
協賛:文化服装学院、株式会社トランスビュー
製作・配給:グループ現代

公式サイト:http://tokiwomatohu.com
公式Twitter:@tokiwomatohu
公式Instagram:@tokiwomatohu
公式Facebook:@gendaimatohu
コピーライト:(C)GROUP GENDAI FILMS CO., LTD.

2023年3月25日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

↑上に戻る