Netflixシリーズ「イクサガミ」戦神祭 -始め-が11月13日に東京・浅草寺にて実施され、岡田准一、藤﨑ゆみあ、清原果耶、東出昌大、染谷将太、早乙女太一、遠藤雄弥、岡崎体育、吉岡里帆、二宮和也、玉木宏、伊藤英明、藤井道人監督が登壇した。

かがり火風の照明が揺れ、暗闇の中に浮かびあがる浅草寺を背景に建て込まれた、この日だけの特設会場。本作の舞台となった明治初期にタイムスリップしたかのような空間には、劇中に登場する「蠱毒」参加者のように佇むスタッフの姿が随所に見られ、緊張感と高揚感が高まる中、イベントが幕を開けた。
その瞬間、二宮が演じる謎の男・槐(えんじゅ)の声が場内に鳴り響き、木札を奪い合い殺し合う壮絶なバトルロワイヤル「蠱毒」の開始を宣言。佇んでいただけの「蠱毒」参加者たちが、場内を縦横無尽に賭けぬける、LIVE殺陣アクションを披露。来場者たちの間を塗って戦いが繰り広げられ、場内を興奮の渦に巻き込んでいく。
一気に作品の世界に入り込んだ客席のど真ん中に姿を現したのが、本作で主演・プロデューサー・アクションプランナーの3役を担った岡田。かつて「人斬り刻舟」と恐れられた剣の達人であり、病に苦しむ家族のために「蠱毒」参加を決意した主人公・嵯峨愁二郎を演じた岡田は、この日も「蠱毒」参加者に配布される「木札」を拾い上げ、ステージへと歩みを進める。それをきっかけに、ステージ上の両サイドから藤﨑、清原、東出、染谷、早乙女、遠藤、岡崎、吉岡、二宮、玉木、伊藤、藤井監督が登場した。

大歓声と大きな拍手で迎えられた登壇者たち。初めてプロデューサーを務め、「日本でも世界でも売れる時代劇を若い世代で創る」という強い想いで作品と向き合った岡田は「守りに入らず、攻めたものを作りたいという想いを掲げていました。それを考えた時に、藤井監督じゃないと絶対にできないと感じオファーし、今回一緒に作品を作っていったんです」と作品に掛ける並々ならぬ熱意と、藤井監督とのタッグについてコメント。

藤井監督も「岡田さんからのバトンは重圧もあったけど、素晴らしいスタッフ・キャストと一緒に作品を作り上げることができました。何よりも、僕自身が一番のファンだと思える作品です。アクションだったり、ドラマだったり、日本の美といった魅力をたくさん詰め込みました」と本作への想いを打ち明けた。

また、〈何度も観てほしい!お気に入りのシーン〉について聞かれた藤井監督は「日本の美を伝えたいと思って、作品には逆さ富士や神楽、お祭りといった日本の文化も盛り込みました」と作中に登場するシーンを挙げ、「海外の人にも観てほしいですが、日本人として日本の美を再発見できるのも大事だなと思っていて」とシーンに込めた真意を明かし、岡田も「時代劇には暮らしが見えるのが大切だと思っています。1カット1カット、意味のあるものにしていきたいと…。(藤﨑演じる)双葉が舞う神楽もとても美しいシーンに仕上がっています」とアクションだけではない作中の見どころを語った。
実際に神楽を舞った藤﨑は、蠱毒へ身を投じ、愁二郎と行動をともにする少女・香月双葉役に抜擢された。「母を救いたい、村のために、という蠱毒に参加した原点である強い気持ちと覚悟を持って演じていました。どんな時も人を信じて希望を持ち続けられるのが双葉の強さだと思います。1シーン、1シーン大切に演じました」と、双葉役として撮影に挑んだ当時に想いを馳せ、配信初日を迎えられた喜びを噛みしめている様子。

一方で、愁二郎とは義妹であり、秘伝の「京八流」を受け継ぐ一人・衣笠彩八を演じた清原は、やはりアクションは外せないとして「冒頭の1カットアクションを観たときになんだコレ!って」と圧倒されたシーンを挙げた。

圧巻の冒頭シーンについて、岡田は「場が戦うということを意識して、チーム全員で創り上げました」と語ると、藤井監督も「岡田さんをたくさん傷つけたけど(笑)、素晴らしいシーンになったと思います」と、場内の笑いを誘いながらも渾身のシーンに自信をのぞかせていた。
見応えたっぷりのアクションシーンが満載の本作。岡田演じる愁二郎の妻・志乃を演じた吉岡は、「え、この人ここで死んじゃうの?という豪華さがすごくて!何回も巻き戻して観ちゃうんです」とNetflix作品ならではの視聴方法で作品を楽しんだことを明かしつつ、「(志乃は)愁二郎が蠱毒に参加するキッカケでもあるし、生きて帰るという理由になる役柄。そんな妻目線では、やっぱり愁二郎の覚醒シーンがかっこ良かったです!」と夫役を演じた岡田の姿を称賛していた。

続いて、〈現場で惚れた!あの人の“すごい”瞬間は?〉という質問が投げかけられると、藤﨑は真っ先に清原を指名。「うまくいかなかったシーンがあった時に、背中をさすってくれて…」と当時を思い返し、思わず涙がこぼれる一幕も。
一方、清原も藤﨑に対し「努力を重ねる姿をそばでみていて、一緒に走り続けられるように頑張ろうと思ってました。すごい速さでいろんなことを吸収していくので、惚れ惚れです」と笑顔になり、改めて藤﨑を元気づける姿が。

彩八と同じ境遇の祇園三助を演じた遠藤は「冒頭の天龍寺のアクションシーンで印象的だったのが、控え室でめちゃくちゃ姿勢よく座っている玉木さんの姿です。どこからどうみても菊臣右京!」と玉木の姿を絶賛。

まさかの姿を暴露された玉木は、蠱毒参加者の中でも異彩を放つ“公家の守護神”と呼ばれる太刀遣い・菊臣右京役。「そんなこと言われたら今も姿勢よくしなきゃ!(笑)」と冗談を交えつつ、「蠱毒に参加する人たちの中でも、一番正統派なキャラクターだと思います。(伊藤演じる)無骨との対比という意味も踏まえて、気品を大切にして演じていました」と役作りについても明かしていた。

この天龍寺のシーンは、前が見えなくなるほど壮大な雨降らしでの撮影も行われたといい、“乱斬り無骨”の異名を持ち、愁二郎と因縁を持つ貫地谷無骨役を演じた伊藤は「岡田さんに怪我をさせてしまったことがあったんですけど、岡田さんは何事もなかったように“次やりましょう!”と言ってくださって…。鉄人的な姿に惚れました」と、本気で岡田ともぶつかったからこそのエピソードを披露。この怪我は、岡田と監督が話し合った上で本編の中にも活かされているそうで、驚きの秘話に場内からも声が上がっていた。

そんな岡田と二人でアクションに挑んだ早乙女は、愁二郎の義弟であり、京八流最高の才能を持つ剣士・化野四蔵を演じた。「岡田さんが、僕の特性を活かしたアクションを作りたいと言ってださって。これできます、これはできますか?という話をしながら挑戦していきました」と明かし、これまで早乙女自身が培ってきた技術と知識をフル装備して本作のアクションに挑んだという。

元伊賀忍者・柘植響陣を演じた東出は、今だから話せる撮影中の印象的な出来事について聞かれ、「岡田さんの背中を観ながら演じていました。休みの日にプライベートレッスンをしてくれたこともあるんです」と岡田の姿を明かした。また、自身が演じた役についても「飄々としているけど、強さもあるキャラクター。彼がなにを想って蠱毒に参加したのかという部分は見る人も一緒に楽しんでもらえると思います」と笑顔を見せた。

本作に自ら出演を希望した二宮は、すべての発端とも言える謎に包まれたゲーム蠱毒を運営する槐役。「(ゲーム開始の宣言をする天龍寺のシーンでは)こんなにすごいオールスターキャストたちが、僕の方を見て、僕の話を聞いてくれて。こんなにすごいことは無いなと圧倒されてしまいました」と冒頭のシーンを振り返り、「(岡田さんに)呼んでくれて嬉しかったです。贅沢な時間でしたし、今ここにいれて幸せです」と本作参加への喜びをコメント。

自身初のプロデューサー作品に不安を感じていたという岡田も「こうして応援してくれる後輩やみんなに助けられました。これが最後でもいいという思いで取り組んだ作品です」と、改めて本作にかけた情熱と想いを吐露。
また、二宮は撮影中のエピソードとして「伊藤さん、キャラクター的にずっとほぼ裸だったんですけど、待ち時間のタイミングで英語の勉強をされていて…」と伊藤の意外な姿を暴露。伊藤は「その話、忘れたい(笑)」と恥ずかしがりながらも「この作品は世界に羽ばたくということで…英語のインタビューも想定して」と冗談を飛ばし、場内は大きな笑いに包まれた。

続いて、彩八や四蔵、三助と同じ生い立ちの蹴上甚六役を演じた岡崎は「岡田さんが撮影中にたくさん写真を撮ってくださるんですよ。ふざけてマッチョポーズみたいなのも撮っていたんですけど、真面目なシーンを控えている早乙女さんはやってくれないかな、と思っていたら、満面のマッチョポーズをしてくれました!」と和気あいあいとした撮影現場をうかがわせるエピソードを披露。
さらに岡崎は「実はキャスト発表時の僕の写真、みんなは場面写真なのに、僕だけ岡田さんが撮ってくれた写真なんです!」と秘話を告白。場内全体が驚きに包まれる中、岡田は「(岡崎さんは)すっごいポーズとってくれるんですよ。木のそばに立ってというともう100通りくらい!!」と、楽しそうに撮影時のオフシーンを明かしていた。

〈撮影中に大変だったことは?〉という質問に、アイヌの弓使い・カムイコチャを演じた染谷は「岡田さんが山に住んでいる達人を見つけてきてくださって、山で弓の特訓をしました。弓が曲がって飛んでいく曲射や、まばたきする内に矢を放つ速射といったことを教えてもらったんです」と本格的に弓術の訓練を行ったことを明かし、「命を尊く想っている人であるカムイコチャが、なぜ蠱毒に参加しないといけなかったのか、という葛藤を大事に演じました」と、自身が演じたキャラクターへの想いを明かしていた。

常に現場に立ち続けた岡田は、それも大変だったと言いながら、自身が燃えながらアクションを披露するシーンを挙げ「“僕、燃えたいんですよね”とスタッフに話したら、“……”という反応で。伊藤さんにも“燃えたくないですか?”と僕から話したんです」と、想像を絶する体を張ったアクションの裏側を披露。配信初日だからこその、多種多様なエピソードが飛び出していた。
最後に藤井監督は、「今日から配信され本当に光栄に思います。素晴らしい原作と並走できる面白いものにしたいと死に物狂いで走ってきました。エンターテインメントとして、みなさまの生活の一部に残ってくれることを願います」とメッセージを贈り、岡田も「日本の皆さんに誇りに思ってもらえるもの作りをしたいと思っています。日本から、世界にいいものを届けられるよねと、思ってもらえたら嬉しいです。イッキ見して、みんなで話してもらえることが本当に幸せです。楽しんで見て下さい!」と語り、大盛り上がりの中イベントを締めくくった。
Netflixシリーズ「イクサガミ」
出演:岡田准一 藤﨑ゆみあ 清原果耶 東出昌大 染谷将太 早乙女太一 遠藤雄弥 岡崎体育 城桧吏 淵上泰史 榎木孝明 酒向芳 松尾諭 矢柴俊博 黒田大輔 吉原光夫 一ノ瀬ワタル 笹野高史 松浦祐也 宇崎竜童 井浦新 田中哲司 中島歩 山田孝之 吉岡里帆 二宮和也 玉木宏 伊藤英明 濱田岳 阿部寛
監督:藤井道人、山口健人、山本透
原作:今村翔吾「イクサガミ」シリーズ(講談社文庫刊)
脚本:藤井道人、山口健人、八代理沙
音楽:大間々昂
主演・プロデューサー・アクションプランナー:岡田准一
制作プロダクション:オフィス・シロウズ
企画・製作:Netflix
https://www.netflix.com/イクサガミ
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