映画『恋愛裁判』の公開記念舞台挨拶が1月24日にTOHOシネマズ 梅田で開催され、主演の齊藤京子と深田晃司監督が登壇した。

本作は、アイドルグループ「ハッピー☆ファンファーレ」のセンター山岡真衣が、「恋愛禁止ルール」を破ったことで裁判にかけられる物語を通じて、煌びやかなアイドル業界の裏側に潜む孤独や犠牲、そして個人が自己を取り戻すための闘いを、痛切なリアリティと繊細な人間描写で描き出す。
イベントでは、まず齊藤が「本日はお集まりいただきありがとうございます。無事、昨日公開初日を迎えることができて、本当に嬉しいです。今日は皆さんと楽しい時間を過ごせて嬉しいです」と挨拶。

深田監督も「昨日の東京での初日舞台挨拶に続いて、今日は大阪で舞台挨拶をできて、全国に映画が届けられていることを実感しています。公開日を迎えるまで10年ほど掛かりましたが、ここまでたどり着けたことは本当に奇跡だと思っています。今日見にきてくださったお客様はもちろん、関わったスタッフ・キャストの皆さんにも熱くお礼を伝えたいです。ありがとうございます」と感謝を伝えた。

続いて、大阪の印象について聞かれると、齊藤は「大阪に来るたびに、同じ日本でも、人の明るさやユニークなところは全然違うんだな、と感じますね」と話し、深田監督は「初めて大阪に来た時に梅田駅で道が分からなくなってサラリーマンに道を尋ねると、初対面にも関わらず道案内をしてくれた」と、大阪でのエピソードを話した。
今回はオーディションに挑んで出演が決まったことについてMCから振られると、齊藤は「最初この脚本を見たときは、正直衝撃でした。私が山岡真衣を演じることで、私のファンの皆さんだったり、アイドル業界のファンの皆さんにどう思われるのかという葛藤がすごくありました。でも、まずは第三者として物語がとにかく面白いと感じました。山岡真衣というキャラクターが何に対しても真面目なところは、私自身がアイドル活動をしていた時と似てるなと思いました。そして、決断力を持って成長したマイマイのように、私も覚悟を持ってオーディションを受けさせていただきました。今回は、歌って踊ってお芝居もしましたが、一般的なオーディションっていう感じではなく、監督とアイドルについてや、この作品についてとにかく話したことがとても印象的です。結果に自信があったわけではないですが“このオーディションは楽しかった”と思って帰れました」と語った。
深田監督はオーディションのスタイルについて「人となりやアイドルとして活動されていたときのキャリアやその時間も含めて、色々と齊藤さんのお話しをお聞きしたかったので、会話する時間も作りました。僕もあのオーディションは楽しかったです」と明かした。
また、齊藤の第一印象について「山岡真衣役は、もともとアイドルが演じるほうが、リアリティを出せるだろうし、作品コンセプトとしても、絶対その方がいいと思って探っていた中で齊藤京子さんが来てくださり、最初に歌とダンスを実際に見させてもらって、自信に満ちているという印象がありました。日向坂46に在籍していたころの曲で歌って、踊ってもらったのですが、もちろんとても素晴らしくて・・・本人にも“いいですね”と伝えたら“本家ですから”と言われたことを覚えています(笑)ラブロマンスの始まりの場面のお芝居も良く、それより法廷の場面で淡々とあの喋る時の芝居もさらに良くて、非常に艶のある低い声というのもすごく印象的でした。今まで自分の中にあったアイドル像を打ち砕き、実際に8年間もアイドルをやって、センターを務めていたという説得力がある部分が非常に面白くて、齊藤さんに山岡真衣役をぜひお願いしたいと思ったことを覚えています」と語った。

今回は、事前にSNSで質問も募集。「2人から現役のアイドルさんにこの映画の良さを伝えるとしたらどんな言葉をかけたいか?」という質問に対して、齊藤は「本編の始まりからドキュメンタリー映画でありそうなぐらいリアルで、アイドルが誰でも経験したことがあるようなシーンから始まっています。この映画は、監督と実際に私のアイドル時代での話をして、反映されているところもあるので、アイドルパートは解像度が高く、アイドルの裏側のようなものを作品として、物語として、エンタメとして見れるというところがポイントです。私はアイドル活動が楽しかったし、今でも天職だったと思っていて卒業コンサートの時に生まれ変わっても絶対にアイドルになりますと言って卒業したぐらい大好きな職業でした。もしアイドルを目指している方がいらっしゃったら、本当に楽しいのでおすすめします」と回答。
続いて深田監督も「この作品の中で気をつけて描いていたのは、この作品のようなアイドル物や、いわゆる芸能を描いたものはメンバー同士の諍いや争い部分を強調して書かれがちだけれど、実際に元アイドルたちにインタビューすると、そうでなく連帯感のある方が多かった。この作品ではなるべくそういった状況は避けて描きましたので、メンバーや仲間をこれからも大切にしてほしいなと思っています」と述べた。
また、「齊藤京子さんが思うアイドル齊藤京子とアイドル山岡真衣の違いは?」という質問に、齊藤は「今までやってこなかった髪型をしてみたり、この作品で初めて髪の毛を染めました。役作りとしては、アイドル時代の齊藤京子がこの作品を邪魔したくないという想いがあったので、役作りは一生懸命監督と話し合いながら行いました」と語った。
続いて、深田監督への「今回の作品はアイドル業界の核心を突く様な作品かと思われますがアイドルを題材にしてみて面白かった所は?」という質問に対して、深田監督は「まず、ハッピー☆ファンファーレというアイドルグループを短期間で作り上げていく過程がすごく面白かったです。4年間活動しているアイドルグループの良い雰囲気を3ヶ月で作り出さなくちゃいけなかったんですけど、齊藤さんがまとめてくれました。映画を飛び出してこのままデビューできるんじゃないかなというぐらいで、我々作り手も楽しませてもらいました」と述べた。
最後に、齊藤は「昨日公開初日を迎えて、前日の日付が変わるころからドキドキしていました。“いよいよ1/23(いちにいさん)来るぞ!”みたいな。昨日までは“楽しみにしていてください”ということしか言えなかったですが、いつでも見たいと思ったら見れる、この状況になったことが信じられないです。私自身とても覚悟を持ってこの作品に参加させていただいたので、何度でも劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。本日は本当にありがとうございました」と改めて感謝を述べ、拍手に包まれながら舞台挨拶は終了した。