映画『ペナルティループ』初日舞台挨拶に主演の若葉竜也と荒木伸二監督が登壇

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映画『ペナルティループ』の初日舞台挨拶が3月22日(金)新宿武蔵野館で実施され、主演の若葉竜也と荒木伸二監督が登壇した。

大きな拍手で迎えられ、満席の客席を見渡した若葉と荒木監督。若葉は荒木監督について「前作を観てウェルメイドな映画を作る人という印象があったけれど、(本作の脚本を読んで)二作目がこんなにぶっ壊れていていいのだろうか!?と思った。でも本当は映画をここまでぶっ壊したいんだろうなと」と語った。

一方、若葉の大ファンでありラブコールを送った荒木監督は、初対面時の若葉について「真っ白で丸っこくて可愛らしい人。顔も白かったし、ウサギちゃんみたいな人が来たなと思った。普段はこんな感じなのかと…」と話すと、当の若葉は「ウサギちゃんみたいな30歳過ぎって普通います?いないでしょ!?」と照れながら否定していた。

そんな若葉への印象も撮影を通して変化したそうで、荒木監督は「僕らにもいい意味で圧をかけてくるし、自分自身にも圧をかけるので健康に気を付けてほしいと思った。自らを追い込んでやってくれるので、僕らも本気でやらねばと言う空気を作ってくれる人」と若葉のストイックさについてコメント。

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クランクイン前の脚本作りの打ち合わせから参加した若葉は当時を振り返り、「最初は全然違う軸でした。いろいろと話していくうちに、監督の中で“閃き”が降りてきたようで、それからは一気にストーリーができあがっていきました。人物造形、描き方、たくさんの視点や選択肢があることで映画は豊かになっていく。選ぶのは監督なので、僕はアイデアの1つとして提案していました」と述懐。

荒木監督は「役者さんが脚本の開発に参加すると、どうしても自分の見え方を気にされることが多い。ですが全然若葉さんはそんなことはなく、いろんな主張や指摘をしてくださる。とても新鮮で、逆に恐ろしかったです。現場でも僕が助監督に言いにくいなあと思ったことを、若葉さんが先に『こうしましょう』と言ってくれるので若葉さんは“共犯者”です」と絶賛した。

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本作は、4月に開催される世界三大ファンタスティック映画祭であるブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭のインターナショナル・コンペティション部門での上映が決定。なお今回の同映画祭のメイン部門で上映される邦画は本作のみとなる。

現地に参加する予定の荒木監督は「100作品くらいの中からコンペに選ばれるのは9本しかなくて、そのうちの1本に入ってしかも邦画では唯一なのでドキドキ」と誇らしげ。 若葉は「海外で色々な賞を獲ったら、シネコンでも上映されるようになってお客さんも来ると思う」と言いつつ、「漢方薬のようにジワジワと一般に広がる。僕もそういう映画の方が好き。今は数か月上映してサブスクに売られるような時代ですが、映画館での感動を僕は信じているので」と熱い想いを明かした。そして「脚本開発中から言葉の壁を越えようという意識はあって、日本はもとよりインターナショナルに色々な国の人に観てもらうことを念頭に作った稀有な映画。とりあえずまずは成功かなと」と胸を張った。

若葉にとって本作は『街の上で』に続く2作目の主演映画になる。若葉は「『街の上で』の次にどんな作品の主演をやろうか?というのが自分の中でテーマだったけれど、作家性の強いモノだったり、過激な濡れ場がある映画賞を獲りそうなものだったり、僕がやりそうなものを排除していく中で『ペナルティループ』の脚本が来て、これだったら自分をどこかに連れて行ってくれると思った」と打ち明け、「完成作を観て『ペナルティループ』が自分のフィルモグラフィーの大きな分岐点になったと思った」と胸を張っていた。

最後に、荒木監督は「この映画は99分の乗り物だと思っているので、気を確かに、しっかりとアームレストを握って体験してください」と呼び掛けていた。

ストーリー
「おはようございます。6月6日、月曜日。晴れ。今日の花はアイリス。花言葉は”希望”です」――岩森淳が朝6時に目覚めると、時計からいつもの声が聞こえてくる。岩森は身支度をして家を出て、最愛の恋人・砂原唯を殺めた溝口登を殺害し、疲労困憊で眠りにつく。翌朝目覚めると周囲の様子は昨日のままで、溝口もなぜか生きている。そしてまた今日も、岩森は復讐を繰り返していく。

『ペナルティループ』
出演:若葉竜也、伊勢谷友介、山下リオ、ジン・デヨン
脚本・監督:荒木伸二
映倫:PG12
上映時間:99分
製作:木下グループ
配給:キノフィルムズ
(C) 2023『ペナルティループ』FILM PARTNERS

公式サイト:https://penalty-loop.jp
公式X:@PenaltyLoopfilm

3月22日(金)、新宿武蔵野館、池袋シネマ・ロサほか全国公開

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