【レポート】『多十郎殉愛記』高良健吾、多部未華子、木村了、永瀬正敏、寺島進ら豪華キャストが和装で桜カーペットに登場!

菅原文太『木枯らし紋次郎』シリーズ、『まむしの兄弟』シリーズ、『真田幸村の謀略』(1979年)など、50年以上に渡り数々の娯楽大作を世に送り出してきた中島貞夫監督の20年ぶりの長編時代劇で高良健吾主演作『多十郎殉愛記』が、4月12日(金)より全国公開となる。
このたび3月25日(金)に平成最後のちゃんばら時代劇完成を記念して、高良健吾、多部未華子、木村了、永瀬正敏、寺島進ら豪華キャストと日本映画界のレジェンド中島貞夫監督が登壇し、記者会見と舞台挨拶が実施された。
両イベントでは全員が和装で登壇、記者会見ではレッドカーペットならぬ桜をイメージした“桜カーペット”を歩き、桜が活けられたステージ上で会見が行われ、舞台挨拶では映画の内容にちなみ「わたしが命をかけて守りたいもの」が発表された。

【日程】3月25日(月)
【登壇】高良健吾、多部未華子、木村了、永瀬正敏、寺島進、中島貞夫監督
記者会見 ※敬称略
【時間】16:30~17:00
【場所】帝国ホテル 本館中2階 光の間 (千代田区内幸町1丁目1-1)
舞台挨拶
【時間】18:30~19:00
【場所】丸の内TOEI スクリーン1(中央区銀座3丁目2-17)

帝国ホテルにて行われた『多十郎殉愛記』の完成披露記者会見に、高良健吾、多部未華子、木村了、永瀬正敏、寺島進、中島貞夫監督が登壇し会見が行われた。
本作が平成最後の“ちゃんばら”時代劇ということで、高良は光沢のある白色の着物、多部は白地に桜柄の着物など、登壇者全員が和装で登場。しかもレッドカーペットならぬ桜をイメージした“桜カーペット”を歩き、桜が活けられたステージで会見が行われ、春らしく華やかな雰囲気の会見となった。

高良は「30代最初の作品が中島監督の作品で始められて幸せに思います」と挨拶し、多部は大勢集まったマスコミを前に「こんなに注目されている作品に紅一点、参加できて嬉しいです」と喜びを語った。
MCからの質問で、20年ぶりの長編映画で“ちゃんばら”を選んだ理由を問われた中島監督は「京都撮影所の伝統である“ちゃんばら”を後世に伝えたい。時代劇をやるなら本格的な“ちゃんばら”をやらないといけないという気持ちで、全身全霊で撮りました。ちゃんばら”は単にアクションではなくてドラマがある、そのドラマとしての“ちゃんばら”を撮りたいと思い、今回撮りました」と本作に懸けた想いを熱く語った。
この時代の人たちをどう思うかという質問には高良は「撮影に入る前に参考の為に当時のことが書かれている本を読んだりするのですが、日本人の精神には元々“自己犠牲”があるとおもいます。なんのために命を使うのか…。だからこそ、今の時代にも響く作品なのだとおもいます」と自身の考えを語った。

『極道の妻たち』シリーズなど数々の傑作を手掛け、日本映画界のレジェンドとなっている巨匠・中島貞夫監督の作品に出演が決まった時の気持ちを問われると、高良は「中島組に入れたということがとても嬉しかったです。30代最初の作品で気合が入っていて、気合が入るとこういう演技になるのかということに気が付きました。この現場での経験が今の僕の俳優としての糧となっています」と中島監督への感謝を告げ、多部は「愛の溢れた現場で、スタッフ、役者、現場の全員が“監督の為に”と頑張っている現場の雰囲気に感動して心が震え感動しました」と現場の様子を語り、木村は「伝説の中島組の現場ということでとても緊張していたけれど、現場に入るととてもアットホームな現場でした。山の中の撮影シーンでは監督がとても早く歩かれていて、一番元気でした」と撮影の様子を振り返った。
永瀬は「監督はいつもはニコニコされているのですが、ふとした時、後ろ姿がまさに剣豪でした。そんな中島監督の前で殺陣を披露しなければいけない高良君たちは大変だなと思いました」と語った。寺島は「自分は“ちゃんばら”の斬られ役から役者を始めているので今回、伝説の中島監督組に参加できて本当に光栄でした。今はほとんどがCGの中、中島監督の“ちゃんばら”は全部、実際に撮っていますから!しっかりと“ちゃんばら”を見てほしいです」と本作をアピールした。

剣術が下手な役を演じた木村は「殺陣の練習をしていたので型が体に染みついていて、あえて下手くそに刀を振るのが難しかった」と苦労を明かし、“維新の三傑”と呼ばれた実在の人物・桂小五郎を演じた永瀬は「監督から『桂さんは逃げ足が速かったんだよね』と言われたので一生懸命走ったら、勢い余ってカットが掛かった後で転んでしまった」と裏話を披露した。
最強の敵として多十郎の前に立ち塞がる抜刀隊隊長・蔵人を演じた寺島は「京都撮影所のメイク室に『多十郎殉愛記』の台本が置いてあったのでパラパラとみると見廻組隊長の役者名が書かれていなかった。監督が近くにいらしたので、直談判でこの役をやらせてくださいとお願いしたら、本当はこの役は松方弘樹さんにお願いしたかったと。だから松方さんへの追悼の意味を込めて、ここ10年のなかでもとりわけ気合を入れて演じさせていただきました!」とこの映画に懸けた想いを語った。

高良は、中島監督作品の中で『893愚連隊』が最も印象的だったと明かし、「監督にとってもほぼ初めて撮った作品で、とても尖っていて、映画で時代と戦っているなと感じました」と語り、また、中島監督の『まむしの兄弟』では主演の菅原文太が好きだったらしく、「撮影現場で監督から間違えて“文ちゃん”と呼ばれることがあって、とても光栄でした」と嬉しそうに撮影当時を回述した。

続いて丸の内TOEIに移動して行われた舞台挨拶では、おとよと数馬を守るために多十郎が封印していた刀を抜き、命がけで守るという映画の内容にちなみ、登壇者が「わたしが命をかけて守りたいもの」を発表

高良は【睡眠時間】と答え「10代、20代の頃は睡眠時間を削って遊ぶという人がいるけれど、僕は遊ぶ時間を削って眠りたいタイプです。今日も朝が早かったので夜11時には寝ました」と語り、寺島から「早いね!」とツッコまれる一場面も。
多部は【ひみつ】と答え「自分はなんでも正直に伝えてしまう人なので、秘密は特に…あれ?秘密はないですね(笑)。人からの秘密は必ず守ります!」と、多部の回答に会場に笑いが巻き起こった。

木村は【家族】と答え、「これに尽きますね。いつも支えてもらって、お世話になっているので」と語り、永瀬は「まあこれもある意味、睡眠時間ですね」と高良の回答を真似しつつ、【自由】と書かたフリップを出し、「睡眠時間もですが、表現の自由、モノを作る自由、人を愛する自由など、自由は守っていきたいです」と答えると、すかさず寺島が「一人者だから、いつだって自由じゃないか(笑)!」とまたもや鋭いツッコみを入れ、場内を沸かせた。

一方、寺島は木村と同じく【家族】と答え、「子供と奥さんとお袋がいるので、これは命かけてでも守っていかなきゃいけないな、と。こう見えて華奢なんですけど、大丈夫、守ります」と力強く語った。
最後に中島監督が【わが生命】と答え、「命が一番大切です。だから生きるか死ぬかの“ちゃんばら”にはドラマがある。なんの為に命を懸けるのか、そういう事を伝えるために今回みたいな“ちゃんばら”映画を撮りました」と質問を締めくくった。

最後に高良が「多十郎の一振りというのは、大切な人を逃がすため、敵を蹴散らすため、一振り一振りに意味がある。そのすべての意味を中島監督に教わりました。“ちゃんばら”や時代劇はある一定の限られた世代しか観ないものと思われているかもしれませんが、この映画は幅広い世代に楽しんでいただけると思いますし、もっと多くの人に観てほしいとおもいます。監督が先ほど『くたばる前にもう一本』と仰っていましたが、もう一本、二本とこれからもたくさん撮って欲しいとおもいます。その為には多くの人に観てもらわないといけません。渋くてかっこいいので、今日ご覧になる方にはとにかく楽しんでいっていただきたいです!」と観客へのメッセージを送り、会場からの盛大な拍手を受けつつイベントは大盛況の内に終了した。

平成最後の“ちゃんばら”時代劇、映画『多十郎殉愛記』は4月12日(金)より全国ロードショー。

ストーリー
幕末の京都。長州脱藩浪人・清川多十郎は大義も夢もなく日々を無為に過ごしている。一途に想いを寄せるおとよの想いに気付きながらも、頑なに孤独であろうとする多十郎。京都見廻組に浪人の取り締まりが強まる中、腹違いの弟・数馬が大志を抱いて、兄の元へとやってくる。その頃、町方からの注進で多十郎の存在を知った京都見廻組は、新撰組に先んじて手柄を立てようと多十郎の捕縛に動き出す。三者三様、それぞれの想いを胸に死闘が繰り広げられる。

作品タイトル:『多十郎殉愛記』
出演:高良健吾 多部未華子
木村 了 永瀬正敏(特別出演)/寺島 進
監督:中島貞夫
脚本:中島貞夫 谷 慶子
製作:「多十郎殉愛記」製作委員会
制作:よしもとクリエイティブ・エージェンシー
制作プロダクション:ザフール
制作協力:東映京都撮影所
配給:東映/よしもとクリエイティブ・エージェンシー

公式サイト:http://tajurou.official-movie.com/
コピーライト:(C)「多十郎殉愛記」製作委員会

4月12日(金)より全国ロードショー


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