【レポート】映画『前科者』有村架純、本気のビンタは心に誓った”任務”…森田剛「重~いやつでした(笑)」 ―公開中

前科者

映画『前科者』の公開記念舞台挨拶に、有村架純や森田剛、磯村勇斗、若葉竜也、そして岸善幸監督が登壇した。

映画『前科者』公開記念舞台挨拶 概要

日時:1月29日(土) 11:45~ ※本編上映後
登壇者(敬称略):有村架純、森田剛、磯村勇斗、若葉竜也、岸善幸監督
会場:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ スクリーン7

「ビッグコミックオリジナル」(小学館)にて2018年1月から連載が始まった原作・香川まさひと、作画・月島冬二による漫画が実写映像化され、WOWOWにて連続ドラマも放送・配信されている本作。原作はテレビドラマ「監察医 朝顔」の原作や『羊の木』(18)といった映画の脚本も手掛ける香川まさひとが、罪を犯した「前科者」達の更生・社会復帰を目指し、彼/彼女らと向き合い奮闘していく保護司の姿を描いた作品で、2019年「第3回さいとう・たかを賞」の最終候補に選ばれた社会派ヒューマンドラマだ。

罪を犯した“前科者”たちの更生・社会復帰を目指し、彼らと向き合い奮闘していく保護司・阿川佳代を演じた有村。「撮影自体は1年前に映画・ドラマと行い、忘れられない2カ月間となりました。凝縮した濃厚な時間がスクリーンでも感じられて、撮影の日々を走馬灯のように思い返しながら作品を鑑賞しました」と念願の封切りに安堵の表情。「あらゆるメッセージが詰まった作品であり、皆さんがどう感じるのかが大切。この作品を通して新しい世界が広がってくれたら嬉しいです」と思いを込めた。

前科者

阿川の保護観察対象者の工藤誠役の森田は「寒い時期の撮影でしたが、自分の中には演じた役がいまだ残っているような感覚があります。いいセリフや言葉が劇中にはあるので、沢山の人に届いてほしい」と期待を寄せた。

前科者

阿川の中学時代の同級生で、刑事の滝本真司役の磯村は「刑事としてだけではなく、複雑な感情を表現しました」と報告。

前科者

工藤の前に現れる謎の男役の若葉は「森田さんと対峙した時に心がどう動くかで演じていました」と明かすと、当の森田は「僕はメチャクチャ動きました。なんだこの人ヤバい人だなと思った」と豹変ぶりに驚いていた。

前科者

岸監督は「普段交わらない人と人が映画の中で交わり、化学反応を起こす。そうなると人と人とが関わるとはどういうことなのか?ということが見えてくる気がした。そんな思いを込めて脚本を書きました」と話した。

前科者

本作の印象的なシーンとなっている、有村と森田が食事をする場面では「監督が『いいよ』と言うまで食べていました」と森田が苦労を明かすと、有村も「物理的に数テイク撮るので、そのたびに食べる」と舞台裏を告白。森田に至っては牛丼を食べるシーンの前にラーメンを食べてしまっていたそうだが「自分の中で(ラーメンは)なかったことにして牛丼を食べました」と役者魂をのぞかせていた。

また磯村は有村との撮影を振り返り「役柄的に現場では口数が少なかったかも」と気を使っていたというと、有村は「緊張感のある中で撮影をしていたので、私も口数は少なかった。そんな中で喋っていたのはマキタスポーツさんでした」とムードメーカーを紹介。すると磯村は「前に僕がその話をしたら、マキタさんが気にしてSNSで『磯村、俺そんなに喋っていたか!?』とツッコまれた」と釘を刺されたことを明かすと、有村は「マキタさんがいてくれたことでほぐれたので助かりました。私も笑顔になれた」とフォローし、磯村も「そうですよね!マキタさんも役作りでと言っていましたからね」とマキタの名誉を守っていた。

有村が森田を熱く抱擁するクライマックスも涙を誘うが「森田さんと対峙して撮影の日々を積み重ねていくうちに、胸から這い上がってくる感情が喉元どころか口から出てきちゃうような感情がありました」と有村もかなりの想いがあった様子。森田にビンタを放つ展開に、有村が「森田さんにビンタをするんだ…という任務しか考えられませんでした。気持ちを込めてやらないとただ痛いだけになる。とにかく本気でやるぞ!と心に誓いました」と気合十分であったことを打ち明けると、森田は「もの凄いものを持っていました。ビンタも重~いやつでした」と笑わせた。

また本作のタイトルにちなんで、自分を「〇〇者」と分析する企画が実施された。これに「小心者」と答えたのは、若葉と岸監督。岸監督が「今回のように演技のモンスターが沢山いる現場は緊張します」と明かすと、若葉は「撮影前は緊張で寝られないし、現場にも行きたくなかった(笑)」と意外な素顔を打ち明けた。

「気まぐれ者」と自己分析したのは磯村で「その場の気持ちで動いたりして、計画は立てない。結構気まぐれ」と説明すると、有村は頷きながら「そういうところあるよね」と納得。

一方、森田に至っては文字ではなく、PERIMETRON(※)の荒居誠が描いたという謎のイラストを披露。「何者?と聞かれたらこの絵が出てきた。俺も自分が何者かわからない。逆に俺どうですか?」と有村に逆質問。苦笑いの有村だったが、絵を見て「この森田さんはどう見てもモンスター。本当の森田さんはこうじゃないです。」と困ると、森田は「やはり僕は小心者」と岸監督や若葉と同じ答えで場を収めていた。

前科者

そして主演の有村は自身を「緊張しやすい者」と照れ笑いしながら「わりと堂々として見えがちだけれど、手汗もすごくかくし、撮影前は眠れない。常にドキドキしっぱなし」と意外な告白。それに森田は「堂々としているから緊張しているようには見えない」と驚いていた。

最後に有村は、全国の観客に向けて「観てくれた方々の心に残る作品であってほしいと思います。そしてこの作品を観たことで、人を救う、人に寄り添う、人を許すことを自分自身と向き合って考えてくれる方々が増えたら幸せです」とさらなる広がりに期待を込めていた。

映画『前科者』は全国154館で公開中。映画の3年前を描いたWOWOWオリジナルドラマ「前科者 -新米保護司・阿川佳代-」はWOWOWオンデマンド、Amazon Prime Videoで見逃し配信中。

(※)PERIMETRON(ペリメトロン)はKing Gnu、millennium paradeのメンバーの常田大希が主宰するクリエイティブチーム。

前科者

ストーリー
罪を犯した者、非行のある者の更生に寄り添う国家公務員、保護司。
保護司を始めて3年の阿川佳代(有村架純)は仕事にやりがいを感じ、様々な「前科者」のために奔走していた。
そんな中、佳代が担当している物静かな工藤誠(森田剛)は更生を絵に描いたような人物で、佳代は誠が社会人として自立する日は近いと楽しみにしていた。しかし、誠は忽然と姿を消し、再び警察に追われる身に。一方その頃、連続殺人事件が発生。捜査が進むにつれ佳代の壮絶な過去や、若くして保護司という仕事を選んだ理由も次第に明らかになっていき――。

作品タイトル:『前科者』
出演:有村架純 磯村勇斗 若葉竜也 マキタスポーツ 石橋静河 北村有起哉 宇野祥平
リリー・フランキー 木村多江 / 森田剛
監督・脚本・編集:岸善幸
原作:「前科者」(原作/香川まさひと・月島冬二「前科者」(小学館「ビッグコミックオリジナル」連載))
制作プロダクション:日活・テレビマンユニオン
配給:日活・WOWOW

映画版公式サイト:zenkamono-movie.jp
ドラマ版公式サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/zenkamono_drama/
公式Twitter:@zenkamono_jp
公式facebook:zenkamono.official
コピーライト:(c) 2021香川まさひと・月島冬二・小学館/映画「前科者」製作委員会

映画版:全国公開中
ドラマ版:WOWOWオンデマンド、Amazon Prime Videoで見逃し配信中

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