レビュー
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anemoメンバーに登録して、映画レビューを投稿しよう!メンバー登録(無料)はこちら 》パリの高校で哲学を教えているナタリーは、教師の夫と独立している二人の子供がいる。
年老いた母親の面倒をみながらも充実していた日々を送っていた。
ところがバカンスシーズンを前にして突然、夫から離婚を告げられ、母は他界、仕事も時代の波に乗りきれずと、気づけば孤独な”おひとり様”となっていた――。
50代後半にして、次々と起こる想定外の出来事に、うろたえても立ち止まらず、まだまだ輝く未来が必ずある、そう信じるナタリーの凛とした姿が、未来を信じる幸福感で観客を包んでくれる。フランスの大女優イザベル・ユペールを主演に贈る、愛に満ちた感動の人間ドラマ。
監督を務めるのは、フランスでもっとも注目を集める監督ミア・ハンセン=ラブ。弱冠35 歳にしてエリック・ロメールの後継者と称され、確かな演出力でベルリン国際映画祭や、カンヌ国際映画祭等で受賞する新鋭だ。
今回、そんな彼女が主役に据えたのは50代後半の女性。人生が確立した女性を通して、孤独や時の流れをしなやかに受け入れていく聡明な生き方を提示し、愛に満ちた人間ドラマを生みだした。
また、作中に広がる背景の美しさも見逃せない。フランス、ブルターニュの波の音や木々を揺らす風の音、パリ市内の公園の緑の輝き、フレンチ・アルプス近くのヴェルコール山の渓谷の水しぶきなどは、その中に身を置いて日々を生きる主人公たちの喜びや悲しみも、ひいては私たちの人生そのものも、大いなる自然の一部分であるのだ、という大らかな感情が湧いてくる。
イザベル・ユペール、アンドレ・マルコン、ロマン・コリンカ、エディット・スコブ
監督・脚本:ミア・ハンセン=ラブ
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