映画『We Live in Time この時を生きて』より、フローレンス・ピューのインタビュー映像が到着した。

本作は、アカデミー賞作品賞を始め3部門にノミネートされた『ブルックリン』を手掛けたジョン・クローリー監督の最新作。昔ながらのラブストーリーに刺激的な新しい試みを加えた作品で、アメリカの映画スタジオA24が北米配給権を獲得したことや、SNS上で大バズりした“馬ミーム”でも話題を呼んだ注目作だ。
フローレンス・ピューはイギリス出身の若手俳優。2019年、アリ・アスター監督作『ミッドサマー』における圧巻の演技で一躍世界の注目を集めた。『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』ではアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、その後も『オッペンハイマー』や『サンダーボルツ*』(『ニュー・アベンジャーズ』)など、話題作への出演が続いている。ポジティブな佇まいと、揺るぎないスタイルを持つ彼女は、若手俳優の中でも唯一無二の存在だ。2023年には、本作での役作りの一環として披露した大胆なバズカット姿も話題となり、大きな反響を呼んだ。
今回解禁されたインタビュー映像では、同じくアカデミー賞ノミネート経験のあるアンドリュー・ガーフィールドとの共演裏話や、劇中でも印象的な“頭を剃るシーン”への想いを語っている。
インタビューでまず話題となったのは、初共演となったアンドリューについて。ピューは撮影を振り返り、「他作で見せていた彼の演技に納得がいったわ」と語り、「彼はとてもプロフェッショナルなの。細部にまでこだわる姿勢で仕事に取り組み、一瞬一瞬を完璧に演じていく。アンドリューとの共演には学びがあり、とても素敵な経験だった」と敬意を表した。
さらに、「作品への向き合い方や、理想の演技への模索を体得することができた。努力を惜しまず、演技力や人間性を高め、より自身の仕事に責任を持ちたい」と、本作での共演で得た刺激と自身の成長を明かしている。

続いて話題となったのは、頭を剃るシーン。ピュー演じるアルムートが断髪する日を、家族の楽しい思い出に変えてしまうという、本作の中でも重要なシーンのひとつだ。ピューは、脚本を読んだときの感動について「初めて脚本に書かれていたそのシーンを読んだとき、美しく、幸福感や生命感に満ちた場面だと感じた。映画のメッセージが深く理解できた。頭を剃ることについての彼女の決断や、前向きな1日としての捉え方が素敵だと思った」と語る。
この断髪シーンは、アンドリュー演じるトビアスと娘に囲まれながら頭を剃る様子が、爽やかに、そして感動的に描かれている。ピューは、「心を打たれたのは、その出来事が娘にとってよい記憶になるように望んだことね。演じる機会を得られ、とても光栄に思った。あれは間違いなく印象的なシーンの1つだもの。人の持つ計り知れない勇気がこれまでとは違う形で描かれてる」と語り、その意義の深さを称賛した。
また、ワンテイクで撮影され、実際の瞬間の美しさと勇気がリアルに映し出されたこのシーンの撮影について、「出演が決まった後、ジョン・クローリー監督からの電話でそのシーンについて相談を受けた。彼は“無理にとは言わない。ボールドキャップ(スキンヘッド用のカツラ)を使っても構わない”と。“出演を決めた限りはちゃんと剃る”と答えたわ」と裏話を明かし、さらに「このような役柄では、頭を剃る行為も演技の内だもの。重病の役を演じるには、説得力のある演技が問われる。剃る行為を省くなんてありえなかった」と語った。
最後に、本作を通して伝えたいことを問われたピューは、「今、与えられている時間を大切に過ごしてほしい」とコメント。さらに、「試写会に来てくれた友人は、上映後に号泣していて、私のほうを見られなかった。それから、私の手をきつく握ったの。友人は“生きる意欲が湧いてきた”と言った。“恋をしたくなったし、先延ばしにしていたことすべてに挑戦したい。とにかく生きたい”と」というエピソードを披露。「彼女の言葉を聞いて、見事なまとめ方だと思った。ともに愛し合い、生きたいと感じてくれたらうれしい。必要なことよ」と語った。
『We Live in Time この時を生きて』は、6月6日より公開。
『We Live in Time この時を生きて』
出演:フローレンス・ピュー、アンドリュー・ガーフィールド
監督:ジョン・クローリー
2024年|イギリス・フランス|英語|108分|カラー|スコープ|5.1ch|字幕翻訳:岩辺いずみ|映倫区分:G
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ
(C) 2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION
https://www.wlit.jp
6月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー