監督の関友太郎、平瀬謙太朗らが登壇 映画『災 劇場版』トークイベント付き試写会レポート

『災 劇場版』のトークイベント付き一般試写会が2月2日に東京都内で実施され、監督を務めた関友太郎、平瀬謙太朗、Webムー編集長の望月哲史が登壇した。

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左から望月哲史、関友太郎、平瀬謙太朗

本作は日本民間放送連盟賞を受賞したWOWOW「連続ドラマW 災」を再構築。ドラマとは全く異なる「新しい形の恐怖」を描いた物語として生まれ変わった。

斬新な映像表現が国内外で注目を集める監督集団「5月」の関と平瀬が監督、脚本、編集を務め、長編デビュー作『宮松と山下』に続き、スペイン語圏最大の歴史あるサン・セバスティアン国際映画祭(第73回・2025年)で2作連続かつコンペティション部門での正式招待という快挙を成し遂げた。前作からの再タッグとなる香川照之が主演を務め、中村アンをはじめとする主役級のキャストが脇を固める。

まず初めに、視聴者代表として作品の感想を問われた望月編集長は、「鑑賞後、これは一体なんだったのかっていう、この巨大な問いは手放してはいけないと思った」と振り返った。人は出来事を因果関係で整理し、“こうだからこうなった”と把握したくなる。しかし本作は、「“そういうことは考えてはいけないんじゃないか”と感じました。巨大な空洞に向き合ってしまったような…」と言葉で表しがたい鑑賞後の感覚を吐露。

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これに対し、関監督は「(香川演じる)“ある男”の過去の設定を考えようとした段階もありました。でも、いちばん怖いのはこの人が何考えているかわからない、という“わからなさ”がある状態かな、と二人で話していて」と答えると、平瀬監督も「僕ら監督自身も、“ある男”は何者かわからないという設定をまず決めました」と続け、新しい恐怖を表現するために“わからない”こと自体を作品の根幹に据えたことを明かした。

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さらに、話題は『宮松と山下』に続き二度目のタッグを組むこととなった香川に。関監督は「香川さんはカットがかかる度に僕たちのもとに来て、一緒にモニターを確認しながら今の演技を振り返ったり、新しいパターンを提案してくれたり。多くの役者さんは芝居が終わったらそのまま芝居場で僕たちの演出を待っていらっしゃるので、香川さんは3人目の監督のようで本当に面白かったです」と現場でのエピソードを明かした。

平瀬監督は「シリアルキラーを演じてほしいのではなく、災いという現象を人間の肉体で演じてほしいんですという話を始めに香川さんにした際に、何にも言わずに『わかりました』とおっしゃっていただいて。あの時は嬉しかったです」と、再タッグならではの香川と監督集団「5月」の信頼関係が伝わるエピソードを披露した。

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そんな香川演じる“ある男”に自然と巻き込まれる、中村演じる刑事・堂本について、平瀬監督は「行動に理由がない“ある男”に対して、堂本は理屈で捜査しようとする対照的なキャラクターにしました。堂本の信念のもとに捜査しても絶対に捕まえられないからこそ、“ある男”の底知れなさが際立って。そこに中村さんが持つ空気感が、クールで温度が低いキャラクターにすごくマッチしていたように感じます」と語った。

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イベントの最後に本作のみどころを尋ねられると、関監督は「もう1回この世界に浸かりたいなって思うような独特な世界観のある作品が好きで、今回もそれを目指して作りました。鑑賞後日常に戻っても、ふとこの空気感に触れたい、と思ってもらえると嬉しいです」、平瀬監督は「ドラマではできなかったことを映画に再構築した際に挑戦していて、多くの人に楽しんで欲しいです」と熱弁。望月編集長は『祇園祭』『蘇民将来』、そして旧約聖書の『ヨブ記』を調べてみると、作品の見え方が変わるかもしれないとムー的視点を提案し、イベントを締め括った。

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『災 劇場版』
出演:香川照之
中村アン 竹原ピストル 宮近海斗
中島セナ 松田龍平 内田慈 藤原季節 じろう(シソンヌ) 坂井真紀/安達祐実 井之脇海
監督・脚本・編集:関友太郎、平瀬謙太朗
音楽:豊田真之
原案:5月
制作プロダクション:AOI Pro.
劇場版製作幹事:電通
製作著作:WOWOW
2026/日本/カラー/DCP/5.1ch/128分/PG12
配給:ビターズ・エンド
(C)WOWOW
https://www.bitters.co.jp/SAIdisaster/

2月20日(金)、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開

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