ケン・ローチ監督作『オールド・オーク』より、日本版予告編と場面写真が公開された。

市井の民を見つめ、彼らの生活と闘争を描き続けてきたローチ監督が自ら「最後の作品」と語っている本作は、2023年カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された。
『わたしは、ダニエル・ブレイク』『家族を想うとき』に続く「イギリス北東部3部作」の最終章となる本作の舞台は、とある炭鉱の町で最後に残ったパブとして親しまれていた「オールド・オーク」。人々が集い、安らぎを見出す場所だったはずのパブは、シリア難民の受け入れにより、諍いの場に変貌してしまう。オーナーのTJはパブの先行きに頭を抱えていたが、シリアから来たカメラを携えた女性ヤラと出会い、思いがけず友情を育むことに。そして喪失や未知への恐怖、希望を見つけることの難しさについて知っていくことになるが―。

映像は、パブ「オールド・オーク」の常連が「ここはまるでゴミ捨て場だ」と吐き捨てるシーンからから幕を上げる。寂れゆく町に根を張る常連たちは「知らない奴らと分け合うには負担が大きすぎる」とこぼし、戦禍から逃れてきたシリア難民たちの受け入れについての疑問を隠さない。
一方でパブのオーナー、TJ・バランタインは、シリア人女性ヤラを助け、「お礼を言いたくて」と「オールド・オーク」を訪ねてきた彼女と知り合いになる。ヤラの抱く夢や、TJの両親の代からの炭鉱町の歴史を語り合い、友情を育んでいく二人。やがて町の人々も、シリアの人々と同じように苦しんでいることを知ったヤラは、「いろんな家族が、一緒に食事ができる場所を作れたら」と、「オールド・オーク」のスペースを利用した食堂を始める計画をTJに持ち掛ける。
母の口癖でもあった「共に食べて、団結を」というスローガンを掲げ、「慈善でなく、連帯だ」と力強く語るTJ。彼らは再びパブ「オールド・オーク」のある町に明かりを灯せるのか。長きにわたり、労働者と彼らを取り巻く社会を見つめ続けてきたケン・ローチ監督のメッセージが込められた作品となっている。


ストーリー
イギリス北東部、とある炭鉱の町で唯一のパブ、「オールド・オーク」。活気溢れる時代から30年の時を経て、今は厳しい状況に陥っているが、町に住む人々にとっては最後の砦となる宿り木のような存在だ。店主のTJ・バランタインは、試行錯誤しながらなんとかパブを維持しているが、町がシリア難民を受け入れ始めたことで、パブは居場所を争う諍いの場になってしまう。先行きを危ぶむTJだったが、カメラを持ったシリアの女性ヤラと出会い、思いがけない友情を育むことになる。果たして彼らは、互いを理解する方法を見つけられるのだろうか―?
『オールド・オーク』
出演:デイヴ・ターナー、エブラ・マリ、クレア・ロッジャーソン
監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァティ
2023/イギリス、フランス、ベルギー/英語・アラビア語/113分/カラー
原題:The Old Oak
映倫:G
後援:ブリティッシュ・カウンシル
配給:ファインフィルムズ
(C) Sixteen Oak Limited, Why Not Productions, Goodfellas, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2023
oldoak-movie.com
4月24日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、
新宿武蔵野館他全国ロードショー