
長編デビュー作『ストレンジ・リトル・キャット』は2013年ベルリン国際映画祭フォーラム部門で初上映され、その後トロント、カンヌをはじめ世界各地の映画祭で上映。兄弟が共同で脚本・監督を手がけた第2作『ガール・アンド・スパイダー』は、2021年ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門で監督賞とFIPRESCI賞を受賞。そして第3作『煙突の中の雀』によって、三作にわたる「動物三部作」が完結した。
その独創的な映画世界は、日本でもすでに熱い支持を集めている。2025年の東京フィルメックスでは、三作品を一挙上映する特集が組まれ、ほぼ満席となる回も生まれるなど、本格的な劇場公開を前に大きな反響を呼んだ。
一軒のアパート、二つの部屋、森のほとりの古い家。チュルヒャー兄弟は、限られた空間のなかに、人間の視線や身体、言葉と沈黙、生活音、家具、動物を精密に配置し、ごくありふれた日常を、奇妙でユーモラス、そして時に不穏なコレオグラフィーへと変えていく。
最新作である『煙突の中の雀』の舞台は、森のほとりに建つ古い家。カレンは夫と子どもたちとともに、自らが育ったその家で暮らしている。夫の誕生日を祝うため、妹ユーレが家族を連れて訪れると、亡き母の記憶、姉妹の対立、夫婦の秘密、子どもたちの反抗が、一つの屋根の下で燃え始める。
『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』のマレン・エッゲルトが、家族を支配しながら自らも過去に囚われた主人公カレンを圧倒的な存在感で演じ、『落下音』のルイーゼ・ハイヤーが、家族の秩序を外側から揺さぶる謎めいた女性リフを演じている。

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🎁ミニアチュールの詩学
— 映画 アネモ編集部 (@anemo_movie) September 11, 2026
チュルヒャー兄弟「#動物三部作」
本作公開に先駆け、
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ミニアチュールの詩学
チュルヒャー兄弟「動物三部作」
10月30日(金)よりシアター・イメージフォーラム、新宿武蔵野館ほか全国公開
提供:JAIHO
配給:グッチーズ・フリースクール
『ストレンジ・リトル・キャット』

あらすじ
カリンは、両親と幼い妹クララが暮らすベルリンのアパートを訪れる。その晩には親戚たちも集まり、皆で夕食をとる予定だ。洗濯機の修理を待ち、台所のテーブルを囲み、オレンジの皮を使って実験をする。肺について語り、わざと引きちぎられたボタンを縫い直す。猫と犬が部屋を歩き、人々は出入りを繰り返す。一見すると、何も特別なことは起こらない。しかし、小さな行為が次の行為を呼び、一つの言葉が別の言葉へと連なっていくうちに、ありふれた家族の一日は、奇妙で精密な連鎖反応へと変わっていく。
出演:イェニー・シリー、アンヨルカ・シュトレッヒェル、ミア・カサロ、ルク・プファフ、マティアス・ディットマー、アルミン・マレフスキ
監督・脚本・編集・サウンドデザイン:ラモン・チュルヒャー
撮影・カラーグレーディング:アレクサンダー・ハスケル
美術:マティアス・ヴェルナー、ザビーネ・カッセバウム
衣装:ドロテ・バッハ
製作:シルヴァン・チュルヒャー、ヨハンナ・ベルゲル
2013年|ドイツ|72分|カラー
© Deutsche Film- und Fernsehakademie Berlin 2013
『ガール・アンド・スパイダー』

あらすじ
リザは、長年マーラらと暮らしてきたシェアハウスを出て、初めて自分だけのアパートへ引っ越そうとしている。新しい生活を楽しみにするリザとは対照的に、残されるマーラの心は激しく揺れていた。段ボール箱が運ばれ、壁が塗られ、家具が組み立てられる。リザの母アストリッド、引っ越し作業員のユレクとヤン、新しい隣人カレンらが二つの部屋を行き交うなか、人々の切望、嫉妬、密かな欲望が浮かび上がっていく。リザの送別パーティーを経て、引っ越しはいよいよ佳境へ。変化のただ中で、つながりを求めるマーラの欲望は強まり、部屋そのものが、切望に震える一つの身体へと変わっていく。
出演:ヘンリエッテ・コンフリウス、リリアーネ・アムアト、ウルシナ・ラルディ、フルリン・ギガー、アンドレ・M・ヘニッケ、ザビーネ・ティモテオ
監督・脚本:ラモン&シルヴァン・チュルヒャー
編集:ラモン・チュルヒャー、カタリーナ・ベンド
撮影:アレクサンダー・ハスケル
美術:ザビーナ・ヴィンクラー、モーティマー・チェン
衣装:アンヌ=ソフィー・レミ
音楽:フィリップ・モル
製作:アリーヌ・シュミット、アドリアン・ブレーザー
2021年|スイス|98分|カラー
© 2021 Beauvoir Films / Zürcher Film / SRF
『煙突の中の雀』

あらすじ
カレンは夫と子どもたちとともに、森のほとりに建つ、彼女が幼少期を過ごした家で暮らしている。夫の誕生日を祝うため、カレンの妹ユーレが一家でやってくる。自由奔放なユーレは、亡き母を思い起こさせるこの家を幼いころから嫌っていた。カレンの娘ヨハンナや息子レオンも母に立ち向かい、家族のなかにカレンを引きずり下ろそうとする力が生まれていく。さらに、森のはずれに暮らす謎めいた女性リフが現れる。人々の気配で家が満たされ、煙突に迷い込んだ雀が出口を探すなか、カレンの緊張は頂点へ向かう。
出演:マレン・エッゲルト、ブリッタ・ハンメルシュタイン、ルイーゼ・ハイヤー、アンドレアス・デーラー、ミリアン・ツェルツァヴィ、レア・ゾーイ・フォス
監督・脚本・編集:ラモン・チュルヒャー
製作:シルヴァン・チュルヒャー
撮影:アレクサンダー・ハスケル
美術:ペーター・シェルツ
衣装:リンダ・ハーパー
音楽:バルツ・バッハマン
サウンドデザイン:ペーター・フォン・ジーベンタール、ラモン・チュルヒャー
2024年|スイス|117分|カラー
© 2024 Zürcher Film / SRF / SRG SSR