運命に翻弄をされる男と女を描く、甘美にして残酷な愛の物語『軍中楽園』DVD発売！6/4（火）よりDVDレンタル・配信

『非情城市』などで知られる台湾ニューシネマの巨匠ホウ・シャオシェンが完成を望んで編集に協力した『軍中楽園』のDVDが発売中だ（DVDレンタル・配信は2019年6月4日（火）から開始）。

本作は、2010年台湾で興行収入第１位を記録した『モンガに散る』のニウ・チェンザー監督作。1969年、中国と台湾が対立していた時代。戦後の台湾で40年にわたり公然の秘密であった金門島の実在の娼館を舞台に、幸せになることを願いながらも果たせぬ者たちの姿を描いた悲哀の物語が描かれる。

要塞化された島の地下運河や坑道、街並みや軍が運営した娼館などは、綿密な時代背景のリサーチのもと忠実に再現され、大規模なセットを組み撮影が行われた。鮮やかな色彩感覚で染め上げられ、匂いたつ色気に包まれた耽美な世界が作品内に広がっている。
複雑でデリケートなテーマを真摯に描き、圧倒的リアリティでエンタテインメントに昇華させたことが世界でも高く評価され、第65回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に出品、第19回釜山国際映画祭オープニング作品に選出された。

また、争いの歴史の狭間で、家族に会うことも叶わなかった老兵役を演じたチェン・ジェンビンが、“台湾のアカデミー賞”と称される金馬奨で、最優秀助演男優賞を受賞。
最優秀助演女優賞には、娼館で失意の日々を過ごしながらも凛とした透明感を纏う妮妮という女性の姿を体現したレジーナ・ワンが輝いている。

こぼれおちた、愛…
砲弾が降り注ぐ最前線の小さな島に、“楽園”は存在した――。
史実をもとに紡がれる、男と女の倫理を超えた悲哀の叙事詩。

ストーリー
1969年、中国と台湾が対立していた時代。台湾の青年兵羅保台（ルオ・バオタイ）は、砲弾が降り注ぐ攻防の最前線にいた。その島に駐屯するエリート部隊「海龍蛙兵」に配属された保台だったが、“カナヅチ”であることが判明し、「特約茶室」を管理する831部隊で働くことに。「特約茶室」――それは「軍中楽園」と呼ばれる娼館だった。そこで、どこか影のある女妮妮（ニーニー）と出会い、奇妙な友情を育む保台。そんななか、保台のもとに婚約者から別れを告げる手紙が。自身の悲しみを受け止めてくれた妮妮に惹かれていく保台だったが、彼女が許されざる罪を背負っていると知り…。

キャスト
イーサン・ルアン『モンガに散る』
レジーナ・ワン『戦神／ゴッド・オブ・ウォー』
チェン・ジェンビン『三国志 Three Kingdoms』
チェン・イーハン『花様～たゆたう想い～』

スタッフ
監督/脚本/エグゼクティブ・プロデューサー：ニウ・チェンザー『モンガに散る』
エグゼクティブ・プロデューサー：ワン・チョンレイ『ハードコア』
脚本：ツェン・リーティン『モンガに散る』
編集協力：ホウ・シャオシェン『悲情城市』（監督）
編集：スー・ペイイー『セデック・バレ』、チェン・チュンホン『GF*BF』
撮影：チャーリー・ラム『20歳よ、もう一度』
音楽：シンシン・リー『若葉のころ』